革命
「この世界、ホームレスとかまであるんだ!」
逆に、驚いた。
「ほら、何しろ、この辺は、外に出てモンスターを倒せばお金になる、とかじゃないから。
そうなると、君の住んでいた世界に近い状況も生まれるんだ」
とマリンが教えてくれる。
なるほどねぇ。
マイラなら、とりあえずギルドに行けば、その日の暮らしぐらいはなんとかなるモンなぁ。
「都市化、ならではの問題か…」
言ってるうちに、町の、何分の一かを占めるような、広い森に出た。
「へー、公園かぁ…」
「違うぜ」
と、いずな。
「ここはカノンへの参加を決め、契約書にサインしたオールド家の敷地なんだ。
つまり、町の、その時の権力者がカノンと契約すると、その家は貴族として良い待遇を約束されるんだ。
それもカノンへの参加国が多い理由の一つだ」
「うわー。
未来の世界なのに、貴族なんてあるんだ」
「まぁ、誰も、血が尊い、なんて思って無いだろうけど、既得権益っていうのは古代から今の世界まで、力ある者は皆、作りたがるシステムなんだね」
苦笑するマリン。
「でも、こんなに、あからさまだと、えっ、と…、革命、とか起きないのかな?」
ハハハ、といずなは笑う。
「カノン連合ニ七ケ国に対して、一つの国で革命を起こしても、軍事介入でもされたら、等しく貧しくなるだけだからな。
まぁ、マイラにもいるように、カノンにも画策する不満分子はいるだろうけど、国が豊かな限り、現実には起こらないかもな」
一握りの富裕層が生まれるものの、皆、等しく貧しくなるよりは、現システムを支持する…、か。
本当は、皆が豊かになれれば一番良いんだろうけど、でも、何が豊かなのか、は人それぞれに違う訳だし。
ある意味、アフェリアの人たちは、外見を豊かにし過ぎちゃった、みたいな感じもあるし…。
今年も一年、読んで頂いてありがとうございました。
来年も、引き続き、よろしくお願いいたします。
新年は、たぶん四日ぐらいから連載再開を予定しています。




