一章二十六話 『信用してもらえない悲しみ』
最近久しぶりに友達に連絡を取ったら最初一瞬誰か分かってもらえなかったパル猫です!悲しい!
先程の戦闘のあと誤解も解けたようでルークはここ、アルビオンの砦の応接室に案内されていた。
「「「先程の件は平にご容赦を!!!」」
そう言って土下座をしているのは先程ルークに戦闘を挑んで来た騎士長さんとその一歩後ろを歩いていた赤髪の青年だった。
ここに居るのはルークと土下座している二人のみでリシーとイヴは別室で菓子などでもてなして貰っているらしい…羨ましい…。
「とりあえず許してあげるから座ってくれないかな?それじゃぁ話も出来ないよ?」
「「は、はいっ!」」
なんとか席にはついて貰えたが話は出来るのだろうか?
「「「……」」」
見つめ合う三人、無言の空間が続く。なんだ!?こいつら何を待っているんだ!?こうも畏まられては話が進むわけがないだろう?
「こ、こほん…改めてルーク=レインだ。公爵位とここ、アルビオンの地を先日ファルネシウス王より承った。」
「私はセシア=ファーネルバイトです。ここ、アルビオンの砦の騎士団の団長を勤めさせて頂いているものです。」
「私はハイデルと申します。ここ、アルビオンの砦の騎士団の副団長を勤めさせて頂いています。」
そう自己紹介されたのだがそれより気になることがある。
「変なことを聞いてすまないのだが。セシア、君はエルフなのかい?」
その言葉にその場でびくっと跳ねるセシア端から見ても分かるくらいにその顔は真っ青になっている。それを見てルークはファルネシウス王国に来たときに酒場で兵士達が話していた会話を思い出した。
たしか今の王は亜人族達が嫌いだということディル自身はそんなことはなくむしろエルフであるダレンなどに助力を得ているし
というか今の王国が他種族嫌いという情報を流しているのは今の王政が気に入らない貴族達がそうしているだけらしい。どこの時代にもそういう貴族達というのはいるのは悲しいことである。
「あ、もし俺が亜人嫌いだと思っているなら違うぞ?エルフには友人も居るからな」
その言葉を聞いてかセシアの顔色は良くなった。確かに今の王国では仕方ないことなのだが…あぁもういっそそんな貴族どもは消してしまおうか…。
「ところでルーク様はどのようなことをして公爵位を承ることが出来たのですか?」
「こ、こらっ!ハイデル!そんな無礼なことを!」
赤髪の副団長であるハイデルはそんな質問をしてきた。通常はどのような功績を得て爵位を得たかを聞くのは無礼にあるらしいが全く無名の人間が公爵位などを承るなど聞くなという方が難しいのかもしれない。
「いやいいさ。と、言ってもどう話すべきか…」
この国の人達は俺達が勇者として冒険していた物語は知ってはいるがその物語には当人達、つまり俺達の名前までは知らないのだ。ただダレンはその後にこの国でいろんな功績を残しているためその名前とともに有名なのだ。
まぁ俺はその名前は有名ではなく魔法勇者という二つ名だけが独り歩きしてるようなものなのだ。それに世間体では俺は邪神討伐の際に死んでいることになっているのだからな。
「俺は………魔法勇者と言えば分かるか?」
「「?」」
首を傾げる二人。そりゃそうだ、一万年も前の昔話の登場人物が目の前にいますと言われたらそんな顔で首を傾げるのも仕方ないとも思ってしまう。だいたい俺だってそうなる。
「る、ルーク様…?」
「え、えっと…そ、そうなのですね…。」
ハイデルはちょっと疑っているように。セシアは可哀想な人を見るような目でこちらを見る。やめろこっちを見るんじゃない!自分でも黒歴史を語っているようなものなので恥ずかしすぎる!
「や、やっぱりこうなったじゃないか…くそぅダレンめ許さん…。」
なんだかダレンに理不尽に当たりたくなってしまった。
「い、いえ信じてない訳ではないのです…しかし魔法勇者様は邪神討伐の際になくなったと…」
「確かになぁ…自分でも死んだと思ったんだけどなぁ…あ、そうだ!」
そう言えば王城に行った時に俺が一万年前当時の王に土魔法で作った本人の人形…まぁフィギュアを作ったんだがあれだったら証明になるだろう。まぁまさか国宝として飾ってあるとは思ってなかったが…
とりあえず両手を前に出して手の平を上に向ける。
―創造:土人形―
そう魔法名を呟くと手の平の上に二人の土人形が出来る。それはとても精工に作られている。自分でも思うが才能の無駄遣いというやつだ。
「「!?」」
二人はびっくりして顔を見合わせる。まぁ目の前に国宝として飾ってあるものと同種のものをそれも魔法で作るなんて芸当をされればそんな顔になるのだろう。
「これで信じてもらえるか?」
―コクコク
驚きで声を出せないが頷く二人にようやく信じてもらえたとルークは安心するのだった。
エルフの騎士団長さん…うん(かっこ)いい!




