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第60話:偽りの護送作戦――ウィンターグラス(第20章・第3部)

護送隊が逃げ切れば、走査装置がその経路を記録する。

複製を奪えれば、欠けた共鳴がアカデミーを誘い、本物の《鍵》を露呈させる。

罠を見抜かれれば、《河川の殿堂》の崩壊によって、エンクレイヴの救助優先順位を実演させる。

「どちらが勝っても、情報を得るつもりだった」と彼は言った。

アレイラは、生徒たちの人数確認が行われているひび割れた回廊を見た。

「なら、私たちの勝利は、彼らが得た情報が不完全なこと。私たちが命を選ぶのは見た。でも、その選択をどう私たちに不利に使うかまでは学べなかった」

シーラが、溶けた雪を髪から滴らせながら大通りから歩いてきた。

「民間人を救助するためなら、目標を放棄することは学んだ」

「放棄していない。ほかのみんなが守れると信じたの」

シーラは、ロニン、ヴィットリオ、ネスター、ザフィーラ、ゲデオン、そして護送隊を囲む衛兵たちを見た。

「その違いだけが、作戦が成功した理由かもしれない」

その言葉は侮辱のように発せられ、賞賛のように受け取られた。捜索班が屋根を調べた。

ケーブル錨、偽の保守用ランプ、北の地平へ向けられた細い中継水晶が見つかった。

ジャンプリートは、送信が完了する前にそれを無力化した。

車両の基部で、ヤーデンが複製の残骸の横で途切れている足跡を発見した。

「ライムが縦坑に入った後も、ここに残った者がいる」

投影された舗装の一部の下から、隠れていた工作員が立ち上がり、殿堂へ走った。

アレイラとファランは同時に動いた。

ファランの力場輪が工作員の足首を捕らえた。

アレイラの《均衡》が、その手にあった氷結カプセルを停止させた。工作員は地面へ叩きつけられ、そのまま起き上がらなかった。

大通りが確保されたころ、東の塔を夜明けが白く染め始めていた。

アカデミーは、捕らえた工作員九人、負傷した衛兵十七人、負傷した生徒六人、死者なしと数えた。その数字は、割れたガラスや血を軽いものにはしなかった。それでも夜に境界を与えた。

結界獣の世話係たちは装甲獣を落ち着かせ、厩舎へ連れ戻した。

ヴィットリオは、怯えた後方の獣の呼吸が静まるまで傍に残った。ザフィーラは、生徒たちが殿堂から私物を回収するのを手伝った。ネスターは、頼まれもしないのに崩れた結界枠を三つ運んだ。

キャサリンは屋根救助の際に失った靴を発見し、これで作戦は公式に生存可能だったと宣言した。


ベネディクトは、壊れた走査装置を別々の証拠箱へ入れた。エンクレイヴへの分類が、なお机の上へ投影されていた。

錨、治療者、風の対、刃の対、観察者、計画者、王族支援、帝国変数、精密な絆、生ける鍵。

「また隊形を変えるべきだ」とロニンが言った。「すべての分類を当てにならなくする」

「無作為では駄目だ」とベネディクトが答えた。「無作為な行動も型になる。自分たちを混乱させるためではなく、目的に応じて変えるんだ」

アレイラは《生ける鍵》という文字へ触れ、投影から消した。

「彼らが人を機能へ縮めるのは、機能のほうが予測しやすいから。私たちは、誰であるかを失わずに適応できるほど、互いを深く知ることで答える」

ファランは治療台の端に座り、エタナに胸の裂傷を塞がれていた。

「それは危険なほど、また演習をする話に聞こえる」

「休んだ後でね」

「残酷な条件だ」

ヴェイル学長が、最初の完全な警備報告を持って到着した。

ライムの脱出縦坑は、外周結界の外にある古い水路へ崩れ込んでいた。技師たちが安定させるまで、追跡班は安全に入れない。

「彼女は、我々が餌を計画する前から経路を計画していた」とヴェイルは言った。「だが、複製も、完全な走査も、野戦部隊全員も持ち去れなかった」

砕けた車両の近くで、ファランが置き去りにした力場輪が、偽の夜明け色の破片の下に埋もれた暗い形を囲み、なお光っていた。

最後の捜索班が大通りを片づける中、ベネディクトがそれに気づいた。

ほかの工作員たちは捕らえられた。現場指揮官ライムは、また逃げた。今度は、何かを残していた。

彼女の分節杖が、ファランの力場輪の中に捕らえられていた。

ベネディクトは夜明け前にそれを分解した。

杖には経路記憶、戦術時刻、そして工作員たちの地下網の部分地図が保存されていた。

大半のファイルは暗号化されていた。一つだけ、暗号化されていなかった。

動く図面は、アカデミーの地下にある放棄された水道網を示していた。それは外周壁をはるかに越え、同じ深紅の雪片で印をつけられた円形室へ続いていた。

その室の中央には、目の形をした記号があった。

「観測所だ」とヤーデンが言った。

「あるいは指揮所」とヴィットリオが答えた。

ヴェイル学長は経路を見つめた。

「トンネルは現在の地図より古い。工作員たちが占拠しているなら、何か月も我々の下にいた可能性がある」

アレイラは目の記号を見た。

「もう、彼らがアカデミーへ入ってくるのを待たない」次の作戦は、防衛ではない。

日の出前、ドミナント・レイディアンス・エンクレイヴは、放棄された水路へ下りた。

ウィンターグラスを見つけに行くのだ。

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