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OFW〜Old Free World〜にて我は記憶する  作者: しぐれ煮と甘露煮
【●剣士・糸使い】編
32/61

30.耐性高し亡者と被検体

前回のあらすじ

・武闘大会は主人公が不参加のため、詳細がない!(多分、だってめんどうだもの。しぐお)

・51階層からは墓地エリアです

・『人馬終弩』は【占星魔法】を重ね掛けすることができることができる【占星魔法】であるのだ


 ということで、更に検証をしてみようか。


 先へ進むと十数体もの『アンデットゾンビ』と『ゴースト』が出てきた。


 

 「じゃあ、ペティの言う通り【誘導】を使ってみるかね」

 「……おぉー」



 じゃあ【アルカナ生成】を始めようか!



 今回はまとめて検証を行いため、今まで生成したアルカナを含めて計31枚程度を手元に出現させた。


 「こんなに使うのは初めてだけどな……、まずは『人馬終弩』セット!」


 まずは一枚消費して『人馬終弩』をスタンバイさせる。ここまでは先ほどの同じ状態である。


 「んでもって『処浄気』×15レディ!」


 一枚を矢へもう一枚が『処浄気』発動分なので『処浄気』の矢を生成するには最低でも二枚は必要になる。今回はそれを30枚分用意しているので15本の『処浄気』の矢を生成した。


 「…っぐ、これやっぱSTR重視の魔法だよなっ!なら!『獅子光将』でぇ!!」


 手元へ出現させたアルカナを一枚使い『獅子光将』を発動させ、身体能力を向上させてなんとか『人馬終弩』への耐久をあげてみた。うん、意外にもしっくりきているのがびっくりなんだよね。

 『人馬終弩』と『獅子光将』はペアで使うべき魔法かもしれないなぁ。



 「よし!いける!追って射れ(ホーミングファイヤ)!」


 

 15本の浄気を宿した矢を射る。俺には【弓術】などの弓関する補正がないため、先ほどのところで貫けたのは完全なるビギナーズラック。しかも、そのあとでも同じように試してみたがどうにも当たらなかった。DEX補正の問題かもしれないが、俺には向いてないのかもしれない。


 「だが、俺にはこいつがあったからな」


 そう、外れるかもしれないと思われている15本の矢は外れることなく敵を貫いていったのだ。


 「………おぉ、全弾命中。すごい」

 「いやいや、ペティのおかげだよ!【誘導】がここまで威力を発揮してくれるとはなぁ」


 まさかの【誘導】がここで生きてくるとは思っていなかったんだ。この【誘導】はLv15を超え始めると無機物にも誘導がかかりやすくなるんだとか、なんてご都合主義なんだよ俺って。


 「……なんかずるい。というかうらやましい」

 「…いうなって、割と気にしてるんだからさ。というかペティだって魔法一回も外してないじゃんか。それこそずるいって」


 そう、彼女の魔法攻撃は一度も外れることなく打ち倒しているのだ。

 これは俺をふくめた魔法攻撃にはINTで威力などの魔法関連が伸びると思われているが、DEXで射程や精度が伸びたりするらしく意外にもそこを重視している人もいたりする。

 威力があったとしても当たらなかったら意味がないからね。


 しかし彼女はそのDEXが特化しているわけでもないのは魔法の威力を見ただけでもわかる。それなのに今までの攻撃全てを当てているのだ。止まっている敵だけでなく動いている敵にも、だ。


 これは異常に目がいいのかシューティングゲームでの感性なのかはわからないが、ここまでの精度は驚嘆に値するとおもう。

 【魔導女王】という二つ名がつけられている由来ということかもしれない。まぁ彼女自身の魔法特化ぶりはその二つ名に恥じないプレイぶりだけどな。




 「………まぁ、こればっかりは私の個性みたいなもの。さ、奥へ進も?」

 「あぁ、特段気にしてねぇから。……俺も人のこと言えない身だし」


 

 そんなこんなで、俺もこの階層帯でも十分に戦えることがわかったのでさっさとここを攻略しましょうか!





