飛行戦車
別に、貴族がいようがセレブがいようが、生活が上手く行ってるなら、何も問題はない。
僕らはピラミッドを出たが、いずなは、北に行けば面白いものが見られる、と言う。
急遽、北に向かった。
ポトの町から山を一つ越えた窪地に、ズラリ、と丸っこい飛行機のような物の並んだ、秘密空港みたいなものがあった。
「あ、この国には、飛行場もあるのか」
「違う違う。
これは軍事基地だ」
「軍隊か。
じゃあ、あの並んだ飛行機は…」
「この世界には飛行機という概念は無いんだ。
これは空も飛ぶし、歩兵の援護もする。
飛行戦車ってところかな」
とマリン。
「じゃあ、あの大きいのは爆撃機?」
「爆弾という概念も、あまり無い。
町にはバリアーがあるからね。
あれは輸送機だよ」
僕は考えた。
「と、すると、町に籠ってしまえば、安全なんじゃ…?」
「プラントを押さえられちゃえば、降伏するしかないだろ?」
「じゃあ、戦争は、あの飛行戦車同士の戦い、って事?」
「君なら、あんな玩具の百機ぐらい、どうってことは無いけど、マイラ辺りは、とても敵わないだろうね。
飛行戦車も、十機ぐらいしか持っていないんじゃないかな」
目の前の基地には、地上に見えているだけで百機ぐらいある。
「でも、どうして、こんな山の中に基地があるんだろ?」
「良いところに気づいたな。
それは、この北の山を越えた先には、都市国家イ、ジョルムイがあるからだ」




