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3/14

3時間目 委員会 2

委員会が思いもしないスピードで決まり、俺白崎乃蒼は少し驚いていた。

 教室に戻る途中に琉久が話しかけてきた。


「実は俺、乃蒼に票入れたんだよね。お前が覚えてるかわかんないけど去年の生徒会選挙終わったあとに来年はもっと自分を出すんだって言ってたからさ」


「…お前そんなこと覚えてんのかよ…ありがとな」正直…今はまだやめておこう


 教室の前に担任が立っていて学級委員は前から入って自己紹介とかしてもらうから、入る順番決めたりしといてと、言われたからここで男子3人とは別れた。琉久は俺に︎︎手でGoodのサインを出していた。


 自分でやるって言ったんだから目いっぱいがんばんなきゃな。


「おい、乃蒼ー」


 そう声をかけてきたのは梨空だった。話の内容は梨空と瑠南のどっちが委員長をやったらいいかという話だった。


 正直どっちがやってもそこまで違いは出ないと思う、これが俺の意見だった。


 だがこの意見を言ったら「私たちで決まんないから決めてって言ってんの」と言われてしまった。


 俺は学級委員になって1発目の仕事がこれだと俺は思った。正直めちゃくちゃムズい、なんてったってここで選択をミスったらこの先の日常に支障が出るかもしれない。


『どうするどうする、瑠南は1年の時から学級委員だったし〜でも梨空も2年の時やってたしな〜いやーでも経験豊富な方が…』


「瑠南でいいんじゃないかな?やっぱり1年の時から毎年やってたっていう経験はでかいんじゃないかな…」


 そういうと2人は廊下で大笑いした。俺がキョトンとしているのを見えていないかのように笑う姿はカメラマンの人ならカメラに残しておきたいと思うほどだろう、それくらいいい表情だった。


「いや〜私たち元々決めてたんだよ、瑠南が私やるよって言ってくれたからさ、でも一様乃蒼にも聞いとこってなってさ」

「いっつも乃蒼適当だからさ、まさかこんなに真面目に答えてくれると思ってなくて」

「私も〜」


 遊ばれていた

 この時の俺の顔はとんでもなく赤くなっていたと思う。すごく恥ずかしかった、こんなに女子に笑われること自体今までなかったことだからだ。でも選択ミスをしなくて本当に良かった。


「じゃ、乃蒼先頭で」

「え」

「男子だろ!乃蒼くん!先陣きってよ!ほらほら!」


 いざ扉の前に立つとすごく不安になった。どんな反応されるのか、なんか言われたらどうしよう…色んな感情がぐるぐるしてた。でもその時琉久のGoodサインを思い出した。


「…ふーよし!」


 意を決して扉を開けて教室に入った。やはり周りはザワつく、予想できたことだ。でもここに立ったからにはやりきるしかない。


「学級委員になりました、白崎乃蒼です。初めて学級委員になって分からないことが多いですが、クラスのために頑張ります。」


 パチパチと教室に拍手が溢れた。


「がんばれよー!乃蒼ー!」

「ありがとー中洲!」


 中洲羽宇なかすはう、こいつは今年初めてクラスが同じになったが、部活の更衣室とか他の場所とかでちょくちょく会って話すような中だった。ちなみにすごくサッカーが似合うがバスケ部のキャプテンであり体育委員長だ。


 続いて梨空と瑠南も自己紹介をして次に他の委員会を決める時間に入った。


 委員会は学級委員と生徒会を除いて図書委員、生活委員、報道委員、体育委員、保健委員がある。各メンバーは各3人 (男女1人ずつは絶対!)で報道と体育は性別自由の2人が所属することになっている。


 だが、うちのクラスには体育委員長の中洲がいるため、生徒会の2人と俺を含めた学級委員と中洲を除いた23人の中から選ぶのだが…不登校が3人いるため実質20人の中から選んでいく。


