5.手に入れたものと研究結果
前回のあらすじ
・『完全記憶能力』は便利だけど『過集中』はほんとに気を付けたい症状です
・なんやかんやでいろいろなスキルを手に入れてしまった
訂正、タイトルに話数を加えました。
はい、戻ってきましたよOFW。
というか、やっちまったなぁ。まだなんかウィンドウがでてくれたから助かったものの、もし現れなかったらやばかったかもしれない。こればっかりはほんとに気をつけたかったんだけどね。
俺の体質は『完全記憶能力』というものがあり、根っからの好奇心旺盛で新しい知識となると貪欲になってしまう質なのだ。さらにそういったところからなのか『過集中』という一種の症状がある。
そのため、危険になるまで調べてしまいその全てを完全に覚えてしまうというなんとも言えない状態になってしまうのです。一樹_カズが言っていたが「一夜漬けで何でも解決できるのはうらやましい!」とは言っていたもの、あいつもこれが難のあるものだというのはわかっているんだよね。
まぁ、起きてしまったものはどうしようもないしこれから気を付けとかないとね。
で、気づくきっかけをくれたウィンドウに書かれていることをまともに見ていなかったから確認してみよう。
《アビリティ:【速読Lv3】から【速読LvMax】に上がりました》
これはまぁわかる。魔法、魔術関連のやつはほぼすべて読み終えてしまっているからね。その分【速読】を使用しているから上がってしまうというのもわかる。というか絶対【学者】でここまで継続して読んでいる奴なんでいないだろうな。
あと、カズに送っていたメッセージの返信が来ていた
[は?お前、【学者】にしたの。それにしているやつ多分お前だけだぞ?つか、お前またなってないか??なってるよな!?トリマ見たら返せよ!]
と書いてあったのでとりあえず返しておいた。
で、次のログを確認しとこ。
《アビリティ:【速読LvMax】がスキル:【神読み】に昇華しました》
神読み?ちょっと何言ってんのかわかんないな。いや言ってはないんだけどさ。
とりあえずこの【神読み】をクリックしてみた。
【神読み】相手の次の行動、精神、呼吸、等…すべてを『読む』、速読の上位互換でもある。
……うん、その後付けがなければ多分学者が持つはずのないスキルってのは分かる。
これって意外と良い職業だったりするんかね。でもカズの話だと【学者】のプレイヤーって多分俺だけなんだよね。まぁこれに関しては今度カズと会ったときにでも報告しておこ。
一応、知らない読者の方に言わなければならないことがある。
アビリティの習熟度はあまり高くなく、LvMaxとはいわゆるLv100のことを指している。
そして、【速読】の習熟度はそのアビリティのすべてと比較してかなり低いのでレベルが上がるよりも普通に戦っていたほうがよりレベルが上がるものである。
さらに【神読み】というスキルはかなり稀有なスキルであり、本来なら戦闘職の最上級職のもののごく一部が獲得するチャンスを得るという超特殊スキルの一つと設定している。
《超ユニークスキル:【神読み】 ただ唯一のスキルのため一人が所持しているかぎり他者は所持することはない》
では、なぜゲシェムがこのスキルを手にしているのか。これは原因と偶然の連鎖によって運営ですら驚愕しているのだ。まず、彼がOFWの第一陣のラストプレイヤーとして【祝福の卵】を取得したことにより通常よりもあらゆる経験値が5倍になっていることによる【速読】の習熟度が急上昇。これにより【速読】の習熟度が上がりづらい点を補強している。さらに彼の特異症状『過集中』により長時間の【速読】を使用していたため継続した習熟度により、【速読LvMax】となったのだ。
そして、【神読み】というスキルの取得条件として存在しているのは『最上級職の戦闘職の超機密条件を達成したごく一部のプレイヤー』が【神読み獲得の挑戦権】を獲得できる。
この【神読み】の能力自体はかなり戦闘特化であり、予知や未来視などの先読み関連の神級スキルで唯一のスキルのため獲得には相当後である。しかし、こういった神級スキルには裏技的な獲得ルートがそれぞれ存在している。この【神読み】の場合ではジョブ:【学者】に就いたときに必ず獲得できるアビリティ:【速読】の最短LvMax所持者が出現時に獲得できる。さらにその時のジョブが【学者】でなければならない。
この裏ルート_神のいたずらルートが偶然にも成功してしまったため、ゲシェムはスキル:【神読み】を獲得してしまったのだが彼は【速読】の昇華スキルだと勘違いしているのだ。なお、【速読】の本来の昇華スキルは【瞬読】といって一瞬で読み終えるという【神読み】の超完全下位互換なのである。
そんなことを気づくはずがないゲシェムは次のログについて注目していた。
《称号:【本の虫】【蠹魚】を獲得しました》
《称号:【蠹魚】によりスキル:【蠹魚召喚】を取得しました》
この称号についてはまだわかるな。本の虫というのは言葉通りのことだし、蠹魚というのは衣類や書物を食べる虫のことで魚と書かれているが実態はムカデのような昆虫である。
でも気になるから見てみよ。
【本の虫】蔵書を想像を絶するほど読んできた者を褒め称えるための称号
【蠹魚】蔵書に穴をあけるほど読んできた者に対しての呆れと敬愛を込めた称号
