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クリスタル・ウェポンズ~心臓が結晶化した私は助かるために現代ダンジョンに潜る~  作者: 彩名氏シエル
第2章「シーリー・コート」編

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第14話:妖精からの誘い(いざない)

日曜日・火曜日に投降をせずすみません。

忙しくて執筆時間が確保できませんでした。今後はこういうことが多くなるかもしれません。

しかし、ここから面白くなっていくので、ブックマークしていただけるととても励みになります。

高校への連絡は思っていたよりも楽に終わった。聞いた話だと事前に冒険者だと申請していたのが良かったらしい。

現在、どの国でもダンジョンは日常に迫った脅威であり、一部の私立学校以外では学業よりも優先するように言外に国から言われているそうだ。

学校としても、遊び半分でダンジョンに行くために公欠届を出されるより、こういう「訓練」でなら特に言うこともないらしい。

そんなこんなで日曜日をはさんだ月曜日の朝、私はシーリー・コート(夜の妖精)の支部が抱える訓練場の一つに来ていた。

正直に言って気が重い。特に翼先輩が絡んでいるということを聞いてからは余計に胃が痛い。

ただでさえ、心臓が柔らかな水晶とでも呼ぶべき異常な状態になっていて、体の中に爆弾が入っているような気分なのに、今以上に何か爆弾を背負わされることは勘弁してほしい。

しかも、余計ひどいことに、今回、誰が指導してくれるか知らされていないのである。

火野は本田さんという私たちが以前会ってて、推薦してくれた第3部隊の隊長が指導し、澪はメンタルケアも兼ねて回復魔術師のもとで指導を受けるらしい。

しかし、私がどれだけ電話口で担当の人を聞いても、話せないの一点張りで聞き出すことができなかったのだ。

憂鬱な気持ちで指示された場所まで無心で向かっていると、段々と見覚えのある場所が多くなってきた。

「見覚えあるなぁって思ったら、あそこの近くか。」

どんな場所にあるのかと思っていたが、「松トレントの森」の近くだった。

これは後で聞いたのだが、監理ダンジョンの近くの土地は一気に地価が下がるらしい。

まぁ当たり前と言えば当たり前か。一般人にとってダンジョンはいつ化物があふれてくるか分からない危険な場所だ。管理されているとはいえ、そんな場所の近くに住みたくはないだろう。

今目の前にある、東京ドーム何個分という大きさの訓練施設も、そんな事情で売られていた土地をシーリー・コートが一手に購入した土地に建てられているのだから、どれだけ人が寄り付かないか分かろうというものだ。

私はおそらく同業者であろう同じ方向へ向かう人たちに目立たないように、できるだけ端によって建物の自動ドアを通る。

どこかから視線を感じた気がするが、まぁ別段害意もなさそうなので気にしないことにして、メモを見ながら目的の小会議室に入っていった。

ーーー

シーリー・コート 車内チャット 雑談用スレッド

「雑談」 月曜朝だぞ、起きろお前ら 「絶望」 PART802

063:名無しの社員

いやだー!布団から出たくないーー!!

064:名無しの社員

わめくな!!お前も電車に乗って会社来るんだよ!

065:名無しの社員

だるい

066:名無しの社員

んなことみんなおなじだっての。

067:名無しの社員

「速報」見たことない美少女発見

068:名無しの社員

なんだ、月曜朝が嫌すぎて幻覚を見てる哀れな奴がいるぞ

069:名無しの社員

美少女たって、別に見かけるだけなら珍しくないだろ。俺の目の前にもいる。というか俺の肩に頭預けて寝てる。

070:名無しの社員

うそおつ。

071:名無しの社員

うそおつ。ここにも哀れなバカがいるぞ。

072:名無しの社員

そうじゃないんだって。俺、××の「松トレントの森」の近くの訓練所居るんだけどさ。見たことない美少女(たぶん高校生ぐらい)があそこの訓練所に入ってるところ見たんだよ。

073:名無しの社員

うそおつ。と言いたいところだけど、俺もたぶんそれっぽい子見つけたわ。何じゃありゃ。めっちゃ美少女、というか美人。

074:名無しの社員

マジなのかよ!?

075:名無しの社員

KWSK

076:名無しの社員

お前ら……。

077:名無しの社員

きれいどころがなんぼいたっていいですからね。特に冒険者なんて男ばっかで花なんてないし。

078:名無しの社員

詳細だよな。えっと、腰ぐらいまであるきれいな黒髪の美少女って寄りかは美女寄りの顔立ちの女の子。で、身長高めで清楚というより怜悧な感じ。あと大きい。

079:名無しの社員

大きい(重要)

080:名無しの社員

大きい(最重要)

081:名無しの社員

そう言えば、2週間ぐらい前に飛び入りで仮契約してたのもそんな子じゃなかったっけ。ほら、社長室に連れ込まれてた。

082:名無しの社員

連れ込まれたWWW

083:名無しの社員

あぁ、そんなのもいたなぁ。

084:名無しの社員

社長室っていうと本部の?じゃあしらね。

085:名無しの社員

たぶんその子だろうね。今まで見たことないっていうことは初めて訓練に来たのかも。

086:名無しの社員

あぁ、えぇ、うん。緊急連絡?

例の美少女が入っていった部屋に、うちのサブマスが入っていった。

087:名無しの社員

……

088:名無しの社員

……

089:名無しの社員

……

090:名無しの社員

俺は何も見なかった。いいな?

091:名無しの社員

えぇ……(困惑)

092:名無しの社員

何がどうなってるんだ……

093:名無しの社員

Aランカーである妖精様直々に指導とか。どうなってるんだ、あの子。

ーーーーーーーーー

私が指定された小さな会議室で待っていると、扉をノックする音が響く。

すぐに立ち上がって、そちらを見やれば、そこには見覚えのある、美しい女性が入ってきた。

というか、

「!?」

「遅くなってごめんなさいね。」

そういって、その女性は、肩掛けカバンを扉わきのラックにかけると、こちらへ微笑みかけた。

私は絶句したまま動くことができない。

こんな人がなぜ、ここにいるんだろうか。

「お久しぶりね、晶さん。今日からあなたの指導担当になった、空間魔法使い『夜の妖精』、綾小路彩芽よ。よろしくね。」

大規模クラン:シーリー・コート(夜の妖精)、サブマスターが。

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