表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/28

Sports Battle1

嫌な予感は依然として残ったまま、目的地であるPLAY PORT神月店に到着した。


施設の中に入る。


入り口でリストバンドの様な物を店員さんにつけてもらった。


へぇー、出る時にまとめて支払うって感じなんだ。

両替とかしなくて良いし便利だな。


さっきまでの予感はいつの間にか消え去り、新鮮な光景にワクワクして来た。


フロアマップを確認する。


バスケットリングがあるのは、どうやら屋上らしい事が分かった。


わー、ゲームコーナーもあるんだ、行ってみたいな......でも、まあ、流石に今日は我慢しよう......


そんな私に気付いたのか、お姉ちゃんがニコニコしていた。



美月さんを先頭に屋上まで上がって来た。


バスケの他にもサッカーや、バドミントン等色々出来るっぽい。


ボウリングやサバゲーコーナーみたいなのも下の階にあったし、結構盛り沢山なんだな。


バスケットゴールが幾つかある方向に向かうと、私と同じ位の年齢の女子が、4人でバスケをしているのが見えた。


多分、あの中の一人が神崎さんだろう。


こういう時は、私が話しかけた方が警戒されにくいかもしれない。


私は美月さんの前に出て、4人に話しかける。


「こんにちは、お忙しい所すみません。少し良いですか?」


4人が一斉にこちらを見る。


「私達、清月女学院の新聞部なんですけど、今ニュースになってる事件を取材して回ってるんです。

良かったらお話を聞かせていただけませんか?」


かなり直球だが、下手にさっきの様な"友達"作戦で行くと、神崎さんにバレてしまう可能性もある。


美月さんは...まあ、顧問の先生って事で行けるだろう。


「事件って...ああ、永瀬の事ね。

アイツに他に話せる様な相手がいなかったってだけで、別に私、そこまでアイツと親しいって訳でもないんだけど。

たまたま小学校の頃から同じクラスになる事が多いってだけでさ」


4人の中では一番小柄...といっても、身長は165cm位。

髪型は高めのポニーテール。

服装は白のオーバーサイズパーカー、ハーフパンツといったポリエステル主体の服装に、白いバッシュという感じの女子が答えた。


多分この人が神崎さんで間違いないだろう。


「それでも構いません。少しでも何かご存知の事があれば、教えていただけないでしょうか?」


「ふーん、なら良いけど...ところで後ろの二人、凄く背が高いけど、本当に新聞部員?

なんかスポーツやってんじゃないの?」


んん?私の聞き間違いか?

今美月さんも新聞部員みたいな言い方してなかった??


美月さんをちらっと見ると...なんかめっちゃ喜んでる!


「あっ、やっぱ分かっちゃいます?

実は私、バレー部と掛け持ちなんですよ~」


美月さんがノリノリで答える。


「あー、やっぱりね...」


いや、"やっぱり"じゃねえわ!

大体服装が私達と違うのに、そこはスルーなの!?


ツッコミ不在の状況に、私は身悶えしそうになった。


「ねえ、今から3x3をやって、あなた達が勝ったら話すっていうのはどう?もちろん、ハンデはつけるよ」


お姉ちゃんがいるとはいえ、流石にこれは厳しいんじゃ......


「良いね~!その勝負乗った!!」


...はっ?


私は美月さんの所に駆け寄り、小声で話す。


「いやいやいや、美月さん!大丈夫なんですか!?私、バスケなんてルールを辛うじて知ってる位のレベルですよ!?」


「だいじょぶだいじょぶ♪

いっちょぶちかましてやろうぜ!!」


...あっ、これ、ダメなやつだわ......


何が大丈夫なのか分からないが、これはもう流れに身を委せる以外にないだろう。


お姉ちゃんの方を見ると、お姉ちゃんは楽しそうに微笑みながら、私にガッツポーズをとった。


...あっ、これ、お姉ちゃんもやる気だわ...


