11.占星魔法について
前回のあらすじ
・ルカ、高速魔法使いであった
・剣は上級複合魔法で賄いましょう
・【占星魔法】使ってみようか
アルミラージも無事に倒しきったことで次の検証に移っていこう。
にしても、なんであんなにアルミラージが増えたのだろうか?
「こ?こんこん」
「ん?なんだこれは」
明らかに通常のアルミラージの角とは違うようだが………。あーどうしよう【鑑定】取りたくなるなぁ…。
亜種というわけでもないし、もうちょっと真面目に読んでおくべきだったな。
こいつのことはあとで調べておくとして【占星魔法】について調べていこう。
ん?これってアルカナが必要なのか。そもそもアルカナってなんだ?説明よこせ。
あぁ、そういえば【アルカナ生成】っていうスキルあったな。それ確認すればいいのか。なになに?
【アルカナ生成】MPを消費してアルカナと呼ばれる札を生成する。アビリティ:【占星魔法】の触媒として使用される。
ふむ、おもしろいな。この【アルカナ生成】によって生み出されるアルカナとは【占星魔法】の触媒となる、逆を言えば触媒がないと発動できない【占星魔法】は一つ一つが強力というわけでもあるのか。
さらに【天体魔法】は星や天体などそのものの力を魔法として発動するが、この【占星魔法】は星座__特に黄道十二星座をアルカナを触媒にして発動できるということ。
【天体魔法】はその星々の力をアルカナなしで発動するため、【占星魔法】での熟練度が要求されるということなのか。
汎用性は【天体魔法】、一発・奇抜を求めるなら【占星魔法】という使い分けか。
想像するだけでも興味が尽きないね。
「じゃあやってみよう【アルカナ生成】……ほう」
発動してみるとすぐに一枚の札が出てきた。どうやら一度に出せる数も自由みたいだがその分消費量も多くなってしまう。しかもこの札、何が恐ろしいのかというと際限なくMPを吸ってくるのだ。推測になってしまうが、この札の性質は【占星魔法】の触媒としての効果とMPの貯蓄という点であろう。自分が止めるまで生成は止まらない。一枚にかけるMP量は自分で調整できるということか。【魔の権威】もある分その貯蓄量が半端ないことになりそうなので今は止めとこう。
で、今使える【占星魔法】は………『白羊捕縛』。これは白羊宮__牡羊座の力ということだよな。
読み方からしても相手がいないと効果がないしなぁ。ここでいったん検証が終わりって感じかな?
【軍師】に関しては今度カズたちとやるときに試させてもらおう。
で、これからどうしたものか。ここら辺の魔物だと俺もルカも相手にならないから訓練にもならない。しかし、ここまで相手にならないとは思っていなかったのでこの草原のところしか調べていなかったのだ。
意外と詰めが甘いゲシェムであった。
あっ、そういえばこの間の時に司書さんが話していたなぁ。
『いいですかゲシュム様。ここ、『ビリーブ』郊外は比較的安全な場所となっています。しかし、森林の奥深くと洞窟の最深部には入らないようにしてください。もう少し強くなってから出ないとすぐやられてしまいますからね、まぁ【学者】様であるゲシュム様はまずはいらないですよね』
と言っていたな。あの時は危険だといわれていたが今なら問題ないだろ。ルカもいるし何かあったら逃げるとしよう。無茶してルカがやられたら元も子もない。ルカがプレイヤーと同様の性質を持つというのならおそらくデスペナも同様であると考える。でもこればっかりは検証したくない。だってルカがやられてるのを静かに見ているだなんて、そんなくそなことをやる主なんてゴミ同然だ。
まぁ草原で戦っていてもしょうがないし、どっちか行ってみようかと思う。
でも森林だと木々のせいで【火魔法】などの火に関するものが自動的に使用できなくなるし、洞窟だと高さに限界があるからルカの【立体起動】に多少制限がかかってしまう可能性がある。
うーん、どのみち制限がかかるとして一番デメリットがあるのがルカだからなぁ。よし!
