一章二十三話 『アルビオンの地①』
お盆ですねぇ。お盆休みなんて無いパル猫です!今回のお話は前半1000字くらいは説明文がずらずらと並んでいるのでちょっと読みにくいと言う方は目を通す程度で飛ばすのをオススメします。
あの告白の後、その日はリシーの部屋に二人と共に帰った。そりゃぁもう美味しく頂きました。
しかし!これで結婚式だと思ったそこ諸君!残念だったな!まだ俺はリシーともイヴとも結婚出来ないらしい…。
一応俺は貴族になったので世間体では一般人のイヴとは結婚するのが中々難しい…のでイヴにはファルネシウス王家の養子になってもらいそこから降家ということになった。
それとリシーの現保護者であるダレンとイヴの身元保証をしてもらうディルから結婚について条件をつけられたその条件とはアルビオンの地を領主として修めることダレンの協力を仰ぎつつ暴食の件を片付けることだった…頭が痛い…。自分の失態とはいえ中々キツいものがある…。
ごほん…まぁそんな話はさておきあれから数日後、俺達は王家から手配された馬車に乗りアルビオンという土地に向かっていた。アルビオンの場所を説明するにはまずファルネシア大陸の話をしなくてはならないだろう。まぁそうなるとこの異世界の話から始めなくてはならないのだが。
簡単に説明するとこの世界は大きく分けて二つに分かれており主に生き物が住んでいるのが今自分達がいる表大陸と言われている所である。そしてその反対側は裏大陸と呼ばれているがその土地を見たものは誰一人いない、その理由として表大陸と裏大陸の間は魔の霧または死の霧と呼ばれる霧で隔たれておりその霧より先に進んで帰って来たものがいないためである。
表大陸にはヴォーパル海という海に浮かぶ計7つの大陸が存在しており中央のシルヴァニシア学園国家、中央上のユグドラシア大陸、右上のセルニジア大陸、右下のグラニード大陸、中央下のドラグニア大陸、左下の聖アポカリシア大陸、左上のファルネシア大陸となっている。各大陸の説明はその都度しようと思う。
そして今自分達の住むファルネシア大陸だが聖アポカリシア大陸に架かる橋に出来た国家である大橋国家エルディニス、大陸中央にあるウラニス商国、大陸右下でヴォーパル海に接しているパーネル王国、大陸左側魔の霧近くにあるヴァレニシア帝国、大陸上部にあるフェリア山の麓にある聖テレニス神皇国、そして大陸右側ユグドラシア大陸に繋がる橋の近くにある我らがファルネシウス王国である。
今向かっているアルビオンの土地はそのファルネシウス王国とウラニス商国、パーネル王国のちょうど国境にある土地で端からみれば凄く厚待遇の土地ではあるのだがその土地は…
「まぁ行ってみてからだな…」
そう小さく呟いて自分の両側の席で自分に寄りかかるようにして眠る二つの頭を撫でる。
「んっ…」
「んうっ…」
彼女らは少し身をよじったが目を覚ます感じはない。昨日も無理をさせてしまったかもしれない、自分のことながら気を付けないとな…。
「レイン公爵様もうすぐアルビオンの砦に着きます。」
そう御者の人に声を掛けられる。軽く返事をして隣の二人を揺する。
「ふわぁ…もう着いたの?」
「もうすぐ着くのではないでしょうか?」
確かに着くのだが俺の周囲索敵魔法に引っ掛かる者が30人程いるようだ、しかも明らかにこの先で待ち伏せするかの様に団体さんで固まっていらっしゃる。
「はぁ…」
「マスターどうしたの?」
「ん?…あぁそういうことですのね…」
流石は索敵に優れた風魔法に特化したリシーだ。風を使って待ち伏せしている相手のことを把握したらしい。
「旦那様これはちょっと厄介かもしれないですね。」
「そうだな…これはちょっと…」
本当に面倒くさい待ち伏せの相手が盗賊ならともかく今回は騎士団なのだから。
――――ファルネシウス王国側・アルビオンの砦
白い甲冑にその身を包む騎士が他の騎士より一歩前に出る。その甲冑を見るに女性であることは分かる、彼女がここの騎士達をまとめるものらしい。
「ここに何用であるか!何も連絡は受けていないが!」
「私は此度の勅命の褒美として公爵の位とこのアルビオンの地を頂いたルーク=レインと申します」
俺はちゃんと聞いた彼女が"またか…"と呟くのを。
次の瞬間風の刃が飛んで来る。
「っ!?」
―六芒結界―
幾度となく風の刃が飛んできて六芒結界に当たる。ガキンガキンと嫌な音を発しながら弾くが何回かに一回は六芒結界に傷が入る。
「無詠唱…さらに風魔法の風迅刃か…」
「!?」
次は彼女が驚く番だった。分かっていたことだが今の世界は魔術に依存しすぎており魔法をつかう人が極端に少ない。
「マスター(旦那様)!?大丈夫なの(ですか)!?」
二人が俺に駆け寄る、まぁしかし二人と馬車を含めて六芒結界で囲んでいたので特に負傷するようなことはないはずだが。
「貴女!騎士団ともあろう者がこの地の領主となる方に対してそのような無礼を働くか!」
リシーが騎士の彼女に吠えるが彼女自身こちらが賊かなにかだと思い込んでいるため聞くような耳はもっていないだろう。
「リシー?ヴェルランド家の娘ともあろうにそんなに感情を剥き出しにするのか?」
「…すみません旦那様。でも私はルーク様に嫁ぐのですからこれからはヴェルランド伯爵家のリシーではなくレイン公爵家のリシーとして扱ってほしいのですわ?」
騎士の彼女はヴェルランド伯爵家という言葉に反応する。それもそうかヴェルランド伯爵家は四天勇者の子孫という意味でも有名であるのでこの国では知らないものはいないという程の知名度である。
「賊がっ…ヴェルランド伯爵家様を…貴族を愚弄するかっ!」
「さっきから聞いていれば君の思い込みも甚だしいんじゃないかな?」
「いいさイヴ。彼女の実力を見てみたいからね。」
そう言ってイヴの前に出る。後半の言葉は彼女の聞かれないように呟きながら。ちゃんと無詠唱で二人と馬車を含めて六芒結界をかけておいたので流れ弾で負傷するようなことはないだろう。
さて楽しみだ彼女はどんな魔法を見せてくれるのか。
一週間に一回投稿なのに見てくれる方がたくさんいてくれて凄く嬉しいです!まだまだ頑張りますのでよろしくお願いします!




