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小脳を狙撃された男

朝は憂鬱です。

「さて良いかなジョン」

マークスはジョンの赤い顔を見ながら言った。

炎の光に顔は照らされ、赤いのだ。

「あぁいいよさぁ、どうぞ」

パイプに火をつけて口に咥えたマークスはこう言う。

「殺人の行われた回数は二回、そしてこの部屋で一回。だが行われたとは言えない。それも、死体がないからだ、僕はこれを、死体と見せかけた殺人だと思っている。まさに、犯人は最初にいたんだ」

「…それじゃ、この殺人を犯した犯人は、あ、あ、あの穴に死んでいた女性といいのかい?」

「ああ、言うよ。言って見せるよ。一階の下の住人が死んだよな。…それで」

「ちょっと待ってくれマーカス。おかしくないか?完全に心臓は止まっていたのだろう?」

ジョンは腕を組み時間を見ると共に顎を撫でた。

「いや、僕の検討違いでね。何かをしたんだ。犯人は医者か、解剖学に精通した奴か、それでも、からくり職人なんだ」

「へえ?それじゃ心臓を止めたトリックはわからないのかい?」

「うん」マーカスは素直に言った。

ジョンは呆れた。

「だがこれで犯人の目星はついた。あの女だという事だ。…というかあの女、何処かで見た事ないか?…はて何処かで見た顔だなあ」

マーカスは足を前に伸ばして組んだ。パイプを吹かしまくり、最後には暖炉に放り投げた。

「ああもったいない」ジョンは燃え溶けるパイプを見て言う。

「ふん、パイプは後始末が面倒なんだ。だから僕は中国製の安物パイプを好むのだよ」

「そうかい…」

マーカスは足を組み直し、ウトウトと朝焼けを待った。

ジョンは暖炉に木を投げ込んだ。

妙に寒いのだ。それはマーカスも同じでブランケットを膝に引いた。

「次に殺人鬼は誰を殺すかな?」

ジョンはコーヒーを入れながら言った。

「さあね、三階建てだから…今の所、殺人が起きたのはこの部屋の真下か…女のくせに、やる事が恐ろしいね」

突然扉が蹴破られて、迎えの男が走ってはマークスの胸ぐらを掴んだ。

「よくも!俺のアリスを!」

男は左手をポケットに入れて銃を取り出そうとしたが、隣にいたジョンが銃を向けて手を止めた。

「アリス?…いったい誰か?…あのシャワーを浴びていた時、それは二人いた事になるな」

「おい、マークス。話が進んでいる。まずこの男をどうするかだ」

血が走った眼からは明らかな何かを伝えようとした。マークスは右手首を掴んで、

「離してくれ、僕達は何もしてない」と潔白を証明した。

「君の愛人。アリスに何があったか教えてくれよ」ジョンは言った。

男は右手を離して、ゆっくりと後ろに退いた。

窓に背中をつけて、何か口にしようとした時、ガラスが破れて、男の後ろ頭に血が出た。

マークスは窓からの視界から避けて、銃を手に取った。

の後ろ頭は撃たれていた。銃声もなく、突然、男は死んだ。



迎えの部屋にもアリスらしき死体があった。

アリスは毒薬で殺されていた。それは飲みかけの唇付きのグラスで分かった。

アパートの迎えには建物はない。更地である。

男は銃にやられた。


マークスは後ろに下がって肘掛け椅子に座った。

ジョンは唖然と立って、歯をかちかちさせていた。

「この死体の後ろ頭の下あたり…小脳に銃。外は…明るくなってきている」と横目で破れた窓を見た。

マークスは立ち上がってコートを来た。

「ジョンはここにいてくれ。すぐ戻る」と銃に弾を込めながら言った。

「な、な、何が、何を思いついた?」

「まだ、足跡があるかもしれない」と言って家から出て、階段を降りているときに、若い若者とすれ違った。







心臓を止めるトリックは……まあなんとかなる。

中国製のパイプって本当にあるのかな。


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