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3話 月城ファンクラブと好きな人

1週間後、いつも通り教室に行くと黒板に大きく派手なピンクの文字で『月城ファンクラブ結成!』の文字が書かれていた。

後から来た月城君は困惑してた。

「えっと、これはどういう……?」

すると、月城君の周りに女子達数名が集まってきた。

「月城ファンクラブです! 今日からよろしくね!」

会長と思われる子が月城君に挨拶してる。

あの子誰だっけ。確か…………

白雪(しらゆき)、冬華(ふゆか)ちゃんだったかな。

すごく可愛い子なんだよね。

インフルエンサーをしてるとかなんとかって自己紹介の時言ってた気がする。

「あ、うん、よろしく……」

「でね、月城君! 私たちファンクラブのメンバーが…………」

挨拶しよう思ったけど、とてもできる雰囲気じゃない!!

「月城君、ファンクラブできたんだね……」

「だねー、って早くない? まだ来てから1週間しか経ってないのに」

「でもさ……」

すると、後ろのドアがスパーンと開いた。

「おっはよー!

って、なんで湊の周りあんなに女子群がってるんだ??」

「陽翔、おはよう……

月城君と仲良いんだね」

なんかいつのまにか名前呼びになってるし……

「まぁ、同じ部活だからっていうのもあるけどな!

ていうか、何があったんだよ湊」

月城君、バスケ部入ったんだ……

今度なんか差し入れしに行こうかな。

「ファンクラブできたっぽい……」

「すげー!

ファンクラブできるって夢だわー」

両手を後頭部に回す陽翔。

「それにしても早すぎるでしょ……」

優芽は月城君の周りの女子をジトーっと見つめる。

「そうか? 前のところにもあったなら珍しいことじゃなくね?」

「まぁ、確かに……?」

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーン

「やべっ、用意しないと」

陽翔は慌てて自分の席に戻ったけれど、私は月城君から目を離すことができなかった。


ー休み時間ー

「ねえ、咲野さん、月城ファンクラブに入らない?」

休み時間突然白雪さんに言われた。

「えっ!? な、なんで急に……」

「隣の席だから、ってだけ」

それ以外理由ある? という目でこっちを見てきた。

なんか、ムカつく。

「私は……遠慮しておくよ。ありがとね、誘ってくれて」

「…………ふーん、あっそ。

じゃ、一個忠告。くれぐれも抜け駆けとか考えないでよ。私たちの月城君なんだから」

じゃ、と言ってその場を立ち去った。


な•に•が『私たちの月城君なんだから』だよ!!

月城君は誰のものでもないだろっ!!

と思って月城君のほうをふと見るとバチッと目が合って私は慌てて目を逸らした。


ー昼休みー

カチャン

横を見ると月城君がパンを落としたみたいだった。

拾おうとかがんだ瞬間、白雪さんにドンッと押され私は尻もちをついてしまった。

「月城君、ペン落としたよ!」

「ありがとう、白雪さん」

そう言ってから私は月城君と目が合った。

「咲野さん大丈ーー」

「ねえねえ、月城君!

お昼一緒に食べに行こうよ!」

「えっ、あっ、でも咲野さんがーー」

「大丈夫だよ! ほら早く行こっ!」

月城君はファンクラブの人に押されながらも私の方をチラチラ見てくれたけれど連れて行かれてしまった。

お尻についてしまったゴミを払いながら立つとため息が溢れてきた。

「綾香、大丈夫? 怪我してない?」

「大丈夫、大丈夫! 尻もちついちゃっただけだから!」

優芽は私が払いきれなかったゴミ達をささっと取ってくれた。

「ファンクラブの人たち、なんか嫌見マシマシって感じだね」

「ラーメンのトッピングみたいに言わないでよ……」

「…………私も陽翔くんと食堂行けなかった。

先に友達行っちゃったみたい」

少し肩を落とす優芽。

「なーに、落ち込んでんの! まだ始まったばっかじゃん!」

トントンと優芽の背中を叩く。

「綾香は私より大変なのになんでそんなポジティブでいられるの……?」

「ん? だって、月城君人気じゃん? こんなんでへこたれてたら前進まないんだよねー」

ハハハ、と苦笑いする。

実際は不安。だってあんな可愛い白雪さん相手に叶うはずないし。

でも、頑張ると決めたら頑張るのが私!

