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(87)気力

 疲れる仕事でも、気力一つでその結果はおのずと変わってくる。まあ、明日でもいいや…と土俵の外へ押し出されるか、あるいは、いやいや、やってしまおう! …と、前向きに物事をとらえ、土俵外へ押し出すか、の攻守の差である。やってしまおう! と物事をアグレッシブに考える力は、本人にそなわった気力である。まっ! いいや…は、気力そのものが弱いと考えられる。この気力は気力だけに見えず、気力そのものだ。^^

 とある町役場である。

「課長! もう帰りましょうよっ! 店が閉まっちまいますよっ!

「ああ…そうなんだけどね。今一、切りがつかなくってねっ!」

「そこをつけるのが課長の課長たる所以ゆえんでしょうがっ!」

 課長補佐にいさめられた課長は、どうしたものか…と一瞬、手を止めた。

「ほらっ! 止まったんですからっ! 気力でっ!」

「やるのか?」

「いえ、やめて、店へっ!」

「君にそこまで言われちゃなっ! まっ、いいかっ! やってしまう気力はあるんだがな…」

「その気力を店にっ!」

「そうだな…。今日のところは気力に休んでもらうとするか…」

「そうそう! !気力さ~~~ん! お店が待ってますからぁ~~!」

 課長はようやく重い腰を上げ、課長補佐とともに行きつけの小料理屋へと向かった。

 疲れる身体からだほぐすときなど、気力に休んでもらいたいときも当然、ある訳だ。^^


                  完

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