第67話:白き嵐の最終襲撃(第23章・第1部)
最初の雪片がアカデミーの結界へ触れ、百の複製へ分かれた。
数分で空が消えた。
白い嵐が、あらゆる方向からグランド・アルカナム・アカデミーを包囲した。
ソヴリンが起こす不可能な冬ではなかった。その力は人間が作ったものだった。
校内の各所へ隠された気象水晶、盗まれた結界力、錬金術の冷気、そして協調して動く数百の小装置。
それでも結果は、塔の視界を奪い、動く雪の下へ中庭を埋めるほど巨大だった。
ホワイトアウト・プロトコルが始まった。
嵐は距離を消した。
二十フィート先の建物さえ見えなくなった。通信水晶は雑音で満たされた。
結界感知器は、敷地内を動く数千の偽の身体を記録した。
ヴェイル学長は、全生徒を中央の大広間へ入れるよう命じた。
第一避難経路は凍結して閉ざされた。
第二経路は、睡眠ガスで満ちた廊下へ開いた。
第三経路は、盗んだアカデミー外套を着た工作員たちに襲われた。これは、見えないままでいるための侵入ではなかった。
すべての守備者を消耗させ、捕虜となった工作員たちを回収し、中央尖塔の内部へ最後の装置を置くために設計された、最終的な連携襲撃だった。
アレイラは一年生棟の外の雪中に立ち、黄金の光を身体の周囲へ巡らせていた。
ファラン、キャサリン、ロニン、ヴィットリオ、シーラ、ゲデオンが即応攻撃班を形成した。その背後では、エンクレイヴの残りが避難路を組織した。
白い霞の中から、人影が現れた。
二十人の普通の工作員が、三列で進んできた。氷結銃を肩へ構えていた。
黒い仮面がアレイラの光を反射した。
携帯盾が互いに接続され、動く壁を形成した。怪物ではない。
《フロストバウンド・クワイア》ではない。ソヴリンでもない。
この瞬間のために訓練した人間だけだった。
「射程に入るまで撃つな」とヴィットリオが言った。
工作員たちが先に発砲した。青白い弾が嵐を横切った。
アレイラが《憤怒》を掲げた。
ファランがその上へ力場を重ねた。
斉射が当たり、黄金の結界を揺らした。足元の雪へ亀裂が広がった。
キャサリンとラファイエットが側面から攻撃した。
二人の風が合わさってホワイトアウトを引き裂き、工作員たちの右翼を露出させた。シーラが隙間を通して射た。
矢は三丁の銃を破壊し、携帯盾一枚を地面へ縫いつけた。ロニンとヴィットリオが突撃した。
一つの武器にある互いに反対向きの刃のように、崩れた隊形を進んだ。ロニンの型は速く、適応的で、鋭かった。
ヴィットリオの型は計算され、精密で、容赦なく続いた。
工作員たちはケーブルで二人を孤立させようとしたが、ネスターとザフィーラが中央へ切り込み、列が閉じるのを防いだ。
戦いは中庭全体へ広がった。
一人の工作員がアレイラの結界を跳び越え、二本の警棒でファランを襲った。
ファランは上段を防ぎ、力場刃を回転させ、一本を捕らえた。工作員は即座に手放し、もう一方の袖からナイフを抜いた。
アレイラは黄金の手のひらでナイフを持つ腕を打った。
ファランが工作員の足を払った。二人は言葉なしに動いた。
二人目の工作員がアレイラの背へ発砲した。
シーラの矢が弾を迎撃した。
「誤解しないで」とシーラが叫んだ。「後で私が正しくあなたを倒すため、生きていてもらう必要があるの」
アレイラは笑いそうになった。
「覚えておくわ」
アカデミー全体で、ホワイトアウトは別々の戦争を作った。
南寮では、ジャンプリートとメリザンドが結界トンネルを維持し、ジャスミンが年少の生徒たちをその中
へ導いた。
工作員たちは生徒ではなく結界錨を狙い、自分たちの動きを遅らせる死傷者を作らずに経路を崩そうとし
た。
エタナは階段裏で負傷した工作員を見つけ、アカデミー衛兵に守られながら脚の出血を治療した。彼が隠し刃へ手を伸ばすと、彼女は神経点へ二本の指を当て、落ち着いて刃を取り上げた。
「あなたを救うことと止めることは、同時にできます」
東中庭では、ロニンとヴィットリオが、互いの刃さえ見えないほど濃い雪の中で戦った。代わりに音を使った。
一つの足音。二つの呼吸。
靴底の擦れる音。
氷結警棒のかすかな風切り音。
二人の攻撃は、衝突することなくホワイトアウトを横切った。ネスターとザフィーラは温室の中で生徒集団を守った。
氷結工作員たちはガラス屋根を砕き、光る蔓の間へケーブルで降りてきた。ネスターは石の花壇を遮蔽物に使った。
ザフィーラは枝から枝へ跳び、吊り庭園から工作員たちを叩き落とした。戦いの周囲では、魔法の花が色とりどりの光を浴びせて咲き破れた。
キャサリンとラファイエットは西塔へ到着した。
そこでは車両ほどの大きさの気象水晶が嵐へ力を送っていた。
下の部屋に生徒が閉じ込められている間は、破壊できなかった。
「なら、天候を盗みましょう」とラファイエットが言った。
二人は水晶の気流を一層ずつ逆転させ、塔を下る透明な螺旋を作った。ゲデオンはそれを使い、生徒たちを上階の窓から外へ運んだ。
最後の一人が中庭へ届いてから、キャサリンは水晶の中央へ集中した風槍を放った。
塔は無害な雪の爆発の中へ消えた。ホワイトアウトの一区域が弱まった。
工作員たちは図書館棟へ後退し始めた。ベネディクトの声が雑音を切り裂いた。
「目に見える部隊を追うな! 複数の反応が監房へ動いている!」
中庭の攻撃は盾だった。アレイラは対応を分けた。
ロニン、ヴィットリオ、ネスター、ザフィーラはアカデミー衛兵とともに中庭を維持する。
キャサリン、ラファイエット、ゲデオンは避難経路を開く。
シーラは上空から中央尖塔を守る。アレイラとファランは監房へ向かう。
「またか?」と、嵐の中を走りながらファランが尋ねた。
「またよ」とアレイラは言った。「でも今回は、建物が私たちを聞いていると知っている」二人は主監房経路ではなく、保守廊下から入った。
ヤーデンが遠隔で案内し、ジャスミンがホワイトアウトの妨害に抗う温かさを与えた通信糸を通して、短い脈動を送った。
監房階は暗かった。
すべての扉が開いていた。
捕らえられた工作員たちは、手を膝へ置き、以前とまったく同じ場所に残っていた。
アレイラは速度を落とした。
「なぜ、まだここにいるの?」一人が顔を上げた。
仮面を外した顔が見えていた。
教室の戦いでできた痣が顎を暗くしていた。
「扉は、我々のためではないからだ」床が開いた。
中央廊下の下から、黒い装置がせり上がった。
四本の折り畳み腕を持つ細い塔のような形だった。
霜の線が、装置と開いたすべての監房扉をつないでいた。ファランは共鳴の型を見抜いた。
「標識装置」
「まだ送信していない」とアレイラは言った。捕虜の工作員は、笑いのない笑みを見せた。
「正しい光を待っている」
装置は彼女の聖流を餌にしていた。隠れた班が天井から襲った。
工作員たちはアレイラとファランの周囲へケーブルで降りた。一人が廊下へ無効化領域を投げ、広域魔法を抑制した。
別の一人が保守出口を封鎖した。
二人がアレイラの護符へ一直線に向かった。




