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(99)頑張るっ!

 頑張るっ! と意気込めば疲れるが、結果が出ればそれはそれで疲れ甲斐がいもあるというものだ。人はなにも疲れたくて頑張っている訳ではない。結果を出したくて心中で頑張るっ! と意気込む訳だ。ミカンにしろ桃にしろ、…他の果物もそうだが、実らせるために農家の方々は頑張るっ! 訳だ。頑張るっ! と頑張った結果、実が結んだときの風呂上がりの一杯は、さぞ美味うまいことだろう。それが人の醍醐味だいごみとも言える。^^

 夕闇が迫る頃の、とある夫婦の会話である。^^

「お父さん、天気予報、明日あすから暑くなると言ってますよ」

「そうかい? …それじゃ、朝早くから松の芽摘めつみ、しといた方がいいなっ! 今日はもう暗いしな…」

「そうですね…」

 そんな会話があった次の日の早朝である。午前六時前の薄暗いうちから起き出したご主人は、洗顔もそこそこに松の芽摘み作業を始めた。どういう訳か、頑張るっ! という潜在意識が左右したのか、ご主人の起床から作業に取りかかるまでの動きはスムーズそのものだった。この意識があると無いとでは結果が自ずと違ってくる。それを裏づけるかのように、ご主人は午前十時過ぎには作業をすっかり終えていた。汗ばまず、ひんやりとした清々(すがすが)しい空気のもと、作業は昼過ぎの暑さとは違い、大いにはかどる。

「なんとか終わったよ、ははは…」

「お疲れさま…。冷たいジュースを置いときましたよ」

「おお! すまないねぇ~」

 そして、その日の昼過ぎとなった。外は朝の清々しさとはことなり、初夏の熱波ねっぱが襲っていた。ご主人は軽くシャワーを済ませて昼食にしたあと、冷やしたミルクを飲みながらガラス製の大サッシ戸越しに剪定を終えた松の雄姿をながめ、二ンマリとした。

裏方冥利うらかたみょうりに尽きるなっ!」

 ご主人のつぶやきのひと言である。スタッフ[裏方]は結果を出すべく、疲れることもいとわず頑張るっ! のである。^^


                  完

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