 基本的に立候補者が出た場合人数がオーバーしてなかったらその時点で決定というルールで決まっていく感じだ。


「ねぇ乃蒼くん、黒板に委員会と立候補者の名前書いてってくれない?」

「うん、わかった、お前ら身長無いもんな」

「これからでかくなってくんだよ、乃蒼よりも!ぐぐぐっ!とね!」

 少し2人のことをいじったがこれも交流の1つだろうと俺は考え、黒板に淡々と書いていった。


 暇をしていた生徒会の宗心からまとめられた立候補者リストを「ん」と言われながら受け取りそれを元に黒板に書いた結果、報道と体育はメンバーが2人ずついたためその状態で決まり、図書に女子2人、保険に女子が1人いたからそのメンバーも決まった。


 ここからが大変だ。なんたってほとんどやる気がないやつらを半ば無理やり委員会に入れなくちゃ行けないからだ。


 男女に別れて男子は別室に行くことに。男子の中から図書1人、保険2人、生活2人を選ぶことになった。男子の方が人数が多いからこんな感じになっている。


「えっと…じゃあ誰かやってくれる人、いませんか」

 シーンとした。まだ所属が決まっていないのが9人、1人ずつやってくれないか聞いてみることにした。


「慎也はどっかやってくれないかな?」

「うーん、まぁ誰かと一緒なら生活ならやろうかな」

「あっ、じゃあ俺一緒にやるわ」

 そう声を上げたのはさとはるだった。

 佐藤春樹さとうはるきことさとはるは保育園から今まで一緒だが、なんだかんだ初めて同じクラスになったやつだ。面白くて運動神経がいいが勉強はダメ。そんなやつだ。噂では長期休みでは風呂キャンしてるらしい。


「じゃあ、みんな2人に任せていい?」


 うん、と言ってみんなが頷いてくれた


 ふうっと少し息を吐いて少し楽になったような気がした。

 残りは3枠とりあえずやらないか聞いてみると案外すんなり決まって行った。後ろの方でコソコソ話していた誠空と大雅が保健委員に立候補してくれたおかげで、残りは図書委員1人のみだ。


「誰かやってくんないかな〜、決まんないと終われないのよ〜」

「もー佑真でいいだろ〜」


 大滝がそう言った

「え、なんで僕?」


 須和佑真すわゆうまこいつは俗に言ういじられ枠の1人だ。特に説明できることがないくらい平凡だが、顔の骨格がすごく岩のように角張っているから、仲のいい男子と一部の女子からは岩やモアイと言われてる。


「まぁ考えてくれると嬉しいな」

「透和と尾田もどうかな?」

「うーん、やっぱ佑真でしょ〜」

「俺も正味やりたくないかな」


 奥谷透和おくやとうわ尾田陽斗おだひなとこいつらは初めて同じクラスになった。透和とは何度か話したことがあるが尾田とはガチで初めて喋ったレベルで喋ったことがない。

 2人とも野球部に入っているが別に坊主頭じゃない。


「石垣〜どうだ〜」

「やだね、さっさと部活行きたいし」

 石垣奏磨いしがきそうまこいつもいじられ枠だ、けど佑真と違ってクラス全体でいじられている。勉強はなんでもダメだが、運動は基本出来るやつだ。だが対して身長が高くないのによく見栄を張る。


 声をかけていないのが残り1人になった。俺はこのもう1人が嫌いだ、てか普通にクラスの大半が嫌ってるなんて噂も聞いたことがある。けどこいつだけに声をかけないのも後々めんどくさくなると嫌だから、渋々声をかけることに


「爽斗はどうかな…」

「いや、俺ほかの委員会立候補したけどじゃんけん負けてできなかったから嫌だな、てか佑真やれよ」


 矢曽爽斗やそそうとおそらくクラスで1番嫌われてる。俺は本当の思いを隠して接してるがこのようにこいつはめんどくさい性格だからかなり嫌いだ。ネットリテラシーがなっていなく去年ネットで結構な問題にもなってる。さらにムカつくことに俺と部活が同じだ。


「んーいいよ!じゃあ僕がするよ」

 佑真が気を利かせたのか立候補してくれた。こういう時こういうのがいるとすごく助かるって聞いたのは本当だなとどこかで聞いた噂に感心した。


 これで男子の委員会決めは終わった。教室に戻ると既に女子は座っていた。黒板には女子の名前が所属する委員会が記入されており、早くないか!?と思ってしまった。


 そんなこんなで係はサラッと決まり、この日の日程も楽しく過ぎていった。


 今日は前の俺より成長した気がした。

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