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安息

こんにちは。スライムです。

ポカポカ日向ぼっこ。時折ツンツンされる相手を捕食。

モグモグ。

食っちゃ寝? サイコー!

本当に?

そう思うなら代わって?

はあ、はい。判っています。

そんなのはムリヨ。

ますたーの心のままに。

仲間がいっぱい。

ここいらに住んでいたとは思う。

他のスライムを観察。

じー

やはり寝てるんでしょうか?

時々捕食しているので起きているときもありそうです。

それだけです。

他のスライムに接触してもそのままです。

遊んでみましょう。

スライムを集めてスライムの山!

何も変化はありません。

あ、有りました。

お互いに食べあってます。

すまん。

共食いするのか。

ごめんなさい。

散らして置き直します。

大自然。幸せだよ?

ご飯そこそこあるし。

でもそれだけ。

ますたーが居ない。

ますたーの撫でる手。

ますたーの笑う声。

ますたーの無茶ぶり。

ディジー、君がおかしくなったのが良く解る。

今なら、僕もおかしくなれそうだよ?

でもね、ますたーの望みはーー。


ボクガ ナカマトトモニ スゴスコト


だから、おかしくならないように他のみんなと同じように眠ろう。

ディジー、君がますたーの側にいれますように。

間違って密林とかに転移してるかもしれないけれど。

…………うわ、ありそうで心配です。

はあ、まあそこまで知らん。

とりあえず、お休みなさい。



☆ ☆ ☆



ペチペチ

亀の鼻面を撫でてビィが目を輝かす。

亀は腹を見せる前に、ビィは無邪気に聞いた。

「亀って美味しいの?」

タラリ。

亀は逃走した。

「あら?」

首を傾げるビィ。

「……すっぽんが美味しいって聞いたんだけど?」

「玄武様はすっぽんとは違う種類よ。夜はすっぽん食べてみる?」

帰りに寄ったギルドで、彼女は無理矢理休暇を取って合流した困ったギルド長である。

「子供は食べちゃ駄目って言ったよ?」

「……ビィ、大人になる予定は何年後?」

「ええと500年後?」

「……ビィ、どんだけ子供時代謳歌するのよ?」

首を傾げるビィは破壊力アップ中。

「大人になるまで500年も我慢するの?」

はじめて気がついたような顔をしたビィ。

「大人……いや子供の特典も」

なにやら真面目に思案している。

「食べすぎなきゃ良いのよ」

フフフ。イケナイオネエサン。

「と言うことで、先にお風呂ね。温泉もあるけれどーー」

舌打ちはビィには聞こえなかった。

普段人前に出てこないエルフがワラワラ。

引きこもりなど蹴散らせばok!

伊達に荒くれバカ共をまとめ上げていなかったのだ!

ビィの視線が空を見上げる。

ゲ!

「妖精さん?」

羽根持ち小人族。

世界樹の領域から滅多に出てこない妖精がワラワラ。

ビィが捕まえている。

「……」

何故にすんなり捕まえている?

あの子達とは微妙に次元が違うのに。

「くすぐったいよ」

とんだ伏兵に石化する乙女が一人。

ビィの興味を引き続けるのは難しい。

「ビィ、リンゴ飴作ったけど食べる?」

「食べるー」

マロンの呼び声にかけていく後ろ姿。

「ウガ」

「中々気を引くのは難しいな」

「うるさい! 邪魔しないでよ!」

八つ当たりを男の胸ぐらを掴みながら怒りマークを浮かべる。

「十年も音沙汰なしで帰ってきたと思えば、ガキの気を引くか」

「そうよ。目が離せなくなる子はあの子だけ」

「……そうか」

するりと離れる。

「直ぐに出ていくわ」

ソコは何もない捨てた里。

ビィ一行がそんなに長く滞在しない。



「ホホホ、ビィ背中を流しにーー」

お風呂場に襲撃すると、幼馴染みの男があんぐりと固まっていた。

ワラワラいち早く逃げた男共は無視だ。

「……ビィは?」

「お前、男湯に入ってくるなよ」

「うるさいわね。自分だけビィとお風呂堪能しようとはっ」

「……あそこで覗き中だ」

ビィはフリフリお尻を見せながら、仕切りの上から女湯を覗いている。

「………………」

キッと幼馴染みを睨み付ける。

「ちょっと! お尻観賞してたの!」

「するかっ、バカ!」

バリバリ仕切りが破壊される。

「!」

玄武様がノシノシ歩いてきた。

「甲羅洗ってほしいって」

「……しょうがないわね」

「お前は先に服を着ろ!」

「あなたもね!」

睨み合う。

「……オネエサン、安産型ね」

ペチペチ。

「!」

お尻ペチペチ。

「うわ」

崩れ落ちた体を支える幼馴染み。

「……湯中り?」

ビィは首をかしげた。




目を覚ますと何処かで見たことのある部屋だった。

「まだ実家に住んでいるのか」

いい加減独立しろと、思いながら自分が裸なのに気が付く。

「風呂場でビィを襲って、どうしたっけ?」

「のぼせて倒れたんだ」

「……そう。迷惑をかけたわ」

出入り口の男に視線を細める。

「着替え」

指を指した先を見、衣服を確認する。

「……着替え見ていくつもり?」

「っ!」

慌てて出ていく姿にふと笑いが溢れる。

服を着て居間に出ると、ビィは婆様の膝の上で小さくなった玄武様を撫でていた。

「あ、亀鍋出来る?」

亀がビクッと反応する。

「フフフ、そんな小さいと皆の分無いわよ」

ワタシガホシカッタモノ

「あなた、さっさと結婚して子供作りなさいよ」

「は? なんだよ。いきなり」

「婆様に孫を見せなさいって事よ」

触れる。

ココニ ホシカッタスベテガアル

「で? 誰が好きなの? あ、ビィは私のよ?」





安息の地。ソコはーー。

今日も……。









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