爆発
僕はすっかり慌てふためき、サイフォの町に侵入すると、爆発物探知のマジックを使った。
すると…。
町じゅうに爆発物が、それも千どころか、万に届きそうな勢いで広がった。
「うわぁ!
これじゃあ、もう手の施しようがないよ!」
「落ち着け。
今は、家電や車も爆発物で拾ってるんだ。
感知火力を、もっと高くするんだ!」
いすなに言われて、車を爆発物から消すと、ずいぶん場所が限定されてきた。
「五箇所だ。
中央のタワーと、西の倉庫と、南の住宅地二箇所と、あとバリケードの中…」
「一番臭いのは、バリケードの中だね。
そこで爆発が起これば、いかにもサイフォ側が反対派を攻撃したように見える」
「あ、軍事介入を正当化出来るのか…」
「急げ!」
いずなとマリンに言われて、僕はバリケードの中に飛んだ。
バリケードは、机、椅子、タンスや長い鉄棒を針金で巻き、道いっぱいに広げただけのもので、大人が本気で壊せば、すぐに横倒しになりそうだった。
上から見ると、バリケードの中に古い箱が置いてあり、その中に爆発物は仕込まれていた。
僕は、テレポートのマジックで、箱を空中に浮かせた。
「ど…、どうしよう…、いつ爆発するか判らないし…」
僕は、オロオロと言った。
へへっ、といずなが笑った。
「あの、イ、ジョルムイの飛行戦車の中に返してやったら、どうだい?」
僕は、本当に慌てていて、結果の事まで考えていなかった。
見上げると、あの飛行戦車が、真っ赤に燃え上がった。
しかも、周りの、十機以上の飛行戦車も、その炎に巻き込まれていった。




