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弾かれた様に
高月渚は彼の視線に釘付けになり動けないでいると、高遠忍の方から近づいてきた。
高遠忍は白い巫女さんのような恰好をしていたが、彼女がアニメで見たことのあるような赤い袴ではなく黒だったし、足元は黒いスニーカーで何ともちぐはぐな、罰当たりだが、まるでアルバイトのなんちゃって神主のコスプレのようだった。
「大丈夫か?」
彼はそう言うと青いベンチに腰を下ろした。
彼女も腰を下ろし「うん、大丈夫、高遠君は?」と聞き、彼に羽織を手渡した。
「俺は大丈夫だ。あんた、どこか痛くないか?怖い思いをさせて悪かったな。怖かっただろう?」
「ううん、全然。それより本当に大丈夫なの?血、すっごい出てたよ」
「大丈夫だ。もう治った」
それは本当だった。彼の全身どこを眺め倒してもかすり傷一つ見出すことはできなかった。
彼女が何も言えないでいると「人より治りが早いんだ。気にしないでくれ」と高遠忍は言った。
そしてこれ以上聞かれたくなかったので「それより、なんであんたは、俺を探していたんだ?俺に何の用だ?」と彼女の目をじっと見つめて質問した。
彼女はその瞳に弾かれた様に立ち上がり「あのね、高遠君、これなんだけどね」と言い黒い制服のスカートをたくし上げた。




