58.PvN VSファウスト その1
前回のあらすじ
・第二陣投入まであと少し!
・ゲシェムにとってはあまり関係がないと思います。
いよっと、ログインしましたよっと。
《運営からインフォメーションメッセージがあります》
《フレンドからメッセージがあります》
運営からのインフォメーションメッセージとは統計情報のことで職業やレベル、称号についてのプレイヤーの数を掲示しているらしい。
あとは第二陣についてとか【クラン】というものについてだな。まぁ俺には関係がないことだしスルーでいいか。
あとはフレンドのメッセージだな。ええっと……カズとユンからは悪魔襲来のイベントについてと武闘大会の結果を報告しているみたいだな。
ふむふむ、要約すると悪魔との戦闘には何とか勝利することができたみたいでその報告があった。
武闘大会の本選にも何とか間に合ったとかなんとか。こっちが頼んだことだし本命であった武闘大会に参加することができなかったら申し訳なかったところだがそんなことにならなかったので良かった。
で、ペティからは彼女のところにもクエストの報酬が来たようだ。確かにナディアにはもう一人手伝ってもらった人がいるとは言ったがそこでクエストの報酬まで渡されるとは思ってもみなかった。
ただその情報を聞いているとどうやら俺がもらう報酬とは若干異なるようだし、騎士の駐屯所にも行くことはなかったようだ。そう考えると最初のクエスト発生時からいないと完全にクエストを達成したということにはならないのかもしれない。
あとはファウストが一度手合わせしたいということで予定が空いていれば冒険者組合で模擬戦をしてほしいと書かれていた。
「そういえば、あいつに手合わせしよって言ってたな。まぁ今は暇になったことだし……っとこれでいいか」
と、俺はいつでもいいと返事を返した。
するとすぐにペティから返信が来た。
速いな!ログインしていたのかな?ええっとなになに?
[すぐに行くよ。ファウストが楽しみにしているって]
どうやらすぐにその手合わせができそうだな。
準備をしつつ冒険者組合へと向かっていった。
のんびり歩いていき『オルカン』の冒険者組合へとたどり着いた。
「いらっしゃいませ、今日はどのようなご用件で?」
受付のところまで行くと受付嬢が尋ねてきた。
そういえば、前に受けた依頼の報告してなかったな。確か常駐クエストのはずだから今頃になって報告してしまっても問題なかったはずだし報告しとこうか。
「えっと、だいぶ前に受けていたクエストの消化お願いします」
「はいえっと…………はい、確認しました。では報酬をライセンスに通しますのでライセンスをこちらへ」
「あっ、はい」
とライセンスを差し出す。このライセンスには通貨の保存ができる。ようはICみたいなものでここに金がすべてチャージすることができる。で、必要になったらいつでも取り出すことができるという現代的でSF的なICカードだったりするのだ。
このライセンス証明書の機能だけではないってのは面白いけどこの世界観とはなんか違うような気がするんだよな。なんでなんだろ?
「それでは、ギルドポイントを付与いたしましたのでランクアップまで頑張ってください」
ライセンスが返却された。
ちなみにこのランクは最低値がGからで最高値がSSとまである。
このランクの線引きはクエストの報酬にあるギルドポイントによって決まる。
だがこのランクは強さに比例することではないため、ランク=強さというのはこの世界にとって悪手なので気を付けるべきである。
ペティたちを待つこと10分、いつものザ・魔法使いのような服装をしてくる少女と執事のような悪魔が眼の前までやってきた。
「‥……久しぶり、待った?」
「お久しぶりですゲシェム殿。本日は急な申し込みに対応してくださりありがとうございます」
「おう、気にしないでくれ。俺自身楽しみだしな」
そういうと俺たちは冒険者組合の地下室へと向かっていった。
で、現在地下室で模擬戦_PvPならぬPvNを行うための設定を話し合っている。
「ゲシェム殿。ペティ様と模擬戦について相談しましたが、バーリ・トゥ・ドウというのはどうでしょうか?」
「ふむ、俺もそれでいいとは思うが……ペティ、模擬戦でファウストのみ選択することができるのか?」
「……ん、それは検証済み。【使い魔】と主との戦闘も可能だった」
「なるほどね、確かNPCとのPvNも可能だっていう噂だしな。そう考えると妥当なのかもしれない」
じゃあ俺の機械・劣龍王であるメリドとの戦闘が可能なのだろうか。
……いや、確かメリドは道具扱いになっていて【機甲召喚】しない限りはここへ出ることがないため大前提PvNとしては為すことができないだろうな。
「……ん、設定完了した。始めるけど大丈夫?」
PvNについて考えているうちにペティがPvNとしての設定を終わらせたようだ。
「おう、こっちは問題ないぜ。ファウストはどうだ?」
「ええ、こちらも問題ありません。ペティ様始めてください」
「………ん」
《Player:ペティからNPC:【使い魔】ファウストとのPvNの申請が来ました。受けますか? Yes・No》
これについてはもちろんYesで!
押した瞬間に「10」からカウントダウンが始まる。
この瞬間に俺はすぐさま【アルカナ生成】を行う。
ファウストの職業は【脚闘士】【魔銃使い】【執事】【物真似師】とあと一つ。
脚による近接、魔銃を使った遠距離攻撃というかなり厄介なタイプ。しかも銃をつかって近接も使ってくるのでそこの注意が必要になるだろう。
ただ【執事】はともかく【物真似師】に関しては俺にも未知数だ。なにせファウストから物珍しい職業を紹介してくれとのことで何となく下級職を見てみて考えただけでどのようなものがあるのかよくわからない。
しかも【道化師】同様おふざけ職といってもいいぐらいの遊び職であるため、どのような相乗効果になるのかわかったものではないというのは俺だからこそ感じていることだ。
カウントが残り「5」まで進んでいく。
とりあえずは様子見で動いていこうか。
右手に大鎌を構え、左側のベルトに取り付けておいたカードホルダーにアルカナを今回は多めに35枚セットしておく。
ファウストのほうを確認すると魔銃を二丁携えながら魔力を込めている。
予想するに最初から撃ってきて距離を詰めていく魂胆だろう。
最初の一撃から相手のペースに載られるのは癪だしな。
一発目は大きめなやつで行くか!
「3・2・1 START!!」
開始の合図が始まると同時に【奇術】を用いて手元にアルカナを一枚出して準備する。
だが、ファウストは俺の予想に反した行動をとった。
「『瞬歩』!」
「うおぉ!間に合わん!」
ファウストは銃を撃つことなく距離を詰めてきた!
俺は思わず驚きを隠せずにいた。
「このままいきます『虚空脚』!」
「さすがにやられねぇよ!っと」
【神読み】を発動しながらファウストの脚技を回避していく。
「さすがにやられませんね!」
「ま、まぁ、な!」
だが、最初の一手を許してしまった以上ファウストの攻勢のまま俺が防戦一方になってしまっている。
確かに【神読み】がある以上攻撃を受けることはないのだが、こっちが攻撃を仕掛けようにも射撃による距離を一定のところまではなされる。
しかも、アルカナを使って遠距離攻撃をしようとしても銃によって撃ち抜かれて、アルカナをダメにされてしまう。
この近遠距離の攻撃を何とか突破しないと倒せる気がしねぇな。
今話のまとめ
・PvNはPlayerVSNPCの略である
・このPvNはエウディア人とは模擬戦として認識されている
・VSファウストまだ続きます




