表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/100

(47)義務

 義務というのは、考えるだけでも実に疲れる。^^ むろん、考えずに聞いただけで疲れる方もおられるだろう。^^ では、義務を課せられ疲れないためにはどうすればいいか? という解決法の問題となる。今日はそんな一例になるお話だ。^^

 とある町役場の町民課の窓口前である。二人の老人が待つでなく待合用の長椅子に座り、語らっている。対峙たいじして窓口に座る窓口係も、『あんたらっ! ここは喫茶店じゃないよっ!』とは思うが言える訳もなく思うにとどめ、迷惑げな下目線で二人をジロリ! と一瞥いちべつする。

「ははは…確かにっ! 国民の三大義務ですからなっ! 仕方ありません…。ただ、疲れますなっ!」

「ははは…疲れます。教育の義務[26条2項]、勤労の義務[27条1項]、納税の義務[30条]です」

えらくわしいですなっ!」

「私、こう見えましてな、実は元検事でして、法律方面は少し五月蠅うるさいんですよ、ははは…」

 窓口係は、『えっ! あんた…元検事っ! 見えない、見えないっ!』とは思うが、言える訳もなく思うにとどめ、迷惑げな下目線で二人をジロリ! と、また一瞥する。

「ほう! さようで…。ごえんとは不思議なものですなっ! 私、こう見えまして、実は元弁護士ですっ!」

 窓口係は、『えっ! あんた…元弁護士っ! 見えない、見えないっ!』とは思うが、言える訳もなく思うにとどめ、迷惑げな下目線で二人をジロリ! とまたまた、一瞥する。そして、『見えない、見えないっ! 二人とも見えないっ!!』と確信して、またまたまた二人を一瞥する。一瞥し過ぎて疲れる訳である。^^ 語る二人は納税の義務を果たしたあとだからペラペラと語り続け、義務の疲れを発散したのか疲れることがない。

「おっ! こんなところで長話ながばなしをっ! 迷惑になりますから、そこらへんでお茶でもどうです?」

「いいですなっ! それでは、参りますかな…」

 二人はようやく長話をやめ、町役場を出ていく。窓口係は、『迷惑、迷惑っ! もう十分に迷惑っ!』と、またまたまたまた、二人の後ろ姿を一瞥する。

 義務で疲れる場合には、二人で語り続ければいい・・という解決法の一例である。^^ 


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