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(98)物

 ボールペンに限ったことではないが、今の時代、物が豊かになったためか、同じ種類を買い替えるのがなかなか困難になっている。しかも、時が経つと、以前買ったのと同じ物がすでに無くなっていて入手出来ず、ガックリ! と肩を落とす場合が多いのだ。誰が悪いっ! という性質のものではないが、なんか気分がシックリせず、腹立たしくなるのは私だけだろうか?^^ いつやらの短編集でも取り上げたと思うが、世の中、すべての物が消耗品という使い捨て感覚なのだ。まあ、愚痴っぽくグチグチと言っても仕方ないのだが…。^^

 とあるデパートである。

 一人の男が文房具売り場で゜女店員にたずねた。

「あの…このボールペンと同じボールペンはないでしょうか?」

「これは”$社の#%$ですね…。ちょっとお待ちください…」

 女店員はボールペンの陳列棚へと歩いた。男性客も女店員に続いた。

「…”$社のΔ〇◇はあるんですが…#%$は無いですね」

「無いですかっ!? 無いようでは困りますねっ! 同じ商品は置いておいてくださいっ!」

「これは古いキャップ式ですから…。今はプッシュ式になっておりますので…」

「プッシュ式になったのはいいとして、キャップ式も置いておいて下さいっ! このボールペンが可哀かわいそうじゃないですかっ!!」

「可哀そうと申されましても…」

「まあ、あなたに言っても仕方がないことですがっ!」

  男性客はこれ以上、つまらない問答で疲れるのはいやだと感じたのか、腹立たしくその場を立ち去った。

 まあ、人にもよるのだろうが、やはり物は欲しいときに手に入れたいものだ。無いと他の物を探さなければならないから疲れることになる。物で疲れるのは誰しも嫌だろう。^^


                  完

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