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経済特区シリアスの野望

2月20日に、早くも経済特区の効果が現れ始め、激安軍需物資が、エルザス帝国の幹部の手によって、少しずつ蓄えられていく事になっていった。

政権の担い手、セクハラ反対派によって、公共施設でのブルマ、スク水の着用は禁止されたが、別に国境は封鎖されないので、越境してコスプレする毎日であるが、多少不便になった程度で、問題はない。

「全く。リサ姫の気まぐれで、シリアス国境のプール場は大繁盛だぜ」

この機会に、観光に力を注いで、シリアス国境は金持ち村へ出世してみる。

人生、一度位馬鹿な夢を見たって、神聖神は文句を言わないと思う。

それにコスプレイヤーがやってくるのだから対策は立てないといけないし。

無下に追い返したりしたら、村の評判がガタオチだろうと思われるし。

「シリアスはセクハラ反対派の女性が多くやってくるそうです」

軍需物資の鉄砲を千人分調達したエルザス幹部は情報収集に励んでいた。

エルザス中でシリアス経済特区が一番安かったからだ。

シリアスを統治しているのは、セクハラ反対派を主力とするリサ派と少数派の独立派であったが、特に問題なく統治しているので、文句は言わない。

「ちょっとやりすぎではありませんか?まあ我々に、シリアスの国内問題に口を出す権利は勿論ありませんが・・・」

シリアスに駐屯している軍勢3千のコスプレ派が、シリアス政府に文句を言ったが、シリアスの国内問題なので、愚痴しか言えない。

「て事は、軍の配置換え代えがない限り、我々はコスプレが出来ない?」

エルザス駐屯兵の士気は下がりまくりだが、シリアス側が気を利かせて、コスプレパーティを何度か開いていた。

だがコスプレ派の不満は解消されずに、脱走未遂事件まで起こる始末。

「このままでは駐屯兵が崩壊するぞ。シリアスには常備軍を認めた方が良さそうだと、本国のリサ姫に報告してくれ」

因みにキートンも経済特区で軍需物資を買い集めていた。

物価が激安なので、人が集まる。

「シリアスを経済特区にするとは、リサも思い切った奇策にでましたね」

その御蔭で西方は儲かるのだから文句を言うな。

エルシリアとラドンに商品を選ばせると、数百台の馬車に積み込んで街を出る事にしたが、何気に通行税だけ銀貨1枚支払う義務がある。

この金で経済特区を運営するのだそうだ。

「シリアスに倒産されても困る。金貨500枚支払ってやろう」

けちな事を抜かして、経済特区が運営出来なくなったら、エルザス帝国と西方が困るので、可能な限りの寄付は行っていた。

それで商品の値段が下がってくれたら、有難いがそこまで期待はしない。

「シリアス政府議長殿。この際だから常備軍を持ちましょう」

商人達の用心棒を編成しなおせば、2万にはなるから、エルザス帝国に抵抗する勢力が構築できる。

「馬鹿を言うな。エルザス帝国の商品が来なければ街を運営出来ないぞ」

馬鹿な事を口ずさむ部下を叱って、軍資金を集めだした。

無税が建前なので、収入源は通行料と寄付金のみだ。

「ふふっ。この国で軍事力を持てば、税金を取り立てる事になるぞ」

エルザス帝国はシリアスの安い軍需物資が欲しいのだ。

望み通りに軍需物資を提供して日本の東京並みの街に発展させて見せるわ。

「早まった真似はするなよ。容赦なくエルザス帝国に引き渡すからな」

エルザス帝国の言いなりになれば、大金持ちになれるのだ。

それなのに逆らって、全てを台無しにされてたまるか・・・。

「エルザス帝国は最近ゴーレムを調達しているらしいな。民間のゴーレム技術をパクって、新型ゴーレムを製造する心算らしい」

望み通りにしてやるが、シリアスを押さえ込んで、西方とは仲良くしてるのに、どこと戦う心算でゴーレムの開発を行うのだ?

「俺達は金儲けが出来ればいいのだ」

余計な事を考えずに、エルザス帝国の望みをかなえてやればいいのだ。

それと防弾服の大量注文があったようだが、服の生産能力は民間の方が上らしいな。真一も最近は水着を作ってないようだし。

「何もしなくても、リサ姫は何れ軍隊をこの国から撤退させる」

コスプレイヤーの多い駐屯軍の兵の中に脱走しようとした奴がいたらしい。

撤退させないと軍隊は崩壊するだろう。

余計な事をすれば、リサが強情を張り、軍隊を増強する。

「分かりました。独立派を説得して、押さえ込みます」

議長の部下達は、早速国内の独立派を説得にかかった。

2月22日、ファーリが冬眠から目覚めて、完全復帰した。

睡眠さえ十分なら、冬でも起きていられるのかもしれない。

「何で国王になんて呼ばれてるの?ご主人様・・・」

ファーリはキートンの国王即位を知らないのだが、エルシリアが説明した。

「貴女の功績が認められて、雇い主のキートン様が恩賞を賜ったのです」

「ふ~ん」

私が恩賞いらないと言ったから、代わりにご主人様がうけとったのか。

「ファーリにも恩賞を与える心算はあるらしいから、一度ダイヤの都に訪れて、恩賞を受け取るといい。それとシリアスが独立した」

あれだけご主人様を嫌っていたのに太っ腹な事をするとファーリは思った。

「バッタ村を最加増されたぞ」

ファーリはそれを聞くと非常に喜ぶ事になったが、交易再開は遠そうだ。

「ご主人様も出世したんだ。ファーリは嬉しいよ・・・」

この日ファーリは恩賞として、イナゴ村の太守を任される事になる。

キートンとファーリの仲を割こうとする、エルザス帝国の陰謀だろう。

「その為に俺に与えた餌は多過ぎたと思うがな」

取り合えずイナゴ村の太守になると、キートンとの雇用関係は解除される。

「絶対にやだ。報酬は拒否するわ」

こんな手段で私を飼いならせると思っているのか?

