表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
馴れ初めを聞かれても困る  作者: 青木りよこ
PR
67/404

訂正

「胸ばかり大きくてもの、大事なのは首から上であろ?結婚したら一生この顔見て暮らすんじゃぞ、

渚は贔屓目に見ても顔だけなら平均よりちょっと上、せいぜい七十二点ってところかの、首から下は、百点満点じゃけどな」

「何を言っている、芙蓉。高月渚は可愛いだろう」


頬を膨らませ、大きな赤い瞳を見開き、反論しようとした、小さな鬼よりも先に高遠忍は酷く真面目な調子でそう言った。

まるで滋賀県の県庁所在地を答えるかのごとく、当たり前のように、正確に。

これに一番驚いたのは高月渚である。

彼女は驚きの余り、思わず、目の前の九ちゃんをぬいぐるみのように抱きしめ「高遠君、私のこと可愛いと思ってるんだ?」と大きな声で言った。

高遠忍はそんなこと聞き返されるとは思っていなかったので、頭に疑問符を浮かべたまま、

「ああ」と至極冷静に言った。


彼からしたら、ありのままの事実を述べただけであり、何ら驚かれることではなかったので、心外だった。

高月渚が可愛いのは彼にとっては、何でもないことだった。

彼は芙蓉の高月渚への評価が余りにも低かったので、それを的確に訂正したに過ぎなかった。

それは、朝から雨が降っているにもかかわらず、芙蓉が「いい天気じゃな」と言った時に「今日は雨だ」と言って、彼女の誤りを正す、それと同じことだった。

だから高遠忍には彼女が何故、狼狽え、九ちゃんを抱きしめ、視線を逸らすように俯いたのか、

全く理解に苦しんだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