表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪談集「暗中」  作者: にとろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

141/154

神社にて、悪いことをしたガキに起きたこと

 どうにも眠れない夜のこと、コーヒーを一杯飲んでいたところでメールが一通届いた。どうやら怪談のようだが気味が悪い体験をしたらしい。


 どうにも奇妙な事がありまして、俺もそれなりにいろいろな体験をしたんですがアレは説明がつかないんですよねえ。


 そんな一文からメールは始まっていた。


 ダチの一人が肝試しを使用なんて言いだした。夜中に神社に忍び込もうなんて言い出すのだ。神社と言ってもそこまで管理されているわけでもない、鳥居があってその奥に本殿はあるが、それを管理する人は誰もいない。ただそこにあるだけでしかない、放置されているものだ。


 どうして肝試しなんて思いついたんだよと言いたかったが、どうやらそこでタバコを吸っていて親に殴られたのだと言っていた、未成年がタバコを吸っていたから問題になって殴られたんだろうと言いたかったが、本人は神社なのに敷地内でかくまってくれないなんて冷たい神様だと言っていた。


 そうして数人が集まって神社で肝試しをすることになった。全員……いや言いだしたヤツ以外嫌そうな顔をしていたが、当のアイツが一番有力なので文句を言えるヤツもいない。仕方ないので参加した奴らばかりが集まっている。


 そうして全員で神社に忍び込んだのだが、結論としては拍子抜けだった。何もおかしな事など起きなかったし、神社の敷地でたむろしてグダグダ喋っただけであった。肝試しとも呼べないようなことをしてから神社から出て行った。所詮は肝試しなんてそんなものだと思っていたし、特別何かが起きるとは思っていなかった。


 実際その場では何も起きず、全員がくだらないという顔をしていたが、言い出したヤツは一応溜飲が下がったのか、満足げに皆を引き連れ神社の鳥居をくぐっていった。


 そうして大したことのない肝試しは終わった。だが、問題はその後の登校日のことだ。


「お前ら、俺に何かしただろ?」


 そう凄んでいたのは例のヤツだ。何を切れているのかと思ったが関わらないようにしようとコソコソしていたのだが、ソイツはいきなり教室で上着を脱いでシャツをまくったのでクラスの多くがヤツに注目してしまった。


 背中をまくっていたのだが、そこには多くの丸い跡が付いている、見た目で言えばどう見ても根性焼きにしか見えない。タバコを押しつけられたような跡は悲惨なことになっている。


「なあ、誰かにやられたのか? それ」


 コイツがそんなことをされて黙っているヤツではないと走っていたのだが思わずそう聞いてしまった。当然のように切れられて暴言を吐かれた。


 クラスの大半は根性焼きの後を見せているだけだと思っていたようだが、アイツが神社の敷地でヤニを吸っていたのを知っている連中は全員それを罰当たりなことをするからだと思っていた。


 思わずそれを正直に言ってしまい当然のように喧嘩になるかと思ったのだが、ヤツは黙って上着を着ると席に戻った。


 その跡は体育の授業がある度に目に付き、卒業して別のところへ進学するまでは少なくとも残っていた。


 こんな事があるんでしょうか? アイツはタバコを家族で自分以外に吸わないので、家族を意気地無しだと公言していたようなヤツなんですよ。


 そう書かれていたので、確かにそう言うこともあり得るかもしれませんと返信しておいた。私が実物を見たわけではないのでなんとも言えないが、偶然にしてはタイミングも考えると出来すぎているような気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