柔らかさを堪能
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ね、ずみ」
彼がつぶれたような声で、かろうじてこれだけ言うと、彼女はぱああと、涙で濡れた瞳を輝かせた。
「やっぱり見えるんだね」
「ああ、まあ」
「この子ね、チュウちゃんっていうの、蛇さんはね、シロちゃん」
「・・・・・・・名前を付けてるのか」
「うん、ねえ、この子たち、えっと、何なのかな?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・妖怪だ」
「妖怪?じゃあ、あのウサちゃんも?」
「ああ」
「そうなんだ、ねえ、他にもいるの?」
「ああ」
「そっかー」
「・・・・・・・・・・・・・・あんたは、あんたの両親は?」
「私の?」
「ああ、あんたの家族は見えるのか?」
「ううん、お父さんにもお母さんにも、お姉ちゃんにも、おじいちゃんとおばあちゃんにも見えないよ」
「そうか、あんただけか」
「うん」
少し落ち着きを取り戻し、冷静になった彼は「高月渚、とりあえず、前を閉めてくれないか」と彼女から視線を少しだけ逸らしつつ言った。
「ごめんね、お見苦しいものを」と言い、高月渚はボタンに手をかけようとした、彼は「見苦しくはないが」と言おうとしたが、彼が言葉を発する前に二人の間に白い騒がしい気配が、彼女の白い谷間に飛び込んできた。
「ウサちゃん」
白兎は彼女の胸の谷間にしがみつきすりすりと頬を寄せ、全身でその柔らかさを堪能した。
これに怒りを覚えた白鼠はおとぼけ兎の横っ面を張り倒したが、圧倒的戦力差に返り討ちに逢い、五年以上前に陣取った領地をいとも簡単に追われた。




