48.幻想階層帯にて【精霊湖】発見
前回のあらすじ
・精霊とは不可視の存在、見ることを基本許されない
・【精霊視】によってみることができる。実はこの【精霊視】一定レベルに達していないと取得することができない
・もうすぐ【精霊湖】が発見できるかも?
というわけで来ました、73階層へ
とりあえず、ペティが反対側からくるからこっち側から詰めるように探索してみるか。
「お?なんや本体はん。まだここにいはってるんかい?」
「いや、今来たばっかなんだが……つかなんだ?その状態は」
ちょうど73階層を探索始めようとしたところに分裂体(あの関西弁野郎)とメリドがやってきた。
俺が驚いているのは分裂体がここについた速さもあるがそれ以外にもこいつらの状況に驚いている。
何故ならメリドの上に分裂体が乗っているというなんともまぁうらやましい状態でやってきているのだ。
いやほんとにうらやましいわ、俺だって竜騎士みたいなことに憧れがないわけではないからなぁ。
とにかく俺より早く(一応俺ではあるんだけどさ)その状況を味わっているこやつに問いたださなければ………。
「いやな、今そんなに時間ないことは更新してわかってんねんけどまぁまぁ敵がおってな?せやけど案外上空には敵がおらんということに気が付いてな。そっからはまぁメリドはんの背中に乗らせてもろて飛んでったっていう次第やな」
「まぁ、状況が状況だからなそれに関してはしょうがないと手を打とうではないか…………で乗り心地はどうだったんだ?」
「意外にもよかったとおもっとたけどな、割と操作がきついんやって。まだ操作しとらん本体はんがやるにはまだきついと思うで」
「そうかい、まぁしばらくは操作権はそっちに明け渡しておくから返還はしてくれよな」
「わーっとるわい。まぁそんなことよりもさっさと探索しようや」
「だな」
と、合流した分裂体達とは左右に分かれて探索することにした。
どうやら分裂体と会話しているうちにペティも73階層へたどり着いたようでそのまま探索を試みるとメッセージが送られてきた。
この様子ならあと1時間もかからないうちに【精霊湖】を発見できるかもしれないな。
【精霊湖】の探索のため73階層へ降りてから約1時間が経過した。
彼らは全員一か所へ集まっていた。
「おう、ここが【精霊湖】かぁ。………泉とか文献に載っていたけどかなりひろいものだな」
「………ん、確かに湖だね。しかも魔物が全く見当たらないよ」
彼らは見事に【精霊湖】を発見することができた。
この【精霊湖】の様子を一言で言い表すなら神秘的な湖というべきだろう、というかそれしか形容できないと思う。
この湖は澄んだ碧色の水に周りには色鮮やかな草花が生えており、その周辺には精霊たちが飛び交っている。さらにはこの近辺に魔物が生息しておらず、なんとも静かで幻想的な空間を引き出している。
「なぁ、感動するんのもええけどさ、ちぃっと突っ込んでやろうや」
「あ?なにがだよ」
「だから!ファウストはん達がここにおれるちゅう理由やろ?!」
そう、実はファウスト自身もここにいるのだ。
「確かに邪なる者を近づくことは許されないといわれている【精霊湖】。もちろん魔物たちはここへは来れないようになっていましたがなぜかわたくしやルカさんはこうやって滞在することが許されている。これは一体なぜなのでしょうか?」
「それをゆうんやったらルカはんもやけどな?一体どういうことなんや?」
「実はそれについて何だが考察がある」
俺はこいつらがここに存在できる理由は二種類あると考えている。
一つ、こいつらは確かに魔物ではある。だがルカは二尾狐_進化の系列からして俺は何となくだが想像がついているが単なる魔物の系統ではないと推察している。それこそ神獣などに相当するレベルだ。
ファウストに関しても同様のことが言える。以前までは『悪魔』という種族ではあったもののつい最近進化を果たし『堕天悪魔』という特殊な種族へと進化している。この堕天という部分に注目しつつ、ファウストの元の名前をもとに考察していくととある種族の系統に当たるという予想を立てている。その系統であれば単なる魔物_というより魔人としてとらえずらいだろう。
これは『イノケンティウス』『シュレリンガー』のような半精霊半魔物とは格が違う存在だと推察することができる。
そしてもう一つはこいつらが【使い魔】のスキルによって召喚されている魔物であるという点だ。
これは【召喚士】【魔物使い】などの職業にあるスキルも同じように言えると推察しているが、プレイヤーに従属している魔物は邪なる者として認定されていないという可能性がないとも言い切れない。何故なら俺たちはともかく【召喚士】や【魔物使い】に関係する職業を主に活動しているプレイヤーにとっては自身の戦力を大幅に削減しなければならないことに匹敵するからな、そんなリスクを背負ってまでここへ来る価値は………あるとは思うがそれでもかなりのリスクがある。
そう考えるとプレイヤーに従属している魔物であればここへ来ることが可能という可能性が無きにしも非ずと考察することができる。
まぁ、この場合はその両方と考えることもできるが真相は闇の中って感じかな?
「まっ、とりあえず見つかったことだし【聖冷水】確保しますか」
「‥……ねぇ、私たちはどうすればいい?」
あぁそうか、【精霊湖】さえ発見してしまえばあとは調薬のみだからな。彼女たちの仕事はほぼほぼ達成したようなものだし、どうしようかね。
「それでしたら、私たちはこのまま探索を続けませんか?ゲシェム殿のレベルに追いつくにはちょうどいい機会だと思いますし」
「それはええ機会やとおもうで?ワイのほうもそっちに混ざっても問題はないようやしな」
「確かにここで暇していてももったいないしな。ならここからは別れて各自やりたいことをする時間にしようか。再集合は明日のこの時間でいいかな?」
「……ん、わかった。じゃあ頑張ってね?」
「おう、任せとけ。ついでにルカも一緒につれていってくれないか?あいつも暇になってしまうしな」
「………ん、まかせて。ルカちゃん一緒に行こうね」
「こん?こん♪」
「では、わたくしが生け捕りにしてきた『イノケンティウス』を封じているのを差し上げますので頑張ってください」
と、ファウストから『黒死牢』と【鑑定】で書かれている黒い球をもらった。
「おう、………にしても結構あるんだな。量にしてみれば30は超えてんじゃないか」
「たくさん必要だとおっしゃっていたのでこれぐらいあればいいのかなと思いました」
「まぁな、わんちゃんもっといるかもしれないから少なくなり次第また頼むことにするよ」
「畏まりました、お任せください」
そういうことで俺とペティ・ファウスト・ルカ・関西弁分裂体・メリドで別れて行動することになったのだった。
さて、調薬をおこなう俺はとりあえずスキル:【調薬】を取得しておかないとな。
《スキルポイント使用によりスキル:【調薬】を取得しました》
【調薬】を取得した瞬間に薬作成のための知識が流れ込んできた。
「へぇ、文献に載っているような基礎技術が最初に手に入るのか……しかも一度調薬してしまえばアビリティが習得されるというわけか……なるほどなるほど」
【薬師】という職業を選択すれば調薬成功確率が上がるっていうことなのか。
とりあえず職業は選ばずに調薬することにしようかな。
こうして俺は調薬の準備を整えて一休みすることにした。
残り時間 2日
今話のまとめ
・70階層帯は草原階層帯ではなく幻想階層帯なんです
・【精霊湖】発見しました
・ようやく調薬を開始します、実質残り一日だお




