一章三十二話 『敗国③』
どうも最近眠気が凄い襲ってくるパル猫です!ちゃんと寝ないとなぁ…。
帝国の民は急に王城前の広場に飛ばされたことが理解出来ないのか落ち着きがなく泣き出したりするものまでいる。逃げようとするものいるが広場ごと結界で囲っているため逃げることも出来ない。しかしこれをまとめることは俺の仕事ではない。
「じゃあ後は頼むぞ。俺がやってもいいが敵国の人間に言われるのは信憑性がないだろう?」
この姫様は国民からの人気も高そうだし俺が隣に立っていれば人質としても役に立つ。
「……私は人質というわけですね?」
「早い話がそうだな。」
あ、そう言えば俺自身ってそこまで知名度なくね?なんか魔法勇者とかいう二つ名だけが独り歩きしてないか?それだとファルネシウス王国が勝ったという信憑性に欠けるな。なにかファルネシウス王国の象徴的な何かが…あっ!
―錬金―
すぐさま錬金術を発動して旗を作る。オリハルコンとアダマンタイトの合金製の柄に先端は斧槍のようになっており旗の部分は金糸とミスリル糸で織ってあり所々に各種宝石が縫い込んである。
作ったのはファルネシウス王国の国旗でこれならファルネシウス王国の象徴にもなるだろう。
「フィーネそれじゃあ頼むぞ。」
「…は、はい!」
フィーネが驚くのも分かる。本来錬金術は等価交換という条件下のもと使うことが出来るものだ、それに錬金術で全てを作れる訳じゃない。しかしフィーネはルークが何もないところからこれだけ豪華な旗を作ることが出来たのに驚いている。
「親愛なる帝国民の皆様。ヴァレニシア帝国第一皇女のフィーネ=シルア=ヴァレニシアです。この度ヴァレニシア帝国はファルネシウス王国との戦争に敗れ私の叔父であり帝王だったクラウス=ディアス=ヴァレニシアが戦死したことをお知らせします。」
その知らせに泣きわめいたりするものが多いが国民のアイドル的存在であるフィーネからの報告というのもありその信憑性に項垂れる者がほとんどだ。後ろに掲げられているファルネシウス王国の旗も役に立っているようだ。
「この度ヴァレニシア帝国はファルネシウス王国との戦争に敗れ敗国の賠償金として帝国民全員を敗国奴隷にすることが決定…ぐすっ…しました…。…ひぐっ…」
フィーネは国民にこの報告をしながらどんどん泣きそうになっておりいい終えてその場にうずくまってしまった。
「姫様!姫様のせいじゃねぇ!負けた帝王が悪いんだ!」
「そうよ!姫様!私達のことは心配しないで!」
「姫様大丈夫だ!別に死ぬ訳じゃねぇんだ!」
そんな声がちらほら広場から飛び交っている。本当にフィーネの人望は厚いようだ。あとは俺の説明がいる感じだな。
「私はファルネシウス王国、ルーク=レイン=アルビオン公爵だ。この度貴国ヴァレニシア帝国はファルネシウス王国との戦争に敗北し敗国となった人種の敗国民にはファルネシウス王国へ敗国奴隷として行ってもらう。獣人の賠国民は私が全員引き取ることになっている。というわけでさらばだ人種の諸君。」
―強制転移―
話中にもちらほらと反抗的な言い方だったり獣人達の存在を否定するような言い方にイラッと来て人種の敗国民達には皆強制的にファルネシウス王国の城壁前の草原へと飛んで貰った。今頃王国軍の騎士達が帝国民に敗国奴隷の処理をしているだろう。
「さて獣人諸君は私の開拓中のアルビオンの地に来てもらう。説明は向こうでしよう。」
―強制転移―
「さぁフィーネ君も行くぞ。」
「ぐすっ…ふぇ…?」
まだ泣いていて今までの話を聞いていなかったフィーネは何がなんだか分かってないようで急に手を繋がれて焦っている。
―転移―
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ!?」
フィーネの悲鳴が聞こえて眼をあける。そこは地面が小さく見えるほど高い、そう空中だった。
フィーネ可愛い…。でも眠い…。




