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怪談集「暗中」  作者: にとろ


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オカルトマニアに何が起きたのだろうか?

 PCが不調だったので再起動を書けたのだが、どうにも動作が重い。不満を抱えつつチューニングをしているとようやく動作が安定してきた。そこでメールが来たので読んでおこうかと思い開いたのだが、あまり後味のいい話ではなかった。


 昔、俺は友達が一人いたのだが、ソイツがなんとも変なヤツだった。当時はオカルト番組が流行っていたりもしたが、アイツの入れ込み様は異様だった。どこまで本当か分からないが、当時流れていたオカルト番組を全て録画していると豪語しているようなヤツだ。


 ソイツの家に遊びに行くと、本当なんじゃないかと思うほど大量のVHSが部屋の棚に日付付で並んでいた。ビデオデッキは一台しかなかったが、当時としては珍しく自室にデッキがあるほどなのでおそらく家族のものも使用して録画をして居るのだろうと思う。


 それにしてもテープを三倍録画したとしても結構な額がかかったであろう量のテープがあるのにはコイツ金持ちなんじゃないかと少し引いた。


 そんなあるとき、一度心霊番組が流れたのだが、ソレは心霊写真の特集だった。


 ソレだけなら当時は珍しくもないのだが、問題は出てきた写真だった。その写真に写った建物は良くある廃墟だったのだが、なんとその廃墟が近所にある閉店したスーパーだった。


 そこは曰く付きでもなんでもなく、ただ客が少ないからというだけの理由で閉店したシンプルなスーパーだったのだが、番組中では勝手に霊能者がここには浮かばれない霊がとか、おそらく生前悲惨な目に……などと地元で噂に上ったこともないようなことを言っていた。


 心霊番組自体の信用に関わると思うのだが、そこはこんなところのスーパーに真偽を確かめて公表することのなかった時代だ。問題無いと本気で思っていたのだろう。


 その番組は金曜に放送されていたのだが、そのスーパーの写真が駐車場に血まみれの女が写っているというもので、あからさまなやらせとしか思えず、冷めてしまったので番組の途中で風呂に入って続きを見る頃には心霊写真のコーナーは終わっていた。


 それからの番組はいくらか楽しめたのだが、どうしてもさっきの露骨なやらせが頭に残って楽しさは減ってしまった。


 それから土曜日を過ごし、日曜日の朝のことだ。親から電話が来ていると言われ、あのオカルトマニアの居場所を知らないかと聞かれた。


 なんでも土曜日に出かけると言ったきり、日曜の朝になっても帰って来ていないらしい。


 俺はアイツとそこまで仲が良かったわけでもないので『知らない』としか言えなかった。


 そうして翌日、学校に着くとアイツの席には誰も座っていなかった。なんでも急病になって休んでいる、復学にはしばらくかかるだろうと先生からの有り難いお言葉があった。手を焼いていた生徒が休んでくれて嬉しいんだろうなと勘ぐってしまうような口調だったが、とりあえずアイツの見舞いにくらいは行ってやろうと思った。


 ところが、何処の病院に入院しているかを決して教えてくれない、見舞いは扶養と家族が言っていると教師からは何のヒントも得られ勝った。


 それから翌年、アイツと別のクラスになってしばらく経ったときに復学したと聞いたのだが、人が変わったようにオカルトからは慣れるようになったと聞いた。なんでもアイツが入院していた時期に、ゴミ置き場に大量のビデオテープが捨てられていたらしい。


 そしてその件が起きたときからあの閉店済みのスーパーは立ち入り禁止の看板が出ていただけだったのに、突然金属のワイヤーで自転車などが入れないように固められていた。


 その二つの関係は分からないが、ただ、スーパーの近くに住んでいるヤツによると、救急車やパトカーが来たことはないらしい。では一体何があったのだろうかと疑問には思ったが、アイツと同じめに遭うとかなわないのでその件は気にしないことにした。


 ただ、今になってあのスーパーの駐車場に女が立っている夢を見るようになってきて気分が悪い。これをどうしたものかと考えているのだが、実害はないので耐えている。あの悪夢を見なくなる方法があるなら教えて欲しい。


 そう書かれていたのだが、スーパーの名前を検索しても出てこないので、私はドリームキャッチャーという御守があることを返信で教えておいた。


 以後クレームも何も届いていないので、多分元気にやっているのだろうと思ってはいる。ただ、どこかでそこにはまだ何かがあるんだろうなと思う自分もいるのだった。

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