そう簡単に諦められるか!

「綾香らしいねー

なんか綾香の話聞いてたら元気出てきた!」

「おーおー

その調子!」

「私たちもご飯食べに行こっか!」

「行こ行こ! 私お腹ペコペコー」

なんて言いながら私たちは食堂に向かった。


ー食堂ー

「そういえばさ、綾香始業式に可愛い女の子と話してたよね」

ポテトを頬張りながら、

「かはあいおんはほこ?(可愛い女の子?)」

「ほら、高めのポニーテールの子!」

「あぁー!

日葵ちゃんのこと?」

「そうそう! 私あの子と話してみたいんだよね!」

シュシュどこで買ってるか聞きたい! とのことだったので日葵ちゃんに事情を説明すると、

「えっ、本当!?

嬉しいー!! 全然いいよ! 

今日の放課後なら多分空いてると思うから下駄箱の前で集合で!」

「分かった! 優芽にもそう言っておくね!」

と、許可をもらい、放課後に日葵ちゃんと優芽を会わせることが決まった。


ー放課後ー

「日葵ちゃんと会うの楽しみー!」

横にはルンルンの優芽。

だけど、私は何度も時計を確認していた。

「日葵ちゃん、遅いな……」

「ね、何かあったのかな……」

委員会の仕事とかありそうだなー、日葵ちゃん保健委員だし。

そこから数十分待っても来なかったので探しに行くことにした。

「私も行くよ!」

「もしかしたら、すれ違いで日葵ちゃん来るかもしれないから優芽はここにいてあげて」

すると、あっ! と優芽が声を上げた。

「綾香、あれ日葵ちゃんじゃない!?」

指をさした方向には確かに日葵ちゃんらしき後ろ姿が。

「私、行ってくる! 優芽はここで待ってて! すぐに戻ってくるから!!」

私は走ってその場を離れた。


ー校舎裏ー

(日葵ちゃんぽい人を追いかけてみたはいいものの、ここどこっ!?)

と、若干迷子になっていると日葵ちゃんを見つけた。

「ひまりちゃー……」

呼ぼうとした手を私はサッと下ろした。


月城君もいたから。


でも今戻ったら絶対バレるし…………

ごめん、日葵ちゃん月城君!

私はサッと近くの物陰に身を隠した。

「ごめんね、月城君突然呼び出して」

「大丈夫だけど、急にどうしたの? 佐藤さん」

しばらくの間があってから

「私、月城君に一目惚れしました! 付き合ってください!」

えっ、告白!?

まぁ、日葵ちゃん可愛いしこれで私の片思いもおわーーーー

「ありがとう、でも、ごめん。

僕好きな人いるから」


…………………………えっ?


「そう、そうだよね……」

日葵ちゃんの声が少し涙声になってる。

「っ!? 佐藤さん、僕は!」

「さよなら、月城君!」

「待って!」

二人は校門の方は走って行った。

「あれ、なんでだろ涙がでてくる……」

止めようとすればするほど涙は出てきてしまう。

月城君、好きな人は私の知ってる人なの……?

私の恋、どうなっちゃうんだろう…………?

こんばんは! 超ひよっこ作家の雪乃めぐみです!!

今回は月城ファンクラブが結成されました!

転校生してから1週間でファンクラブができるなんて月城君、さすがの人気ですね笑

そして、綾香の恋に早くもライバル出現。

白雪冬華ちゃん、なかなか手強そうです……

そして、日葵ちゃんが月城君に告白!

しかし、月城君には好きな人がいて……?

月城君の好きな人は一体誰なんでしょうか……?


さて、ここまでは綾香編をお届けしていましたが

次回から優芽編がスタートします!!

陽翔に恋してる優芽。綾香の恋を応援している彼女の恋は一体どうなるのでしょうか……?


ここで次回予告です!

優芽に手強いライバル出現!?

優芽の恋は一体どうなるの……?


次回は11月1日(日)19時5分投稿予定です!

お楽しみに!!

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