人物紹介と各種世界観設定(第5章時点)
人物紹介に「スズネ」を追加、その他に「祭祀石」についてを追加しました。
読み飛ばしても問題ありません。
<人物紹介>
・テンカ=ハヅキ
艶やかな黒髪に、暗い紅玉のような瞳をもつ少女。
大の饅頭好きで、事あるごとに「フクキタル」へ通っている。
自身の新しい刀とともに、力の在り方を学んでいく。
・キリカ
アッシュブラウンの髪色をした美人メイド。
テンカより3歳年上で、テンカのことを「姫さま」と呼んでいる。
孤児院出身で、ハヅキ家で雇用されたのち、自ら希望して戦闘メイドとしての訓練を受ける。
テンカの側で侍り続けるため、メイドとしてはもちろん、護衛としての訓練も欠かさない。
・コトネ=ハヅキ
ファールン皇国の南方の大領主ハヅキ辺境伯家の現当主。
テンカと同じく艶やかな黒髪で、貴族社会では《黒の真珠姫》の異名を持つ。
一見、冷厳で近寄りがたい雰囲気を纏っているが、その内は愛情溢れる優しき女性。
・アルバート=ハヅキ
元ハスター伯爵家の次男坊で、ハヅキ家に婿入りしてきた。
コトネとは学園都市レイヴェルンで知り合った。
風属性魔術の使い手でもある。
・レイナ=ハヅキ
ハヅキ家の長女で、テンカより2歳年上。
属性魔術と陰陽術の両方に長けた才女で、ハヅキ家の次期当主でもある。
幼いころに妹のテンカがあまりにも可愛すぎて、テンカを姫と呼ぶように周囲に吹聴した。
髪の色は父親譲りの金色で、陽光を糸にして紡いだかのようなその髪は、動くたびに柔らかな黄金の光をこぼす。
学園に入学するため、学園都市レイヴェルンへ出立した。
・クレハ=ウエスギ
滅魔旅団団長。
深い青色の瞳に薄紅に紫をひと雫落としたような髪色の女性。
常に穏やかな微笑みを浮かべているせいか、一見すれば武人というより良家の令嬢のようにも見える。
東方国家「武蔵ノ原」の貴族である武門の名家「ウエスギ」家出身。
・トウマ
滅魔旅団副長。
黒に近い藍色の髪を後ろで緩く束ね、銀縁の眼鏡をかけた細身の男である。
穏やかな物腰のせいで、一見すれば武人というより書庫に籠もる学者のように見える。
滅魔旅団の作戦立案、兵站管理、結界運用を統べる軍師。
子供の頃に、軍略の天才と称された老師に薫陶を受けた。
・サイゾウ
滅魔旅団第三討伐隊の隊長。
元々は各地に存在する魔境の探索を生業としている「探索者」であったが、その実力を買われ滅魔旅団に入団した。
第1章では刀を用いて戦ったが、刀以外にも斧や槍を扱える。
大魔境での経験が豊富で、地形や魔物の痕跡を読むことに長けている。
戦闘では自ら前線に立ちながらも、隊員全員の生還を最優先に判断する指揮官。
・ラデルカ・ラデレイ
滅魔旅団副長補佐を務める犬獣人の女性。
副長トウマの右腕として、実地調査、護衛、戦闘、撤退経路の確保など、現場での幅広い任務を担当している。
褐色の犬耳と鋭い嗅覚を持ち、戦闘では長柄の戦斧を扱う。
豪快な物言いとは裏腹に、安全と任務の達成を優先する冷静な判断力の持ち主。
サイゾウとは以前からの知り合いで、互いに軽口を交わせる間柄。
・マリエラ=ヴェルナー
滅魔旅団調査・研究部の副所長を務める女性。
元は皇国魔導協会に所属していた研究者だったが、悠久なる大魔境を自らの目で調査するため、ハヅキ領へ移り住み滅魔旅団へ入団した。
大魔境の魔物、瘴気、変異現象などの調査を専門としており、簡単な風属性魔術と水属性魔術も扱う。
研究者としての知識だけでなく、危険な現場でも観察と分析を続けられる胆力を備えている。
・エリシア=フロストレイン
北方を治めるフロストレイン侯爵家の令嬢。
淡い銀白色の髪と、氷青色の瞳をもつ。
北方でも高く評価される氷術の使い手で、氷華と氷脈を広げ、戦場そのものを支配する戦い方を得意とする。
冷静で隙のない令嬢として振る舞っているが、実際には退屈を嫌い、興味を持ったものへ自ら近づかずにはいられない性格。
テンカとは初対面からどこか通じ合うものがあり、互いに張り合いながらも、黒き鬼の残滓との共闘と手合わせを経て、友人であり好敵手となった。
テンカからは「エリー」と呼ばれている。
・レオノーラ=フロストレイン
フロストレイン侯爵家の分家筋にあたる女性。
銀灰色の髪を隙なく結い上げ、白と藍を基調にした礼装を纏っている。
侯爵家の名代であり、エリシアの後見役としてハヅキ領へ同行した。
穏やかな表情と丁寧な物腰を崩さないが、危険へ首を突っ込みたがるエリシアには容赦なく注意を与える。
主人の無茶をよく理解しており、キリカとは互いに苦労を察し合う間柄となった。
・コリンズ
甘味処「フクキタル」の店主。
元々皇都にある有名な菓子店で料理人をしていたが、ある日食べた饅頭に魅せられて、ハヅキ辺境伯領にやってきた。
皇都にいる時は、自分の作る菓子よりも美味い菓子はないと自負していて、傲慢になりつつあった。
