第5話:クランマスター
今回、掲示板要素があるので嫌いな方はお気を付けください。ページの中盤ぐらいから主人公視点に戻ります。
内容を要約すると「なんで新入りの高校生が社長室に呼び出されてるの?怖っ。」という感じです。
シーリー・コート 車内チャット 雑談用スレッド
「速報」 新入りの冒険者、社長室に呼び出される 「恐怖」
001:名無しの社員
た、大変です!専属契約を結びに来た新人がなぜか社長室に呼び出されました!!
私彼女たちの案内してたんですけど、心臓バクバクでした。
新人たちが呼び出される理由が思い当たらないんですが、何かありましたっけ?
002:名無しの社員
……(絶句)
003:名無しの社員
何やらかしたんですか、その新人。
004:名無しの社員
いや、ほんとに分からないです。私から見ても特におかしな子たちじゃないように見えたんですが。
005:名無しの社員
そういえばこの時期の専属契約って珍しいよな。
普段は3か月に一回まとめてやるのに。
006:名無しの社員
人事部のワイ、1週間前にいきなり上司から手続きを命じられてビビった記憶ある。
007:名無しの社員
たしかに怖いわ。いきなり社長室行きとか。
俺なら胃に穴が空く。
008:名無しの社員
俺も。入社1年の冒険者だけど社長室とか入ったことないわ。
ちなみに入りたくもない。
009:名無しの社員
そりゃそうだよ。だってうちのクランのマスターってBランク冒険者だぞ?国に100人もいない。
俺たちじゃどうあっても手も足も出ないし。
010:名無しの社員
しかも高確率で婚約者のあのお方までいるという。
社長も強者特有の圧があるけど、あの人は別格。
011:名無しの社員
我らが「夜の妖精」様、ばんざい!
Aランカーは格が違いますよ、格が。
012:名無しの社員
でたなファン。さっさとファンスレに帰れ。
013:名無しの社員
でも、確かにあの人は別格。美人でスタイル良くて最強。
014:名無しの社員
何その完璧超人。
015:名無しの社員
うちのクランのサブマスターにしてエース。あとマスターの彼女。
016:名無しの社員
で、そんな二人がいるであろう社長室に新人が呼び出されたと。
終わったな。
017:名無しの社員
一体何をやらかしたら出社一日目で社長室に呼び出されるんだろう。
018:名無しの社員
ちなみに、スレ主ですが、呼び出されたのは高校生っぽい美少女二人となかなかのイケメン君一人ですよ。
019:名無しの社員
ガタッ!
020:名無しの社員
ガタガタ!
021:名無しの社員
ドンガラガッシャーン!!
022:名無しの社長
美少女キター!!
023:名無しの社員
落ち着けあほども。
024:名無しの社員
そう言えば、最近第3部隊の部隊長の本田さんが久々にこっち(本社)に来てたけど、それ関係あるかな?
025:名無しの社員
さあな。まぁ、新人の無事を祈ろうや(ナム)
026:名無しの社員
それ違う祈りだろwww
027:名無しの社員
ナムー
028:名無しの社員
お前ら、社長もここ見れること忘れんなよ。
029:名無しの社員
平気平気。俺らみたいな下っ端のスレなんて見るわけないって。
それよりもっと美少女の話聞かせて。
どういう子?ロリ?それともサブマスターっぽい妖艶なお姉さんタイプ?
030:名無しの社員
おい、間違ってもサブマスターのこと変な目で見るなよ。
俺はかばわないからな。マスターの怒りは一人で頑張ってくれ。
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「おやおや、騒がれてる騒がれてる。」
正面に座る男性は、ローテーブルの上に置かれたモニターに映るネット掲示板を見ながら面白そうにそう言う。
その光景に私たちはドン引きしていた。心なしか男性の隣に座る女性も困ったような表情を浮かべている。
後ろに立っている事務員っぽい男性にいたっては、頭を抱えたそうに腕を痙攣させていた。
そんな空気の中、一通りネット掲示板の話が終わったのか、男性が改めてこちらを見た。
「さて、改めて。僕はクラン:シーリー・コート(夜の妖精)クランマスター兼株式会社シーリーコート代表取締役の綾小路隼人です。今回は君たちにちょっと興味があってね。彼に無理を言ってここに呼び出させてもらったんだ。」
そういうと、綾小路さんはお茶目に笑った。
ちなみに、無茶ぶりをされたであろう後ろの事務員がこちらを哀れみの表情で見ているのだが、正直お互い様である。本当にお疲れ様です。
……現実逃避はやめよう。左右の二人が押し黙っているので、私が先に挨拶を返すしかない。
「ありがとうございます。知っていると思いますが清水晶です。本日はお呼びいただきありがとうございます。」
私が口火を切ったからか、左右のパーティメンバーも順々に挨拶を返していく。
「あと一応紹介しておくと、私の婚約者でクランのサブマスター。あとうちの再興戦力の綾小路彩芽です。」
「こんにちは。」
クランマスターの隣りに座る女性が軽く頭を下げる。彩芽さんは品のある美女。そんな印象の強いきれいな女性だった。
「さて。」
クランマスターがそう言うと、本題に入る空気に切り替わった。