 




 51,52階層は『アンデットゾンビ』と『ゴースト』がそれぞれ出てきている。

 先ほどの言った通りこいつらはどっかしら耐性をもっているのだ。

 かなり厄介ではあるのだが、こいつらは唯一といってもいい弱点がある。

 それが【光魔法】の派生特殊魔法である【聖魔法】が特化してダメージを与えられる。


 ペティは【大賢者】という職業の補正で職業限定魔法とか超特殊魔法に関しては厳しいが、ある程度の派生魔法なら習得できるというので【聖魔法】は習得しているのだ。

 そのためここの階層帯にたいして圧倒的に有利である。


 しかし、俺のほうはかなり厳しい。俺が使える魔法陣は基本的な魔法がメインで派生系列の魔法は使うには魔法の解析をしないといけない。まぁペティのおかげもあってここの階層帯を攻略し終えるころには俺も【聖魔法】は取り扱えるかもしれない。今も【多重思考】を常に展開してペティの魔法発動をみて解析を行っています。

 俺の魔法は意外と地道な作業があったりします。

 

 で、今は俺はどうやって攻略しているか。

 それは『人馬終弩』×『処浄気』をつかった浄化の矢による一掃が俺が取れる手段だが、結構きついのと近接対応ができなくなっているのでかなりきつい部分もある。

 そのため、ペティのコアスキル【並列融合(ユニゾンフューズ)】をつかった【聖魔法】を付与してくれた『樹岩剣』を使った一閃がメインとなっている。

 

 ちなみにペティも【並列融合(ユニゾンフューズ)】を駆使して武器である杖を魔法剣のようにして近接を対応しているときもある。

 その時も魔導書を使い、並行して魔法を行使している。ほんとに魔法特化した戦いだよなぁ。


 そういうわけで、俺らは先へ進んでいく







 


 53,54階層ではいつも通り上位種どもが出てくる………というか、その上位種の他に新しいやつもいたな。


 『アンデットゾンビ』は『バンデットゾンビ』と『マッドレットゾンビ』の二種類が出てきた。

 

 何となく名前からわかりそうだが、

 『バンデットゾンビ』は名前の通り蛮族のゾンビである。いや蛮族ってなんだよ。


 「‥……蛮族って確か野蛮とか乱暴って意味合いだったはず。おそらく攻撃的なのかもしれない?」

 

 と、ペティは供述しており結論はその通りの動きでありました。

 まぁ速さはすこし?早くなったとしても元が遅いから仕方ないね。ペティの魔法の餌食になっています。


 俺は面倒くさくなっているので『人馬終弩』による浄化の矢は一発限定にしてあとは突撃しています。


 まじペティ様様です。



 『マッドレットゾンビ』の名前の意味はよくわからないが動きから大体は把握できた、というより理解させられたようなもんだった。

 何せ動きがやばいのだ。


 「なんだろう、進○の●人に出てくる奇●種みたいなんだよな」

 「………それは同意、というよりそれを間近でみると寒気がする。さっさと倒すべし」

 「了解!」


 そう、マジで某巨人のあれなのだ。テレビ越しで見るのはまだよかったが間近で見ると相当な恐怖であったよ。


 二人とも近づける前にさっさと倒していった。


 『ゴースト』の上位種は出てこなかった。

 なんでだろうね、傾向的には出てきてもおかしくないと思っていなかったがまぁそういったところはダンジョンに通用しないのだろう。これからの参考にいこう。


 で、こいつが新種の魔物だ。


 『リビングアーマー』こいつのことを簡単に言ってしまえば鎧を着た亡者である。………簡単に言い過ぎたな。もうちょい補足しておくとこいつは魔法攻撃への耐性がゾンビよりも高く【聖魔法】にも多少なりとも耐性がある。さらに鎧があるためかこいつの物理攻撃の耐性も高くなっている。

 だが、ここまでの道のりを突破している者たちならこの防御力は大差ないぐらいの微々たるものだと思われる。実際俺の剣でも最高硬度にしなくとも十分に攻撃が入るぐらいなのだ。


