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12時間目 動物園

動物園での班別行動が始まってすぐ俺たちの班は女子2人の意向に従うと事前に伝えていたため、本来最初に行く場所じゃないだろ、と思う場所に連れてかれた。


 お土産屋さんだ。


 ぬいぐるみやキーホルダー、お菓子だったりボールペンとかの文房具やスノードーム?みたいな小物系だったり、色々売っていて2人は「これめっちゃかわいい〜」「めっちゃふわふわしてる〜」みたいなことを話していた。


 一方男4人は近くのベンチで特にすることもないからスマホ眺めて待機だ。


 全く会話が無い。聴こえるのは他の客の声と微かに聞こえる女子2人のかわいい~、とスマホから聴こえるソシャゲの音。俺は何をしに来たのだろう、と少し考えてしまった。


「うんうん、わかる、わかるよー乃蒼」

 自分の名前を呼ぶ声がしたからそっちの方を見るといた


「なんだよさとはる」


 佐藤春樹ことさとはると、柴田と大滝が立っていた。


「やっぱ女はあのくらいのサイズが一番かわいいよな、俺はそう思う…お前らは?」


「何の話だよ、」

「ん、あれよあれ」


 そうさとはるが指を刺した方にはなんかシェイク的なのを飲みながら歩いてる女の人3人がいた。


「俺的には左の人がいいんだよな〜大滝は?」

「ん〜俺はどれでも行ける」


「で、ほんとに何しに来たんだよ、お前ら中行かなかったっけ?」


「あー、多分お前らと一緒よ女子が先買い物したいって言うから戻ってきた。そんでここ来る途中にあの人たちいいな〜ってなったから話に来た、でお前はどのくらいが好きなんだよ」

「理由はわかったけど、さっきからなんなんだよどのくらいが好きなんだって?」


 薄々気づいてはいるが念の為聞いておく、ここで俺が思っているのと違う質問だったら俺が恥かくだけだからな。


「何って胸だよ胸、おっ」

「あほ」

 柴田がさとはるをぶった。なにかを察した瞬間的な動きに何故か救われた気がする。


「痛てーよ柴田、でお前らどのくらいが好き?」

「うーん俺は普通くらい、まぁEあれはいいんじゃね?」

 まさかの最初に答えたのは大河だった。続いて慎也は「まぁ大河と同じくらいかな」と上手い回答した。


「僕は興味ない、ゲームが1番」

 誠空は予想どうりで安心した。動物園から聞こえる音が少し騒がしくなって気づいた。


 あれ?そういやあと答えてないのって俺だけじゃね?

「で、最後だけど乃蒼は?…もしかしてケツ派だった?」


「ちっ、ちげーよ」


 ここで正直なことを言うべきか…もう少し粘って2人の帰りを待つべきか、後者の考えで進めるため女子2人のいるお土産屋の方を向いたが未だ買い物は終わらなそうだった。


 ……もうどうにでもなれよ

「俺は…小さいのが…好きだよ…」


 言ってしまった。男同士だからまだいいかとプラスに考えるべきだったろうか。


「…俺も!俺もどっちかと言えば無い方が好きなんだよ!」

 さとはるが言った「俺も!」と言ったのだ。結果としては言って良かったような気がした。別に気にするような事でもないしわざわざ渋るような事でもないしなかったかもしれない。


 その後も5分ほどくだらない話をした。動物園に来て自由行動が始まってから15分、お土産屋の前で女子2人を待っていたらこんなにくだらない青春を味わったのだ。


「ごめーん遅くなった〜」

「なんださとはるたちと一緒か」


 ようやく2人がさとはる達の班の女子と帰ってきた。あいつらとは別れてようやく動物園に動物を見に行った。


 中に入るとすぐにキリンが目の前に現れた。テレビで見るよりも迫力のある大きいサイズだった。班で記念写真を撮り次に猿やゴリラの居るコーナーに入った。


 猿の鳴き声がうるさくて俺は耳を塞いだがそれに比べてゴリラはすごくかっこよく見えた。凛々しくイケメンな顔に屈強に見える肉体。普通女子ウケの方がいいようにも思うが俺らの班は女子2人に比べて男4人の方が釘付けになっていた。


「かっこいいよなー」

「うんうん特にムッキムキの体がね」

「それな〜」

 男4人がゴリラの話に花を咲かせまだまだ見ていたかったが女子に連れられ鳥のコーナーに向かった。


「キャー」

 突如梨空が1匹の鳥を見て叫びすぐに走って行った。

 何事かと思って追いかけるとそこに居たのは

「ハシビロコウいた〜、こいつ見たかったの〜めっちゃイケメン!」


 ハシビロコウと言う鳥だ。なんかほとんど動かないらしく動いたとこ見れたらラッキーらしい。


 確かに梨空の他にも色んな女子が周りに群がっていた。確かにイケメンに見えなくもないがそんなに見たいか?と思ってしまった。


「ありゃりゃ、こりゃー暫くあそこから動きそうにないね、みんなどっか見に行ってきて良いよあたしは梨空の近くいるから、なんかあったらグルラで」


 菜愛が気を利かせてくれたおかげで俺たちはその場を離れることになった。


 そして男子だけで孔雀みたり亀とかゾウ見に行ったりした。そして数分後事件が起きた、俺は3人とはぐれていた。

 トイレに行った時だった、待っててと言ったはずだがそこには3人の姿は無かった。電話もしたが繋がらない。


 俺はとりあえずここから1歩も動けなくなった。


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