あの小娘。

私を馬鹿にした報いを、その身でうけてもらおうか・・・。

「あ~。リサ姫にはそう伝えておく」

キートンは寝起きの悪いファーリをなだめるべく、宝石を与えた。

シリアスから買って来た宝石なので、結構安い。

西方で売りさばいて、大儲けする計画だったが、その一部の宝石だ。

「ご主人様。貰って良いの?」

ファーリの反応を考えると、宝石は売れるだろう。

その利益を考えると、別にファーリに与えたって損失は少なく問題はない。

「お金支払うよ。幾らで売る心算だったの?」

ファーリは代金を支払う約束をした。

「その宝石なら、1個50万ディルスだ」

「3個買うわ」

ファーリは宝石が好きだったのか?

今後も売りつけて、ファーリが財力を持たないようにしよう。

「キートン様。良いのですか?あの宝石は70万ディルスで売る予定では」

エルシリアがキートンを止めるが、ファーリの財力が削げれば問題ない。

ファーリに財力もたせると、本気でエルザス帝国に謀反しそうだ。

因みに宝石は西方の金持ちに高値で売りつけ、3億ディルスを荒稼ぎしたらしいが、税金は1億ディルス納められた。

「西方は宝石で荒稼ぎしたらしい。どう思う?」

シエルとフォートレスにリサが尋ねた。

「恐ろしい男ですが、軍隊は1万人弱です。問題はないでしょう」

問題なのは、リサ姫に跡継ぎがいない事である。

ルーシェリーは行方不明だ。

「いっその事、キートン様を養子にして、リサ姫退位後のエルザス帝国の皇帝に擁立したら、丸く収まるのではないでしょうか?」

リサも最初は自分の娘に跡を継がせる気は無かったので、昔の計画通りにすればいいだけだ。

そうすれば全てが丸く収まる。

「私はこの国をルーシェリーに相続させたい。キートンではなく・・・」

それも問題はないのではないかと、部下たちは思う。

どう考えてもルーシェリーは、西方に居住してるだろう。

「リサ姫。お気持ちは分かりました。キートンにはエルザス帝国の宰相補佐官に任命してはどうでしょうか?最近シエル卿が評判を落としましたので」

文官に任命すれば、流石に反乱など起こす気にはなれないだろう。

反乱を起こしても直に軍隊に鎮圧されるからだ。

「キートンは貴女ご自身が、命を助けたのですぞ。和解の道があるかと思ったのではないのですか?」

シエルもリサに進言する。

キートンさえ味方につければ、リサの地位は磐石だし、逆らう勢力はファーリに叩き潰させればいい。

「ファーリを説得出来ないから、キートン派を討てない事情もありました。ここでキートンを忙殺したって、ダイヤの都が火の海になるだけですぞ」

ファーリだけでも手強いのに、ファリまで加わったら勝ち目はない。

傘下のドラゴンも、口先だけで役に立つとも思えなかった。

少なくとも、ファーリに勝てそうな気が全くしてこない。

「その為にキートンを飼いならす計画に変更したのをお忘れですか?」

暗殺出来る相手ならとっくにやっている。

あの天才画家ファーリの存在が、キートン政権を支えているのだ。

「しかもファーリの粉塵吹き飛ばしの武勲によって、エルザス帝国内にも和解を望む声が高まって来ております。もう暗殺など出来ませんよ」

キートンが反逆すれば、もう譲位しか、丸く治める方法がない。

「ファーリを誘き寄せて、毒殺するのはどうでしょうか?」

毒殺なら、ファーリを暗殺する事は可能だ。

同時にファリを騙まし討ちにすれば、エルザスの敵は消える。

「毒を盛った料理人は、確実に道連れにされると思うのだがな」

それに毒治療の魔法をファーリが知ってる可能性は高いと思う。

ファーリは凄腕の料理人だぞ。

「暗殺する方法がないな。やるなら銃殺するしかなさそうだ」

一応最新式の種子島銃を用意しておいたが、連射が出来ないんだよな。

狙撃用にしか使えないが、鼻の良いドラゴンを銃で狙撃できるか?

しかもドラゴンが銃で殺せるかも分からない。

「やはり飼いならすしかないがイナゴ村の太守程度では無理だったようだ」

かえって、ファーリを怒らせる効果しかなかったらしい。

そんなにキートンの事が好きなのかよ。

何故あの最強のドラゴンが、あの軟弱者を好むのか、シエルには良く分からなかったが、100歩譲って、魅力のある男なのだろう。

「やはり和平路線が一番ですよ。頑張ってください」

リサは早速贈り物を持って、自らファーリを口説きにいく事にした。





何故リサはさっさとキートンを暗殺しないのだろうか?


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