「ルカ、洞窟か森林のどっちに行きたい?」
「こ?!こーん…………」
そう、一番制限のかかるルカが行きたいところにしてもらえればいいのだ。幸い、この子はLUK高いし最悪の事態になることは低いはず。
………ルカが真剣に悩んでいる姿を見てるとほっこりするなぁ。
そんなことを考えているとルカが決めたのか俺のほうへ寄ってきた。
「おっ、ルカ決めたか?」
「こん!」
と吠えると決めた方向へ走っていった。
俺はついていくことにした。
ということで、着きました洞窟に。
まぁ、ルカの戦闘スタイルからしたら当然の結果といえば当然だな。火が使えなくなっては【付加魔法】ぐらいしかないからな。そのうち火以外の戦闘手段を見つけてほしいものだ。
ついて早々で入っていくのは無謀なので、一度準備をしておこうと思う。
「…………こん!」
と思っていた矢先、ルカが洞窟の中へ突っ切っていった。
「お、おい。ルカ!………あー、もう」
さっきのルカの様子と比べると全く別の様子なんだよな。
うーん、やっぱり何かあるとみるべきか。
とにかく、ルカについていくことにした。
「やっぱ、洞窟だから明かりがないんだよな。よし『光灯』」
魔法陣で光源を確保。
ルカを先頭にして、この子が行きたがっているところまで行く。【索敵】があるから不意打ちの心配もないので問題ないだろう。
《アビリティ:【占星魔法Lv1】が【占星魔法Lv3】へ上がりました》
《【占星魔法Lv3】より『金牛激突』を習得しました》
いや、意外と敵がいたな。まぁ問題なかったんだけどね。
いた魔物は蜘蛛や緑鬼_ゴブリンだ。
厄介だったのは意外にも蜘蛛だった。出てきたのが小さかったのもあるけど糸が本当にうざかった。
糸ってやっぱ便利なのかね?こっちからしたら害悪なんだよなぁ。
そこで役に立ったのが意外にも『白羊捕縛』であった。この魔法、実はアルカナにそこまでMPを貯蓄しなくても捕縛自体はしっかりしてくれる。もこもこしてるけど魔法そのものを防いでいるみたいで、後半蜘蛛が糸を出してこなかった。というか、蜘蛛の糸ってMPを使っているのか。
なお、蜘蛛が扱う糸には通常の糸と魔糸というMPで出す糸の二種類がある。
そして、今回の戦闘で【占星魔法】のレベルが上がって新しい魔法を手に入れた。
『金牛激突』これは分かりやすい。アルカナを消費して金牛宮の牛による激突をおこなう。おそらく貯蓄MPにより、ダメージ量が変化すると考えるべきだな。
で、ルカの道しるべできたのは行き止まりの場所だった。ルカが無作為にこんなところまで行くとは思えない。道中、分岐している道を考えるそぶりなくここまで動いていった。そう考えるとルカがここまで来たことには意味がありそうなんだよな。
「ルカ?ここに何かあるのかい?」
「こん、こんこん!」
と、ルカは壁に対してアピールしている。
壁に何かが施されているということだよな。なにがあるんだ?俺は壁の周囲をしらべてみた。
調べてみても何も見つからない……。何がある?
「もしかして物理的なモノではない?」
そう考えると、魔法で調べるものか?
「えーっと、調べる魔法って何かあったか?壁は土だし………『土解』っと」
土の解析という感じの魔法を作って調べてみると、面白い結果がでた。
どうやら壁が分厚いせいで気づけなかったが中が空洞になっているようで、たぶんルカがさしているとこはここなのかもしれない。
「じゃあこの土壁壊すとしようか、ルカちょっと離れててね」
「こん!」
「よし、やるか『爆破する岩槍』!」
ドォォォォン!!ガラララァ………
盛大な爆発音とともに土壁が崩れ、目の前には広めの空洞が現れた。
「へぇ、中はこんな感じになっているんだなぁ。で、ルカこの中には何があるん…………っ!!!」
奥から殺気を感じた。
「なにかある、ルカ戦闘準備だ」
「こん!」
俺たちの目の前に出てきたのは石像の魔物、いわゆるガーゴイルと呼ばれるものだ。
一体だけならよかった。しかし、眼前に広がっているのは間違いなく30は超えるガーゴイルの群れであった。
「なにこれ、ちょっとまずいか?」
俺とルカVS30超の石像の魔物が今始まろうとしている。
今話のまとめ
・アルカナはMP貯蓄式のお札
・白羊宮は4月の星座です。
・2VS30超の戦闘が待っております。




