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憑依転生した先はクソ生意気な安倍晴明の子孫  作者: 桜桃
第二章 死絡村

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藍華

 村の出来事から、二ヶ月が経った。


 俺の怪我は完全に治り、熱も下がって体も元気。

 力も戻り、闇命君も半透明の姿を維持できるまでに回復した。


 今はもう、ほぼ毎日のように文句を言われている。

 正直、心が折れそうだ。


 そんな生活でも、頭の片隅にあるのはいつも靖弥のこと。

 あとは、どうやって陰陽寮を変えていくか。


 革命を起こしたいが、まず仲間が欲しい。

 闇命君達の説得――というか、闇命君を説得できれば、琴平達は協力してくれそうだ。


「うーーーん………」


 朝ご飯を食べながら考えても、味噌汁の香りや食器の鳴る音で集中できない。だって腹が減ってるんだもん!!!


 なんでいつも朝は早いのに、朝ご飯はこんなに遅いんだよ。

 こんなの体に悪いに決まってるだろ、阿呆か!?


 ……まぁ、その生活にも少しずつ慣れてきたけど。


 もそもそ食べていると、琴平はもう食べ終わり、食器を片付けに行ってしまった。

 早いな、相当腹が減ってたんだな。


 食べ終えて食堂を出る。

 琴平と行動するのも当たり前になってきて、周りももう怪しまない。


 いや、最初からそこまで怪しまれてはいなかったか。

 普段から一緒にいるってことだよな。ズッ友かよ。


「琴平、この後はどこに行くの?」

「二ヶ月前の村火事の詳細がようやく分かったらしい。それを聞きに行く」


 あぁ、それは俺も聞きたい。


「なら、紫苑さんのところ?」

「あぁ」


 こういう時はやっぱり紫苑さんのところが一番だ。

 この陰陽寮の上司の中では一番話しやすいし。


 そのまま俺達は静かな廊下を歩き、紫苑さんの部屋へ向かった。


 ※


「待っていたよ」


 部屋に入ると、紫苑さんが優しく微笑んで出迎えた。

 ……そして、相変わらず汚い。


 資料が床一面に広がり、筆や墨で壁や紙が汚れている。

 これ、掃除するの巫女さん達だよな……?

 紅音と夏楓、ドンマイ。


 場所を作り、俺と琴平は向かいに正座する。

 服、汚れないよな……。


「では、分かったことから話そう」


 紫苑さんは資料を手に取り、話し始めた。


「今回の村火事の発端は、やはりヒザマの仕業だね。あの件より前から火事は多発していて、四季さん以外の人達も警戒していたらしい」


 そういえば言っていたな。村で火事が続いているって。


「だが、そのヒザマを利用した人物が二人浮上している。一人は蘆屋道満の子孫、蘆屋藍華(あしやらんか)


 蘆屋、藍華?

 蘆屋道満じゃないのか。それに子孫って……。


「そしてもう一人が──流井(あらい)セイヤ」


 っ……靖弥。


 やっぱり、あいつは靖弥だった。

 なら、蘆屋道満に引き寄せられた……?

 でも名前が違う。蘆屋藍華って、女性の名前だよな。


 そういえば、夢の中で安倍晴明が言っていた。

 蘆屋道満は、子孫の寿命を使って、今この世で動いているのだと。


 子孫の寿命……。

 藍華さんの寿命が、減っているということだよね。


 なんだか、謎が残るな。


「この二人がヒザマを利用し、村火事を起こしたと見ている」

「なぜあの村を狙ったのかは?」

「安倍家の掃滅だろう。昔からの因縁らしい」


 琴平は顎に手を当て、考え込む。


 安倍家の掃滅。

 安倍晴明に恨みを持つ蘆屋道満なら、あり得る話だ。


 だが、その恨みがなぜそこまで強いのかは分からない。

 代々受け継ぐほどのものなのか。


「とりあえず、この二人は引き続き調査する。今はこれが限界だね」

「ですが、蘆屋家が関わっているという情報は大きい」

「確かに。普段は尻尾を掴ませないのに、今回は妙だ」


 ……え、あぁ、俺?


 紫苑さんがこちらを見る。

 そりゃそうか。琴平から話は聞いてるよな。


「そろそろ詳しく話してもらってもいいかな。忘れてないよね?」

「はい。忘れたくても、忘れられません……」


 肩に乗っていた闇命君が床に降り、姿を現す。


「おや、どうしたんだい?」

『別に。僕も詳しく聞きたいだけ。鼠の姿だと集中できないからね』


 闇命君は俺の隣に座り、不機嫌そうにこちらを見る。


 あー、この顔はあれだな。

『僕の顔でそんな顔するな』ってやつ。


「えっと……蘆屋藍華さんは見ていないので何とも言えませんが、靖弥のことなら少しは……」

「では、そのセイヤについて話してもらえるかな」

「はい」


 俺は、この世界に来る前のことと、あの村で起きた出来事を詳しく話し始めた。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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