↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憑依転生した先はクソ生意気な安倍晴明の子孫  作者: 文月朔夜
第三章 水仙家

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
101/167

深まる謎

「っ、優夏!!」


 地面に倒れ込む闇命を、琴平が瞬時に受け止める。

 闇命は半透明の姿を保てず、鼠の姿へと戻ってしまった。


「闇命様、大丈夫でしょうか?」

『僕は大丈夫。こいつが限界なだけ。疲労と睡魔、法力の枯渇……まぁ、無理もないよね』

「確かに。少々無理をさせてしまいました」

『体は僕のものだから、気にしなくていいよ』

「だからこそ心配するのです。貴方はもう一人ではありません。それに――もう貴方だけの身体ではないでしょう?」


 琴平は腕の中の優夏を見下ろし、静かに頭をなでる。

 闇命はそれを見て、わずかに眉をひそめた。


「今回は、二つ同時に解決して良かったですね」

『ああ。残りは元氷鬼家の陰陽師と水仙家くらいか。水分の進捗を聞かないと二度手間になる。無駄は省こう』

「了解です」


 そこへ紅音と夏楓が戻ってきた。

 乱れた服を整えながらも、どこかすっきりした顔をしている。


「お疲れ様、怪我は?」

「問題ない」

「私も大丈夫です。七人ミサキ、思ったより簡単でした」


 夏楓は頬を染め、楽しげに言う。

 紅音は横目で夏楓を見て、引きつった笑みで冷や汗を流した。


「私たちより。もうここには用はありませんね。闇命様を休ませましょう」

「ああ、すぐ戻ろう」


 琴平は優夏を抱き上げ、屋敷へ戻った。


 廊下を進むと、水分が前から現れる。

 険しい顔だ。紅音と夏楓は気まずそうに目を逸らしたが、琴平だけは一礼した。


「こんな所で何をしている、安部家御一行」

「少し用事があっただけだ。それより、水分さんはどうですか?」

「調べが一区切りついた。体が固まりそうでな、少し動こうと思って出てきた」


 体を上に伸ばし、伸びをする。


「ずっと調べ物を?」

「ああ。今回の件は大きい。早く手を打たねば被害が広がる」

「無理はなさらず」

「無理してこその頭だ。他に負担はかけられん」


 その言葉に、琴平は普段の水分の行動や言動を振り返る。


「………………迷惑」

「何か言いたそうだな、言ってみよ」

「何でもありません」


 水分は琴平の苦笑いを気にせず歩き出し、すれ違いざまに囁いた。


「今回の件、大きなものが動いている」


 ※


「――と、こんな感じだ」

「なるほど。詳しくは聞いてなくても、察してはいるってことか」

「ああ」


 水分も相当動いているらしい。

 安倍家とは大違いだな……普通に丸投げだったし。


『今回、羽織の少女だけじゃない気がする。だが、繋がりが見えない。それに、向こうから仕掛けてきていない』

「あ、それなんだけど。今回、靖弥が主に動いてるみたい。蘆屋道満は表に出てないって。気配がないらしい」

『…………は?』

「え?」


 なんでそんなに驚くんだ?


「優夏、それ誰から聞いた」

「……あ」


 夢だ。安倍晴明から聞いた話。


「夢でさ。安倍晴明が教えてくれた」

「安倍晴明?」

「うん。闇命君の中にずっといたらしくて、直感もその影響みたい」

『……そういえば、乗っ取られたことがあったな』

「え?」

『こっちの話だ』

「えぇ……」


 こっちの話って。

 闇命君の話は、俺の話でもあるんだけど……。


「つまり、安倍晴明が“セイヤ”が関わっていると言ったのか」

「うん」

「だが、蘆屋道満は動いていない」

「完全にじゃないと思う。指示だけ出して別に動いてるとか」

「なぜ別行動だ?」

「それは、晴明は何も言ってくれなかった。なんとなくわかっていそうな感じではあったんだけど」


 まぁ、わからないところを追及しても、わからないものはわからない。

 今は、元氷鬼家の陰陽師をどうにかしたいな。


「……あれ」

「っ、あれは……」


 森から小鳥が一匹、こちらへ飛んでくる。

 月光を受けて、きらめく身体。透き通る氷の体。


 ただの鳥じゃない。式神か?


「これ……」

「触るな。俺が預かる」

「え?」


 手を伸ばした瞬間、琴平に止められる。

 小鳥はそのまま琴平の肩へ。


 ……妙に慌ててたな。

 その後すぐ部屋へ戻され、布団に入れられた。


 眠れないと思ったのに、体は正直だった。すぐに睡魔が来る。

 遠くで琴平の声がする。誰かと話しているみたいだ。


 でも――もう無理だ。


 意識が沈んでいく。


 やがて、完全に途切れた。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。