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馴れ初めを聞かれても困る  作者: 青木りよこ
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平均的な

「まあ、よおおく、考えい。渚。主はこの先高校を卒業し、まあ、大学に行くであろ?」

「うん、多分」

「そして大学を卒業し、就職をする」

「うん、多分」

「その先はどうじゃ?」

「どうじゃって、うーん」

「結婚じゃろ?」

「うん、まあ、二十代のうちにしたいかな」

「そう、結婚じゃ。じゃが、余程上手いことやらんと、せっかく結婚しても子供を産んだ先から働かねばならんぞ、夫の収入だけじゃ食べていけんからな」

「そうかなー?」

「主の母親は働いているであろ?」

「うん、パートに行ってるよ」

「ほれ、見い。パートじゃたいした収入じゃないであろ?保育園代のほうが高くつくんじゃないのかの」

「どうだろうね」

「子供を産んでパートに行って、家事もしなくてはならない。夫の面倒もみなくちゃならん。そうしてくたくたに働いているうちに、いつの間にか年を取り、子供も手がかからなくなったら、今度は親の介護じゃ。パートと介護の両立。子供の進路。すっかり年を取って、ブクブクに太りだした主に夫も嫌気がさして浮気するかもしれんな。まあ、それは良い。やっとの思いで子供を大学に入れて卒業はさせたけれど、就職もできず、ニートになったり、就職できたとしても、とんでもないブラック企業で過労死。

これは悲惨すぎじゃな。これはナシで。まあ就職して、家も出ていき、結婚するが、子供は自分達の生活で精一杯で実家とは疎遠。夫との仲は冷え切っている。じゃが生活のため離婚もできず、ずっと一緒におる。そしてもっと年を取ったらこの夫の介護じゃ。そして、最後は自分じゃ。せっかく産んだ子供にも面倒見てもらえず、病院をたらいまわしにされて、死ぬ。これが平均的なこの国の女の一生であろ」

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