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怪談集「暗中」  作者: にとろ


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今あるもので……

 それは開放していたダイレクトメッセージに届いた。返信など以前に出来事の羅列をメッセージにベタ書きで送られてきた。スマホで送ったのだろうが根性のある人も居るなと思いながら読んだ。


 どうにもここのところ災難が続いているので、力のある神仏を祀った神社仏閣が知りたい。災難の例を挙げておく。


 始めは会社から帰っている時だ。車が目の前にあった電柱に突っ込んだ。もう少し自分が速く歩いていたら自分が車と電柱の間に挟まれていただろう。本当に運が良かった。


 警察にも経緯を話して、事件性はないということでその件は終わった、深くは教えてもらえなかったが、運転手の不注意らしい。


 その時はそれだけだと思ったのだが、それからも歩いているとスマホを操作しながら自転車が隣を走り抜けて行ったり、会社からの帰りに一杯引っかけて店を出ると、店の外でよった客による乱闘が起きていて、もうおさまっていたが、その人達に渋い顔を向ける警察の人が居た。


 ある時には町中を歩いているとあまり柄の良くない集団が肩で風を切りながら歩いていたが、その集団に絡まれている人が居た。通りがかった人はみんなそれを気の毒そうに見ながら歩いていく。


 自分もその中の一人として、トラブルに巻き込まれないように視線を逸らして歩いていった。勝手かもしれないが自分の安全をかけてまで諍いを起こしたくは無い。


 そんなことが何回も続いた。ただ単に通勤しているだけなのに事件が妙に多い。しかし休日にはトラブルが起きることは無かった。何が原因かは分からないが、会社に問題があるのではないかと思えてきた。


 ある日、デスクで少しの残業を終えて帰宅しようとした時だ。ふとオフィスの隅の方にあるものに目がいった。


 自分はそんなものを微塵も信じていなかったので気にならなかったが、オフィスには神棚がある。なんでも経営者が縁起を担いで設置したものだったらしいが、そんなものに効果があるなんて思っておらず、無視を続けていた。


 あまりにも災難が多いので頼れないかなとふと思った時には神棚に向けて手を合わせていた。


 それをしてから帰宅する時は平和だった。だから定期的に神棚のお供えを交換したり、置いてある花の水を交換したりと、手入れをするようになったところ、不思議と事件に巻き込まれることはなくなった。


 その神棚に何処までの力があるのかは分からないが、急にトラブルがなくなったのでそれをやめられなくなってしまった。


 勝手ではあるが、毎日神棚の手入れをするのは大変なので日々を平和に過ごせるような、買うだけで平穏が日々が手に入る神社かお寺を知らないだろうか?


 それがおおよその内容だった。正直私はどう返そうか考えてから、素直にシンプルな回答を送った。


『今問題が起きていないなら神棚に頼られた方がいいと思いますよ』


 そう送信して返事を待ったのだが、コレを送ってきた方の意にそぐわない返事だったのか、それ以降返信が来ることはなかった。結局どうしたのかは不明だが、一応納得してくれたのだろうと思うことにしている。

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