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怪談集「暗中」  作者: にとろ


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私がログをとるようになった理由

 私は昔、サーバを立ててオカルト話を集めていたこともある。その時に書き込まれた話だ。おそらくだが、当時は時代柄PCからの書き込みだと思われる。


 その方は……おそらく男性だろう、当時サイトを運営していて、オフ会を開いたことがアルのだという。生憎私は地方住みだったし、なぜここにオフ会の内容を書き込もうとするのか疑問だったが、そのまま書かれていった。


 関東での心霊スポットを訪れるという単純なオフ会を計画し、集まったみんなでそこを訪れることになった。予想通りと言うべきか、当時のネットなので全員男しかいなかったものの、オカルト仲間ということで楽しみながら移動をしていた。


 とある場所、そこは当時で言う自殺の名所……まあこの呼び方は良くないのかもしれないが、当時はそう言われていたので許して欲しい……そんな所へみんなで行った。


 雰囲気が出ると言うことで夕暮れに出発し、日が落ちる頃にそこに着いた。分かりやすい絶景の崖で、崖までの間にいのちの電話の番号の書かれた公衆電話があったりもした。これで何処まで考え直すかは疑問だったが、そんなことは当時の全員にとってどうでもよかった。


 みんなで崖からはそれなりに距離の取られた柵まで行って、画素数の少ないデジカメで撮るもの、ICレコーダーを持ってきていて、何かラップ音でも入らないかと録音しているものと様々に霊を探そうとした。


 そんな時、音を取っていた人が急に驚いて声を上げた。聞き耳を立てていたので妙な音に気が付いたらしい。


 その言葉から全員が耳を澄ますと、ドン、ドン、ドン、と音が鳴っている。ナニか板を叩くような、ドアを思い切りノックしているような音だった。


 周囲を見ると、あの電話ボックスに喪服を着た女が入っていて、赤い手でガラスを叩いている。その赤いものは血だと思われた。


 全員がパニックになってそこまで来た車に飛び乗ると、アレがなんなのか確かめようと言い出すものもおらず逃げ帰った。


 みんなして本物が見えたことに興奮しながら、少し冷静になると警察に通報した方が良いんじゃないかという意見が出てきた。


 自分たちの行いを考えてはいたが、やはり通報した方が良いだろうと警察に電話をしたところ、こっぴどく自分たちのしていることを怒られた。


『あなたたちみたいな人からよく通報があるんですよ。嘘だと思うなら電話ボックスまで戻って見たらどうです? それで血の一滴でもあったらパトカーをよこしますよ』


 その言い草はあんまりだと思ったが、やはり誰も戻ろうなどと言わなかった。そのまま解散となったのだが、予想通りそこで誰かが警察や救急のお世話になったと言う話はなかった。


 以上が彼の話になるわけだが、彼は私の持っていたサーバの掲示板に書き込んだのに満足したのか、以降書き込むことはなかった。


 どうやって私のサーバを見つけたのか? そしてこの話がどこまで本当かは不明だ。ただ、私はその時好奇心で自宅サーバーを運用していたのだが、その一軒があって以来、お守りか気休め程度なのだろうが、書き込んだ相手のログを取るように設定を変更したきっかけになった。

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