第37話:崩壊する闘技場――宿敵への救いの手(第13章・第1部)
エンクレイヴは、擦り切れることを拒んだ。
心を閉ざす代わりに、手順を厳しくした。避けられる限り、誰も孤立した廊下を一人で歩かなかった。すべての出来事を記録し、報告した。訓練をさらに厳しくしたが、怒りが判断に取って代わり始めるたび、互いへ異議を
唱えることも忘れなかった。
緊張が高まるこの時期、ファランは特にアレイラの近くへいた。二人の静かな関係は、より大きな争いの間に盗むように得た、私的な瞬間の中で育ち続けた。夜の戦略会議中、卓の下で握る手。訓練場の向こうから交わし、
どんな言葉より多くを伝える視線。校内のすべてが静まった後、空中橋で交わす短いが意味のある会話。
恋は、政治や圧力のために止まらなかった。むしろ外部からの敵意によって、二人の間にある私的な温もりと確信は、さらに必要で、心を地へ繋ぎ止め、さらに現実のものに感じられた。
特に緊迫したある午後、自由形式の多人数戦闘実践で、侯爵家の後継者と最も近しい味方たち数人は、影響力か運によって、エンクレイヴのかなりの人数と同じ大規模演習へ配置された。
本来なら標準的な連携と制御の訓練であるはずのものは、すぐにもっと鋭く、個人的なものへ変わった。
「偶然」の重い攻撃は、本当に偶然と呼ぶには近すぎた。相手側の障壁は、自分たち以外の誰かの役に立つには、ほんの僅かだけ遅く重ねられた。戦闘の騒音と魔法の衝突を隠れ蓑に交わされた言葉には、エンクレイヴが「
自分たちの立場を越え続け」「危険な影響力を集め続ける」なら、何が起きるかを示す、明瞭でありながら覆い隠された脅しが込められていた。
アレイラは、制御した聖流の脈動で演習を終わらせた。それは誰も傷つけず、すべての戦闘員を止めた。
その光は脅しではない。境界だった。
「もう十分です。正当な試合を望むなら、教官を通して申請してください。演習を嫌がらせの隠れ蓑として使い続けるなら、私たちは一件残らず記録し、アカデミーの規則を通して答えます。私たちは折れません。そして、
あなたが望む無謀な反応も与えません」
侯爵家後継者の笑みは細く、冷たく、将来の厄介事を約束していた。それでも彼と仲間たちは退いた。少し目を細めた教官が見守る中、実践授業は間もなく終了した。
授業後、エンクレイヴは聞き耳の届かない訓練場の端へ、密接な私的な輪を作った。
「さらに大胆になっている」
ヴィットリオは、低く制御された声で言った。
「結果を受けずに、どこまで押せるかを試した」
「なら、俺たちはさらに強く、さらに固くなる」ロニンは即座に答えた。
「隙はなし。誰も無防備にしない」
キャサリンの目は、守ろうとする激しい炎を帯びていた。
「あいつらのせいで、誰一人失わない。一人もよ。身分遊びなんかのためには」
ファランの手がアレイラの手を見つけ、しっかり握った。目は揺るがず、彼女の目を見ている。
「私たちは、まだ一緒にいます。今、最も重要なのはそれです。他のすべては、一つの集団として対処す
る」
アレイラは決意に満ちた顔を見回し、聖流が決心へ落ち着くのを感じた。エンクレイヴは、団結には愛情だけでなく、仕組みも必要だと学び始めていた。
シーラ・クイエンとの転機は、エンクレイヴの誰一人として予想しなかった日に訪れた。
それは、校内最大級の障壁封鎖型闘技場で行われた、高度な複数家門合同実践演習の最中だった。一年生と二年生のいくつもの集団が、大規模な臨時班へ混ぜられ、戦闘技能と、圧力下での精密な魔法連携の両方を必要とす
る、複雑な多段階目標へ挑んでいた。
無作為化によってアレイラのエンクレイヴは一部が分断されたが、彼女、ファラン、ロニン、キャサリンは同じ班に残った。シーラ・クイエンと、いつもの緊密な皇族集団は、闘技場の反対側にある、完全に別の班へ配置さ
れていた。
演習の半ば、何かが破滅的に狂った。
高出力障壁配列が、猛烈な速さで機能を失った。空間魔法が、シーラと二人の護衛の周囲へ内側から折り畳まれた。後に正式報告は、それを反動と呼ぶことになる。だがその模様はあまりにも精密で、調査なしにその説明を
信じることは、アレイラにはできなかった。
アレイラは、一秒たりともためらわなかった。
聖流が押し寄せた。
歓喜が動きと知覚を研ぎ澄ました。憤怒が道を開く力を与えた。
均衡が、その力によって崩壊を悪化させないよう抑えた。
不安定な空間魔法を切り裂き、制御された輝く道を開くアレイラの周囲で、金色の光が眩しく燃え上がった。純粋な聖流が安定の刃となり、歪むエネルギーを押し分ける。砕けるガラスと悲鳴を上げる風のような音を立て、
壁が完全に内側へ押し潰し始めた瞬間、彼女は崩壊中の空間へ到達した。
「掴んで!」
轟音を越えて叫んだ。
シーラの目が、純粋で無防備な驚きに大きく開いた。突然の救助だけではない。誰が救助しようとしているかに対してだった。
一拍の間、皇帝の娘はただ見つめた。誇りと信じられないという思いが、表情の上で争っている。
それから、長年の精鋭訓練と、生の生存本能がすべてを上回った。シーラは、差し出されたアレイラの手を、驚くほどの力で掴んだ。二人の護衛も即座に続いた。
アレイラは、完全に均衡した聖流の最後の輝く爆発へ、持てるものすべてを注ぎ込んだ。崩壊する空間魔法を、制御された金色の爆発で外側へ押し戻し、彼らが飛び出すのに、ちょうど足りる時間を買った。
彼らは手足と残留エネルギーが絡まった状態で、闘技場の床へ激しく落ちた。背後の不安定部分は、障壁ドーム全体を揺らす雷鳴のような破裂音とともに内側へ潰れた。教官と緊急対応魔導師たちがあらゆる方向から場内へ
殺到し、演習全体は即座に、完全に停止した。
重い沈黙が闘技場へ落ちた。