私は心の中の動揺と少しの孤独感を抑えこみつつ、平静を装い


「すみません、お待たせしてしまって...作戦会議は済みましたので、いつでもいけます...それでハンデというのは...?」


「私達が3回ゴールを決める前に、そっちが1回でもゴールを決められれば、そっちの勝ちっていうのはどう?」


それだったらいけるかも。


「はい、じゃあそれ......」


「ハンデなんていらないっしょ!折角なんだから、真剣勝負しようぜっ!」


美月さんが燃えている。


......ゲームだったら台パンしてるか、コントローラー投げてるわ~。


大体、勝てる算段があるのだろうか...?

...いや、この感じは多分無いな。


「後ろの人は ああ言ってるけど...どうする?」


「すみません。じゃあハンデ無しという事で...」


「ふーん、本当に良いんだね?後悔しても知らないから」


「はい...よろしくお願いします...」


本当は良くないが、美月さんがあの調子じゃ、ハンデ有りだとやる気になってくれないだろう。


だったらまだ、ハンデ無しの方が良いんじゃないだろうか。

あとで美月さんに拗ねられても困るし。


「じゃ、せめて先行はそっちからって事で。

審判は私のチームメイトがやるから心配しないで。

因みに3x3のルールって分かる?」


「普通のバスケットのルールとは違う...んですよね、やっぱり」


「うん、色々違う部分はあるんだけど、取りあえず攻める側は12秒以内にシュートするのと、フリースローラインより内側では、3秒以上ボールをコントロールするのは禁止。

ボールをとられたりとかで、攻守交代した時はアーク──3ポイントラインの外に一旦出るって感じかな」


はー、なるほどね。

よりスピーディーな展開になるって訳か。


「で、今回は真剣勝負って事だから、3ポイントラインの外側から入れた場合は2点、内側は1点って事で、21点先取するか、10分過ぎて点数が高い方が勝ちって事で」


いや、流石にそこまで真剣にしなくても......


「いいねいいね!燃えてきたぜ!」


あー、もっと真剣に燃えてる人がいたわ!


でも美月さん、体力的に大丈夫なのかな......?


「じゃ、やってみよっか」


神崎さんにボールを手渡され、私達はそれぞれ配置についた。


「えーっと、確か最初に相手にパスするんでしたよね?」


「そう!よく知ってるじゃん」


前にテレビかなんかで見た気がするんだよな。


神崎さんにボールをパスし、神崎さんからボールが返って来て試合が始まった。


さて、どうするか......ちょっとズルいかもしれないけど...


「お姉ちゃん、ゴール前に高めのパス出しても取れる?」


私はテレパシーで呼びかける。


「華凛ちゃんのパスだったら、どんなパスでもぜっっっったいに取るよ!」


お姉ちゃんが珍しく熱くなってる。


よーしそれじゃ......あっ!


やば...ちょっと力が入り過ぎちゃった...流石にこれは高過ぎだよね......


相手チームに少し楽勝ムードが漂いかける...が───


お姉ちゃんが相手の隙をついてゴール付近に駆け寄ったかと思う間もなく、突然高いジャンプをし、空中でボールを掴み、そのままダンクシュートを決めた!


......はっ?何あれ_?


私も、相手チームも、驚きのあまり思わず口が開いたままになっていた。


が、美月さんだけは「イエーイ先制てーん!」と言って、はしゃいでいた。


「うわぁ!やったよ華凛ちゃん!夢中でやったら、なんか出来ちゃった!」


お姉ちゃんもはしゃいでいた。


.........。


「あ、あの人って、バスケ部掛け持ちとかなんだよね、流石に...?」


神崎さんが、驚愕のあまり、少し震えながら聞いてきた。


「いえ、掛け持ちとかは特に...あと、あの人は私の姉です...」


「あなたのお姉さんって何者なの...!?

...ま、まあ良いわ!試合は始まったばかりだし!」


そうだよね。最長10分間も戦えるのか正直不安だ。


ゴールが決まっても、普通に試合が続行するらしく、相手チームがボールを運び、ラインの外から再び仕切り直した。


よーし、とにかく今は集中しよう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