 そういうわけで面倒なのがそこそこ高いVITというだけの鎧さんはペティの魔法斉射によりほとんどが打ち倒されていく。打ち漏らした残りの『リビングアーマー』どもを斬り倒していくのが俺の仕事になっている。


 






 





 55,56階層では『ゴースト』の上位種がでてきた。

 やはりここのダンジョンの傾向を完全に把握するというのは難しいだろうな。


 「………ここの情報はかなり売れると思う」

 「やっぱそうなるのか、まぁ俺は面倒だしいいかな?こうしてお宝もらってるし」

 

 そう、この子いいことに宝箱を基本俺がもらっているのだ。

 まぁ宝箱に関してはルカを【召喚】しているので勝手に見つけてくれるのだ助かります。


 一応条件として、魔導書関連はペティに渡してここの情報等はペティの自由としている。

 もちろん、ポーションとかも分配している。それ以外の武器や防具はこちらでいただいている。

 そもそも俺は彼女ほど有名ではないのでここの情報の信憑性とかが取れないとおもうため情報屋に売れないと思うんだ。なら高く売れるだろう彼女にそこら辺の権利を渡したほうがいいと思う。


 「でも、いいのか?かなり使わないにしろかなり売れると思うが」

 「……いい。私のほうが時間長かったぶん金持ってる。それにあなたの装備は紙のよう。もう少ししっかりするべき」


 今の俺は砂漠の階層帯を抜けた時点で外套を外しているので実質初期装備なのだ。

 はたから見ればかなり異常ではあるよな。高難易度のダンジョンに初期装備のプレイヤーがいるというのは。


 

 で、話が脱線したがここでは『ゴースト』の上位種が出てくる。

 『ホロゴースト』という奴のみだが、こいつがまぁ厄介。虚ろな幽霊って意味なのかな?

 もともとゴーストの攻撃手段は人魂の炎(ウィルオウィスプ)という炎の攻撃がメインのいわゆる遠距離専の魔物であった。

 この『ホロゴースト』その人魂がなく、直接攻撃(ダイレクトアタック)をしてくる。しかもその攻撃に脆弱というのがあった。試しに『双児分裂』のやつが喰らってくれたのでその追加攻撃について分かった。

 悪いな分裂体よ、恨むならペティに恨んでくれ。


 「………この脆弱って効果はよくわかってないから、ダメージなしでわかるのはありがたい」

 「ワイには、ダメージあるって、わからへんのかな?この嬢ちゃんは」

 「俺としてはお前がリッキー戦の関西弁野郎に感じているんだけど……」



 意外と知らんかったのだが、この『双児分裂』には意思はあるようで俺の感覚的にはこの関西弁野郎がリッキー戦の分裂二号のように感じているのだ。


 話を戻そう。

 この関西弁野郎の分裂体曰く、この脆弱という効果はステータス値のランダム減少とHPの被ダメの増加のようだ。先ほどもいた『リビングアーマー』の被ダメ量が増加したため判明したようだ。


 「というか、俺はそんなことしなかったなぁ」

 「……ゲシェムはそもそもの攻撃を当たらないからわからなくてもいいけど、普通のプレイヤーにとってはこういった情報は大事なの。その点分身?分裂体っていうのはいい被検体だね」

 「あ!ついにいいやがりはがった!ワイのことを体のいい被検体なんて!ひどいわほんまに!なぁ本体はんよ」

 「まぁいいんじゃない?」

 

 俺に関係ないしね。




 さっさと進みましょうか。

 先は長いんだし。




 「ほんまにひどいわー!!」



 と、分裂体の悲鳴が墓地階層に響いた。

今話のまとめ

・ルカは召喚していました

・墓地階層の魔物は総じて耐性持ちである

・分裂体がなぜか関西弁なのだが、どうして?


なんと今話で30話です。こんなに続くとは思っていなかったというのが個人的な感想です。まぁ引き続き毎日投稿ができるように書いていきたいと思っています。

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