第70話:最終決戦――深紅の座標を撃ち砕く十五の星! 白き終焉を超えて(第24章・第1部)
中央尖塔は、深紅の雪の旋風の中へ消えた。
すべての塔、橋、中庭、壊れた窓から、嵐が尖塔へ向けて曲がっていった。アカデミーの各所に隠されたホワイトアウト水晶が、その回転へ力を与えた。監房の下にある標識装置が、尖塔の空洞の中心を通して上方へ投影し
た。
屋根の上では、巨大な印が雲へ自らを描き始めた。黒い輪に囲まれた、深紅の雪片。
召喚ではなかった。
座標だった。
印が完成すれば、アカデミーの位置と結界のリズムが空へ書き込まれ、敵の網が再び見つけられるようになる。
ドミナント・レイディアンス・エンクレイヴが、あらゆる方向から集結した。
ロニンとヴィットリオは東階段を上り、踊り場を守る工作員たちと刃を交差させた。キャサリンとラファイエットは風流に乗り、砕けた窓から入った。
ジャンプリートとメリザンドは、エタナ、ジャスミン、ベネディクト、ヤーデンの周囲へ動く結界を掲げた。
ネスター、ザフィーラ、オズリック、ゲデオンは下部入口を開いた。
シーラは帝国の矢の雨とともに上橋から降りた。アレイラとファランは一緒に尖塔扉へ到達した。扉は外へ爆発した。
中央室の中には、現場指揮官ライムと、最後の活動中工作員十二人がいた。
彼女の周囲には三つの黒い核が浮いていた。
二つの外側心臓が、一つの深紅の中央心臓を周回していた。氷結ケーブルが、それらを上空の嵐へつないでいた。
工作員たちは最後の防御輪を形成した。その背後に不可能な軍隊はいなかった。ソヴリンは降りてこなかった。
《フロストバウンド・クワイア》が嵐の中で歌うこともなかった。
これは、保守廊下からアカデミーへ入り、橋の下へ隠れ、壁越しに見張り、日常を武器へ変えてきた普通の工作員たちの最後の抵抗だった。
ライムが指揮剣を掲げた。
「最終段階。完了まで維持」
工作員たちが攻撃した。
尖塔は光と鋼になった。
三つの階層から氷結銃が発砲した。
ジャンプリートとメリザンドが頭上へ結界を重ね、キャサリンとラファイエットが弾を石壁へ曲げた。
ロニンは左壁を走り、剣で二つのケーブル罠を切り抜けた。
ヴィットリオがその下を横切り、同じ工作員たちを床から打った。
連携した二人の気配が、第一防衛線を割った。ネスターとザフィーラが隙間へ突入した。
ネスターは携帯盾へ集中打撃を入れた。
ザフィーラは彼を飛び越え、盾持ちを中央手すりへ蹴り込んだ。衝撃で塔が揺れる中、オズリックが足場を固定した。
ゲデオンは王族の衝撃波を放ち、銃を持つ工作員たちを打たずに、三丁の銃口だけを上へ弾いた。
「外側の心臓から!」とベネディクトが叫んだ。彼は嵐の中へ戦術地図を投影した。
二つの外側核は反対の経路を動いていた。
一つは下部室を周回し、一つは開いた中央縦坑の上を動いた。
「レイディアント班、ドミナント班」とアレイラは命じた。「キャサリンの班は上の心臓。ロニンの班は下。ファランと私は中央を維持する」
エンクレイヴは、練習された精密さで分かれた。
キャサリン、ラファイエット、シーラ、ジャスミン、ゲデオンが、尖塔内部の旋風へ登った。風と雪が彼らを引き裂こうとした。
上側心臓は、回転する霜壁の背後で縦坑を周回していた。
シーラが射た。
矢は壁へ当たり、跳ね返った。
「直接攻撃へ適応している」と彼女は言った。
キャサリンは嵐の中で笑った。
「なら、直接やるのをやめる」
ラファイエットが細い空気トンネルを圧縮した。
ジャスミンが温かな光で満たし、霜壁を制御する隠れた気流を可視化した。
ゲデオンが一つの流れを王族の力で打った。キャサリンが二つ目を逆転させた。
壁は一秒にも満たない間だけ開いた。
シーラが隙間を通して射た。
矢は上側心臓を貫いた。
核はひび割れたが、壊れなかった。
一人の工作員が頭上のケーブルから振り下り、シーラを縦坑へ蹴った。キャサリンが風で受け止めた。
ゲデオンは空中で工作員とぶつかった。
嵐が周囲を回る中、二人は外壁へ激突し、素早い打撃を交わした。シーラは立て直し、三本の矢を同時につがえ、亀裂へ放った。
上側心臓が砕けた。
雲にある深紅の雪片の半分が消えた。
下では、ロニン、ヴィットリオ、ネスター、ザフィーラ、オズリック、エタナ、ヤーデンが、動く足場を通して下側心臓を追った。
工作員たちは彼らの間へ氷結門を落とした。ロニンが第一を切った。
ヴィットリオが第二の制御継ぎ目を見つけた。 ネスターとザフィーラが第三を一緒に破壊した。
下側心臓が方向を変えた。ヤーデンは目を閉じた。
「無作為に動いているのではない。次の攻撃を避けるため、最も強い衝撃の後を追っている」
ロニンがオズリックを見た。
「強いものを一つくれ」
オズリックは両足を固定し、運動波を伴う拳を床へ打った。
下側心臓は、予測どおり彼から逃げた。
そして、ヴィットリオが待ち構えていた剣の檻へ入った。
ネスターが左から打った。ザフィーラが右から打った。ロニンが上から降りた。
三つの攻撃が同時に当たった。下側心臓が壊れた。
空の印を囲む黒い輪が消えた。
残ったのは深紅の中央だけだった。嵐は弱まらなかった。
内側へ崩れた。
残るすべてのホワイトアウト水晶が、蓄えた力を中央心臓へ放った。
尖塔の壁が完全に凍った。
床が裂けた。
激しい上昇気流が、工作員も生徒も開いた縦坑へ引き寄せた。ジャンプリートとメリザンドは結界を壁へ固定した。
ジャスミンは届く全員へ温かな線を結んだ。
オズリックは両手を床へ打ち込み、下部隊形を保持した。キャサリンとラファイエットは上から旋風と戦った。
中央では、現場指揮官ライムがアレイラとファランへ襲いかかった。
彼女は損傷した腕の装具を外していた。その下の肌は氷結火傷で覆われていた。
指揮剣は最後の心臓の力で明滅していた。
彼女を超自然的な存在にするほどではない。
だが、すべての一撃を危険にするには十分だった。
ファランが最初の攻撃を防いだ。
刃は力場防具を切り抜け、袖を開いた。アレイラが側面から襲った。
ライムは振り向き、手首をつかみ、膝を腹へ打ち込んだ。
アレイラは息を失った。
ライムは彼女を中央心臓へ引いた。
「あなたの生きた共鳴が座標を完成させる」とライムは言った。「一度触れるだけでいい」
ファランはアレイラの腰へ力場線を巻き、引き戻した。
ライムは線を切り、彼の胸を斬った。
彼は縦坑の近くへ倒れた。
アレイラの《憤怒》が膨れ上がった。室内が黄金になった。
危険な一瞬、彼女はすべてを解放したかった。
ライムを押し潰し、心臓を破壊し、恐怖を力で上回って終わらせたかった。
そのとき、室内に残る工作員たちを見た。
戦っている者がいた。
負傷している者がいた。
出口へたどり着こうとしている者がいた。




