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3ー10

指定された時間よりも、ずいぶん遅れていた。


瑠璃が、やっぱり、面会はなくなった、とかいわないでほしい、と、少し、心配になり始めた時に、領主の登場を報せる、応接室の扉を三度叩く音がした。


慌てて、教えられた通りに、顔を下げ、礼をとる。


向かいにバルク・ロザ・オビが座り、閉めた扉の近くに、もうひとり控えるのが気配で分かった。


しばらく静かな緊張した時間が流れたあと、バルク・ロザ・オビが瑠璃の名前を口にした。


「ルリ」


昨日会ったナオには、「小笠原」と苗字を名乗ったはずだ。


ブラックウォードでは、一貫して、苗字で通していた。


「元気そうで、何よりだな。

許可を与える。

顔をあげてよい。」


その男の声に、聞き覚えがあった。


瑠璃が躊躇していると、続けて


「ルリ」


と、また名前を呼ばれた。


緊張と不安で、おなかのあたりが捩れるへんな感覚がする。


私の名前を知っているのは、あの人しかいない。


カイラスだけだ。


瑠璃は覚悟を決めて、ゆっくりと顔をあげた。


ー今の私は、人類滅亡を30分前に知らされた人みたいな、顔をしているに違いない。


パニックと、どうすることも叶わない絶望で。


顔を上げた瑠璃の前には、バルク・ロザ・オビ<オビを守護する一族のもの> 、カイラスが瑠璃を見つめていた。

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