………失礼だな!わからんでもないけどさ、かなり読んでいたからついてもおかしくはないけどその説明文には不名誉な感じがしてならんのだけど。まぁ確かに間違いはないんで否定しずらい……。
で、この【蠹魚】という称号には副産物があるようでこのスキル:【蠹魚召喚】というものは一体何だろうか。
【蠹魚召喚】MP10を消費して蠹魚と呼ばれる魚を召喚する。召喚された魚はどんな存在、如何なるものをも貫く矛となる。
うん、説明もっとよこせよ!!あと蠹魚は昆虫だっての!絶対ここの運営名前だけ知っているタイプだろ。意外といるんだよな魚って書いてあるから魚のイメージをしている奴。紙くい虫のようなもんなのにな。
でも、この【蠹魚召喚】は普通に使えるスキルだね。今のMPだと10体しか呼べないけどこの説明文が正確ならトッププレイヤーでも確実にダメージを与えることができるようなものだし、初心者が絶対持つようなスキルではないだろ。だが、いいスキルなので使わせてもらおう。
と、まぁやらかしてしまったものの偶然にも良いスキルを手に入れることができてのは業績であったな。
じゃあ、ようやく本題にかかるとしようか。
【研究課題:魔法についての解明 課題難度:SSS】
これに関しては魔法・魔術関連の本を読んでちょっと考えたものがある。
魔法というのは詠唱一つとシステムコマンドにより魔法を行使することが可能である。しかし、この行使するときに出てくる魔法陣のエフェクトには、とある一貫性があることをすべての魔法・魔術の本を見て感じた。
俺はこれを結果として書き上げた。
【研究結果:魔法・魔術を行使する際に出現する魔法陣には意味を成す。現在、エウディア人や異邦人が行使している魔法はスキルによる補正と詠唱によるシステム補助による発動が起きている。しかし、そのときにあらわれている魔法陣には、とある一貫性をもち意味を成している。まず魔法陣には3種類の円で構成されている。中心に書かれている円は発動する魔法の属性を表している。魔法は下級の【火・水・風・土・光・闇】とその上級【炎・氷・雷・樹・岩・時空】、そしてその複合や特殊な魔法の属性を示している。二つ目の円はその形状と効果を表している。火魔法の「ファイアボール」ならば中心に火の紋様の外側に球状、燃焼を意味している。最後の円は時間・数と距離を表している。これはMPにも関与するため下級職のものはあまり多用できない。
この魔法陣はエフェクトだけの存在だけでないとするならば、その魔法陣を描くことによって効果を発する可能性がある。ただし、描くにはそれぞれの紋様を正確に描かなければならないためその全てを把握しなければならないと推察する】
これでとりあえずいいのかな?
《研究結果を提出しますか?結果は数分届きます。Yes・No》
もちろんYesで。
《研究結果を提出しました》
この報告はただ読んでいるだけでは多分わからなかったと思う。魔法・魔術の発動時の魔法陣の図解がなければ一生気づくことができなかったと思う。こういうときだけ俺の体質はありがたいよな。ほぼすべての魔法とその効果、発動時の魔法陣を見たので恐らくこれがこの効果の意味を成すというのも推察済みである。一応参考までに一緒に提出してみたけど、どうだろうね。
と、30分以上は経過したところでウィンドウが現れた。
《研究結果の検証終了。判定は「大成功」です 報酬は別途に送られます》
《ジョブ:【学者Lv1】から【学者Lv50】へ上がりました》
《ジョブ:【学者Lv50】となりましたので上級職【軍師】、派生職【巴導士】【星占師】を選択することが可能となりました》
《ゲシェム様のレベルが50上がりました》
《キャラクターレベルが10を超えましたので第二職業を選択することが可能となりました》
《キャラクターレベルが20を超えましたので第三職業を選択することが可能となりました》
《キャラクターレベルが30を超えましたので第四職業を選択することが可能となりました》
《キャラクターレベルが40を超えましたので第五職業を選択することが可能となりました》
《これ以上職業を増えることはありません》
《研究結果からスキル;【魔法陣LvMax】を取得しました》
《スキル:【魔法陣LvMax】がスキル:【魔導陣】へと昇華しました》
《研究結果からスキル:【魔導黙示録】を取得しました》
《研究結果からスキル:【魔の権威】を取得しました》
《研究結果より称号:【稀代の天才】を獲得しました》
《研究結果より称号:【魔導の真髄に触れし者】を獲得しました》
《研究結果より称号:【領域の第一人者】を獲得しました》
《称号:【稀代の天才】によりスキル:【多重思考】【神速思考】【神童】を取得しました》
《称号:【領域の第一人者】によりスキル:【●●●●】を取得しました》
えっと、もしかしなくともまたやらかしたよな。
とりあえず、運営さんほんと申し訳ございません。と、心の中で運営の人に謝っておくことにした。
今話のまとめ
・神級スキルとは本来、今のゲシェムに取得することのないスキル
・神級スキルは通常ルートの他に裏ルート_神のいたずらルートが存在している
・今回の研究結果は魔法の存在の定義が少し定まった
・研究結果の報酬が運営にとっては阿鼻叫喚しているかも?
次回はすこし運営の様子を書いていこうと考えています。




