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クリスタル・ウェポンズ~心臓が結晶化した私は助かるために現代ダンジョンに潜る~  作者: 彩名氏シエル


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第2話:変わりゆく世界

そんな検査から数か月。私は高校2年生に進級した。成績もそれなりに高い点が取れ、目標としている大学の推薦は貰えそうで安心している。

あれから、職員に冒険者に興味はないかと聞かれたが、ないと答えてさっさと帰りました。

全く興味がないかと聞かれたらそういうことはないが、それよりも今は勉強に集中したい。大学推薦もらえたら空いた時間で冒険者の免許は取るかもという話だけしてごまかした。

そういえば、あの時の3属性の人、クラスメイトの富田くんで合っていました。翌日死ぬほどクラスメイトに自慢していて、一時は英雄扱いでしたよ。

しかもそこからうまくやったらしく、現在私のクラスの大きなグループのリーダー的なポジションに居座っています。

しかも、私にもちょくちょく絡んできて「俺は冒険者の希望の星なんだぞ。」とか「俺の取り巻きになればいい思いできるぞ」的なことを言われ、辟易しました。私はそう言うのに興味がないと言っても強がっているとかツンデレとか言われ、挙句の果てに告白まがいの行動をしたので先生に相談して対処してもらいました。

それが効いたのかその後は話し掛けてくることはありませんでしたが、今でも時々なめまわすような視線でこっちを見てくるので気持ち悪いです。

それはともかく、あの検査の日以降、私に目だった出来事はありませんでした。

しかし、世界情勢はそうもいかず、とても深刻な問題が発生していました。

海の中にもダンジョンがあることが判明したのです。

そして、それらは人類が間引きすることは難しく、海中に多くのユーンが放たれてしまったのです。そして、海は一気に危険地帯へと変貌を遂げました。

多くの船舶との連絡がつかなくなり、海外との行き来は空以外なくなったと言っても過言ではありません。

しかも、それを示す決定的な映像が流れてきました。

それはアメリカのとても大きな軍艦が、シーサーペントと呼ばれる超巨大なユーンによって沈没させられる映像でした。フェイク動画だという話もありましたが、アメリカ政府がこれを事実として発表し、今後アメリカでは一定以上船で陸地から離れる事を禁止したのです。

これは世界各国に大きな波紋を呼びました。とくに島国である日本での影響は大きく、一時期はデモで国会前で乱闘が発生し、一部の人間が魔法まで使って多くの人が怪我をし、死者まで出る大騒動となりました。

私の済む地域でも不安からか人通りが明らかに少なくなっており、家にも沈鬱な空気で満ちていました。

しかし、そこに救世主が現れました。

その話をするには、人類に新しく生えた力について話す必要があります。

一つ目は属性。これは単純にその人が起こせる魔法の方向性を示しています。

そして、魔法は現在において、ポピュラーとまでは言えずとも、冒険者の間では必須の技能として、多くの人が訓練しています。方法については後々。

魔法のイメージとしてはアニメとかでよく見るのを想像してくれれば問題ありません。しっかりどのような現象が起こるかをイメージして、それを補強するために詠唱をして、トリガーワードと呼ばれる発射命令を言えば放てるようになるというのが一般的な魔法の認識です。

そして、二つ目がアビリティです。アビリティ、正確には[Unnatural Ability]。しかし皆略してアビリティと呼んでいます。もしくはスキル。

そして、これですが、特定個人がある日唐突に目覚めるそうで、なんとなく概要が頭の中に浮かぶのだとか。

能力の性質も様々で、魔法が使いやすくなる、身体能力がレベル以上に上がる、怪我が直りやすくなるという地味なものから、体を四足獣に変えたり、口から炎の球をはきだしたり、体に電気をまとったりと派手なものまで多種多様とのこと。

そして、その中にとあるアビリティを持った人間がいました。その人の名前は安全保障上明かされませんでしたが、そのアビリティの名前は「豊穣」。

文字通り、作物の実りを良くし、より多く、質の良い作物が取れるようになる者でした。

また、特殊な方法でそのアビリティを遠方でも効果を及ぼせるように特設の祠が設置され、その祠のある一帯は時間はかかりますが食物の生育によい土壌へ改善させやすくなるとか。

あくまで補助。人が育てなければ実る者も実りません。しかし、それでもこれによって日本での食料自給率はぐんと上がりました。

また、これは皮肉な話ですが、その時外国との取引が行えず多くの企業が破産。失業者が大量に出ていました。国はその失業者達に土地を貸し出し、そこで取れた作物を国に優先的に販売させることで自給率を上げることにしたのです。

これが本当にうまくはまりました。豊穣の力によって目に見えて早く育つ植物に達成感を感じる人が多かったらしく、最初は忌避していた人たちも今ではかなり楽しんで取り組んでいるとか。

私の母も、近くの畑での作業を行うバイトを始めました。収入はそこまでですが、優先的に野菜を売ってくれるので助かっていると母親は喜んでいます。

そしてなのですが、最近、私の調子がおかしいんですよね。悪くはない。むしろ基本的には体調は良い方です。

ただ、良すぎるというか……。

二年生に上がった直後の身体能力測定で、一年ほど前よりかなり数値が上がっていたり、

以前は辛かった荷物運びが楽になったり、

妙に集中力が持続して、気が付いたら深夜だったり。

これらすべてに、心当たりがありません。

私は自室のベッドの上で、頭を抱えるのでした。



お読みいただきありがとうございます。

もし少しでも楽しんでいただけたら、次話もお付き合いいただけると嬉しいです。

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