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見えないよ
「おるって、どこ?」
「ママ、見えない?」
「うん、見えないよ」
「見えなくて当然だ、まだ大分先じゃないか」
「高遠君見えるの?」
「見えないが、気配はわかる」
「そうなんだ。私視力両目とも2.0なんだけど、全然見えないよ」
「ママ、人間だもんね」
「高遠君も・・・・・・・・・・」
あれ、人間でいいんだよね?
「ママも妖怪になったら、目もっと見えるようになるよ」
「おい、余計なこと言うな」
「なんでー」
「何でもだ。高月渚を妖怪にしたいのか」
「赤ちゃん十人産んだら、それもいいかなって」
「ふざけるな、今ここでお前を始末してやってもいいんだぞ」
「陰陽師、できるの?」
「できるに決まってるだろ、酒呑童子に爆弾を解除させて、穏便に済ませてやろうと思っていたが、お前がそんな了見なら」
「やめ。忍。渚が驚いとるわ」
渚は芙蓉の声に驚き立ち止まった。
振り返ると青い瞳と目が合い、随分強い言葉を言うんだなと思ったが、表情はいつもと同じで流れる水のように穏やかだったので、安堵したが、言葉は出てこなかった。
高遠忍は高月渚に並び、二人は隣で歩き出した。
「言っとくけど、九ちゃん陰陽師とは契約しないからね」
「こっちが爆弾魔なんかお断りだ」
「九ちゃん爆弾魔じゃないもん。可愛い子鬼さんだもん」
「可愛くない」
「可愛いもん、ねー、ママ」
「うん。可愛いよ」