・ルル
甘味処「フクキタル」の店員。
フクキタルで働く猫獣人の女性。明るくて人懐こい性格。
幼いころに、母親と兄弟姉妹ともに難民として、ファールン皇国へ流れてきた。
・ムネチカ
ハヅキ辺境伯領に工房を構える刀匠。
炎と鉄の種族<ドヴェルグ>の血を引いており、鉱石の「声」を聴くことができるらしい。
伝説の鉱石<神魔鉱>を用いた武器を作るのが夢。
・セドリック=ウェイン
ハヅキ辺境伯家の報告会へ出席した、中央からの使者の一人。
灰色の礼服を纏い、常に穏やかな笑みを浮かべている男性。
黒き鬼を討ったテンカの実力や、ハヅキ家の方針を見定めるため、彼女へ探るような問いを投げかけた。
表面上は礼儀正しく柔和だが、その視線は鋭く、皇国中央が南方情勢へ強い関心を寄せていることを示す人物。
・スズネ
天巡神社に仕える16歳の神楽巫女で、祭主の孫娘。
月光を溶かしたような透明感のある白銀の髪と、淡い翡翠色の瞳をもつ。
穏やかで礼儀正しいが、祈りだけですべてを解決できるとは考えておらず、原因が分からなければ領役所や専門家へ助けを求める現実的な一面もある。
紙符を介して祭祀石に積み重ねられた祈りを読み取ることができる。
将来は、祖父に代わって天巡神社の祭祀を取り仕切ることを期待されている。
<国家>
・ファールン皇国
古くから存在している権威と力のある国で、皇族をはじめとした各貴族制度が存在している。
優秀なら平民でも国家中枢へ採用される。
・武蔵ノ原
東方に位置する独特の文明を築く国で、いわゆる日本モチーフの和風国家。
天帝を頂点とした議会制度で運営されている。
武蔵ノ原の北方には大魔境「黄泉路底根國」が存在している。
<皇国貴族>
・ハヅキ辺境伯
皇国の南部を統べる大領主。
東方国家武蔵ノ原出身者を祖とする家系で、「悠久なる大魔境」の魔物たちから皇国を守護している。
領内は、ファールン皇国の文化を土台にしつつも、衣食住・建築・礼法・武具・祭事などに武蔵ノ原の文化が深く根付いていて、料理は米、味噌、醤油に似た調味料で出汁文化はもちろん、ファールン皇国の料理も混在している。
結果としてハヅキ領は、皇国内でもかなり異質な、和風と西洋風が混ざった異国情緒ある辺境領になっている。
・ハスター伯爵
皇国の東方(中央寄り)に領地を構える貴族
大規模な農園をもっており、《皇国の胃袋》という異名をもっている。
前当主の次男がハヅキ辺境伯家に婿入りしたこともあり、ハヅキ家とは良好な関係を築いている。
・フロストレイン侯爵
皇国の北部を統べる大領主。
厳しい寒さと魔物の脅威にさらされる北方を守護し、氷術と、それを応用した瘴気封じに優れた家系として知られている。
領内では、長い冬と深い雪に適応した生活様式や建築が発達しており、衣服や食文化にも北方独自の特色が色濃く表れている。
冷静さと規律を重んじる気風が根付いており、皇国内でも特に堅実な統治と高い術式技術で知られる侯爵家である。
<魔術>
・属性魔術
ファールン皇国をはじめ、多くの地域で広く用いられている一般的な魔術体系。
火・水・風・土などの属性へと魔力を変換し、現象として発現させる技術。
適性の有無や得意属性には個人差があり、皇国では貴族・平民を問わず、才ある者が学ぶことができる。
・陰陽術
東方国家「武蔵ノ原」に由来する術体系。
魔力を単なる属性現象として扱うのではなく、陰と陽、五行、気の巡り、符や結界などを用いて世界の理へ干渉する術。
ハヅキ家には、武蔵ノ原出身者を祖とする家系として、この陰陽術の知識と技術が受け継がれている。
符術、結界術、祓い、感知、補助、武器への術付与など、用途は幅広い。
・五行
陰陽術に含まれる重要な理のひとつ。
木・火・土・金・水の五つの巡りによって、世界の変化を捉える考え方。
一般的な属性魔術のように単純な元素として扱うのではなく、成長、浄化、安定、破断、流動といった性質を含む。
<その他>
・ハヅキ家のメイド
武蔵ノ原の文化を土台にしているハヅキ家では、本来なら使用人は「女中」と呼ばれるはずだったが、創始者の強いこだわりにより、屋敷勤めの女性使用人は「メイド」と呼ばれるようになった。
メイド服の意匠にも創始者の趣味が色濃く反映されている。
・祭祀石
神社や祠などに据えられ、その土地を流れる地の巡りを整えるための石。
表面には五行の巡りを示す円環や祭文が刻まれており、長い年月にわたって重ねられた祈りや祭祀の痕跡が残されている。
祭祀石同士が魔術的につながっているわけではなく、淀みを引き寄せる装置でもない。それぞれの土地を通る流れに濁りが混じった際、その場で受け止め、巡りが大きく乱れることを防いでいる。
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