・冷蔵庫、リサイクルについて(後)
・冷蔵庫、リサイクルについて(後)
リサイクル券の払い込みをした次の休日、冷蔵庫を指定引き取り場所に持ち込むことにした。引き取り場所のホームページを確認すると営業時間内であれば、事前連絡は不要で、勝手に(?)持ってきていいとのことだった。
①搬出
【前日】
仕事の休憩時間中に車の準備をしておくことにした。当日にやろうとするとバタバタする気がしたからだ。後部座席の背もたれを倒し、トノカバーを外す。それから車に常備してある(乗せたままになっている)ブルーシートを敷いておく。
冷蔵庫を十分に乾かしておく。とはいっても室内でも十分暑いので、単に電源を切って放置していただけだけれど。たまに冷蔵庫を傾けると、謎の茶色い液体がこぼれてくるときがあった。車に乗せるときにそれが出ると最悪だ。
【当日】
引き取り場所に朝一で辿り着くように起きて準備するつもりだったが、少し寝坊してしまった。寝つきが悪いのに、寝坊はする。二度寝はなぜか上手くできない。最寄りの自販機で冷たいコーヒーのペットボトルを買って目を覚まし、いよいよ車に乗せる。
アパートの前に車をとめておくと、他の住人がこんなところに止めたのはお前か、という目で見てきたので、荷積みの間くらい許してくれてもいいだろ、あんたは引っ越しの時どうすんだ、という目で見返した。(会話しろよ)
まず準備体操をする。
アパートの外まではなんとか運んだ。本当は安い台車でも買って、それに載せて移動させれば楽だろうとか考えていたのだけれど、買うのを忘れていた。(大きい冷蔵庫だと、後ろ側にキャスターがついていますよね)アパートの外まで出したら、冷蔵庫を抱えるように持ち、しゃがんで背骨は真っすぐのままになるよう意識をして、なるべく足の力だけで立ち上がる。やはり腰は少し痛んだ。
私は2階に住んでいるので、階段を降りなければならない。踏み外して怪我をしたらシャレにならないので慎重に足を進める。また、階段を上がってくる人がいないかということも注意する。
ーーーー
ヘルニアなんじゃないの? と優しい方は心配してくれるかもしれないですが、なんだかんだ仕事でこれ以上に重いものを持ち上げてしまっているので、もういいか、という感じです。本当はもちろんよくないのですが。冷蔵庫の重さは25キロくらいです。数字で見ると大したことはないのですが、持ちにくいのでそれ以上に重く感じます。
ーーーー
想像していたよりもしんどかった。車の前で一度下ろす。この時も背中は曲げず足だけ動かすように意識する。車のバックドアを開け、側面を下にして寝かせた状態で入れていく。その際、車と擦れる部分にはバスタオルを敷いておいた。
とりあえず収まった。もしかしたら入らないんじゃないか、とも思ったけれど、寸法だけで見れば大体60×60×90(cm)なので、スポーツカーとかセダンタイプ以外なら大抵入るのかもしれない。たとえ入るにしても軽トラックを所有していたら、そっちの方を使った方がいいと思う。汚れたりしても掃除しやすいだろうし。
アパートの中だと大きく見えていたのに開けた空間の中で見ると小さく見えるので不思議な感じがした。
本当はロープとかでズレないように固定した方がいいのだろうけども、持っていなかったのでしなかった。ズルっと動いてしまったときに車に傷がついたりガラスに当たったりしたら嫌なので、冷蔵庫の角に申し訳程度にバスタオルや余っていたプラスチック段ボールを当てておいた。
#
ようやく出発だ。
車に冷蔵庫が載っています、ということで安全運転を心がける。結構ズレるのではないかと心配していたけれど、ほとんど動かなかった。それはよかった。カーナビに従い引き取り場所に着いた。
運送業がメインの会社の事業所なのだろうか。広い敷地のほとんどがトラックの駐車場なのではないかと思えた。ただトラックは時間的に出払っていた(のだと思う)。ただただ広い駐車場。道路から入ってすぐのところに事務所、敷地の隅の、奥の方に倉庫が見えた。
事務所のそばの駐車スペースに車をとめ、リサイクル券を持って指示を仰ごうと思った。事務所の前には看板がが置かれていた。それには『リサイクルは倉庫で受付をしてください』といったことが書かれていた。少し考え、奥の倉庫に向かおうとして駐車スペースに戻るとここにも看板があった。それには『まずは事務所で受付をしてください』といった旨が書かれていた。
…………? やはり最初は事務所で受付するのが一般的な気がするけれど……。
また事務所の方へ足を運ぶ。『リサイクルは倉庫で受付をしてください』
…………? これはどっちなんだろう。暑さもあって少し混乱した。身動きが取れない。このままだと一生行ったり来たりすることになりかねない。(そんなことはないでしょ)
暑かった。着いたのは10時過ぎだったけれど、車の温度計によると30度は既に越えていた。遮るものがなく届く日差し、歩いているだけで汗が垂れるので首に巻いたタオルでそれを拭う。おそらくはトラックが出払っていて茫漠とした敷地、近くには事務所、遠くにポツンと倉庫、それから陽炎が見える。
矛盾した二つの看板。広いのに何もないアスファルトの敷地。なんだか現実感がない。暑い。
幻術の類だろうか。
答えの出ないことを考えても仕方がない。聞くは一時の恥ということで、事務所に入ってみた。職員の方は丁寧に、リサイクルは直接倉庫に行ってもらって差し支えないと教えて下さった。事務所の前の看板に書いてある通りだったわけだ、仕事の邪魔をして申し訳なかった。事務所で受付をしてください、とはいっても、「リサイクルの」受付とは書いてなかったから。他の仕事の受付のことを指していたのだろう。
#
倉庫の周りの駐車場に車をとめると、入り口までバックでつけていいと言われた。それから後ろのドアを開けて冷蔵庫を下ろそうとすると、職員の方は一緒に持ってくださった。2人で持つととても軽く感じる。ありがとうございました。それからリサイクル券を渡し、手続きをしてもらった。引き取り場所から海は近かったので、なんとなく海を見に行った。夏だなあと思った。
②搬入
その日の午後に新しい冷蔵庫が置き配で届くことになっていた。置き配だから、私は出かけていても問題ないはずだけれど、もしも万が一、なにか手違いがあって、不在票を入れて帰られていたら、お互いすごく面倒なことになると思い、一応自宅で待機していた。
まだ来ないのだろうか、と何気なく玄関の扉を開けると、もう届いていた。防音性の低いアパートでこちらに気づかれないように置いていったのなら、相当丁寧に取り扱ってくれたということだ。玄関の扉を開け、PPバンドを掴んで持ち上げながら中に入れる。早速、開梱する。やはり室内で見ると大きく感じた。部屋の中で持ち上げようという気にはならなかった。底面は発泡スチロールがついていたので、そのまま滑らせるようにして少しずつ動かした。片側を浮かせたりしながら、底面の発泡スチロールを抜き取り、傾けて接地個所を減らしてずらすのを繰り返して、設置場所に置いた。
さっそくアースをつなぎ、電源を入れてみると、結構音がした。
それでも以前のものよりは静かな気がしたのでヨシとした。今回の冷蔵庫は以前と同じ「直冷式」のものだけれど、私は以前より少しだけ優れたものが欲しいと思った。なんというか10年以上前と同じものしか買えないというのは、あれからなにも成長していない(実際その通りかもしれないけれど)、と思えてしまったからかもしれない。今回のものは安価ではあるけれど、インバーター制御が入ったものだった。インバーターというのは周波数をアレしてアレするやつのことで、皆さんの方が詳しいと思うので黙っておく。スペック上では、見た目や容量は同じなのだけれど消費電力は以前のものの6割くらいに抑えられていた。
とにかく、これで飲食物を冷やすことができるようになった。温湿度計を入れてみるとちゃんと10度以下を指していた。よかった。
――――――――
夜、冷蔵庫がとても静かなことに気づいた。動き出しは冷やすために頑張って動かしていたのかもしれない、クーラーでも冷やし始めが一番力を使うのというし。ただ以前使っていたものがうるさく感じたのは故障が原因かもしれない。きちんと冷えていた間はそんなに音は気にならなかった、かもしれない。よく覚えていない。
とにかく静かになってよかった。
これでグッスリ眠ることができる。と思ったけれど、もちろんそんなことはなくて、次にうるさいものが気になるようになっただけだった。
(終)
―――――
冷蔵庫を運んでみて思ったのが、引っ越しは意外と難しくないのかもしれないということでした。成人男性が二人いれば冷蔵庫、洗濯機はなんとかなるでしょうし。私は頼れる人がいないですが。
騒音問題で悩んで壁を壊して修繕費を取られるくらいなら、引っ越して家賃1か月分は二重に払わなければならないかもしれないけれど、それで騒音から逃れられるのなら、とか思ったりしました。ただ無職だと引っ越せなかったんですよね。
処分する際は寝かせて持って行ったのですが、新品の冷蔵庫は横にしてはいけない、という注意書きがあったりする(ような気がする)ので、そこはご注意ください。
あとは冷蔵庫を室内で移動させるとき、台車か、下に敷いて引きずることのできる汚れてもいい毛布のようなものがあればよかったなと思いました。
読んでくださってありがとうございました。
冷蔵庫を運搬する際は怪我をしないようにご注意ください。
可能なら二人以上で作業した方がいいと思います。




