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スキル本

「あっ、隠密発現したようだよ」

「えっ、本当?」

「うん、君を鑑定したらスキル欄に隠密がある」

「ヴィリアムも鑑定のスキルを持っているのか」

「まあね」

「それももしかして、」

「まあ、発現させるのは難しいね」

「残念だ。ちなみに千里眼と鑑定のスキルはどうやって発現させるの?」


 どんな難しさなのか気になる。


「スキル本を買うんだよ」

「スキル本?」

「スキル本っていうのは名の通り、読むだけでスキルをゲットできる本のことさ」

「それのどこが難しいんだ?」


 むしろ、簡単じゃないか?


「いや、スキル本の入手方法自体の話だよ」

「どこで入手できるんだ?本屋か?」

「いや、冒険者ギルドで買えるさ」

「何が難しいんだ?お金か?」


 お金なら、結構な額貯めている。あ、この国ではシェイテナブルの通貨は使えないんだった。


「いや、むしろ安いよ。肝心なのは買う方法だ」


 買う方法?冒険者ギルドで買いますと言ったら売ってくれるんじゃないのか?


「Aランク冒険者以上の者しか買えないんだよ」

「そうなのか?でもなぜ?」

「今の二つは悪用できるから、信用の出来るAランクだけにしか売ってはいけないっていう法律がこの世界にあるんだ」


 確かに、実際千里眼で悪用できると僕も思ったわけだしな


「じゃあ、他の人が買ったスキル本を読めばいいんじゃない?」

「それは対策されてるよ。一度スキル本を読めば、勝手に消滅する仕組みだからね。それに、買った本は買った本人しか読めない」

「なるほど。大分対策されてるね」

「まあ、生まれつき千里眼や鑑定のスキルをもってれば話は別なんだけどね」

「そういえば、ヴィリアムの生まれつきのスキルは?」

「それは秘密だよ」


 まあ、勇者の情報が魔物側に出回ったら大変だもんな


「じゃあ逆にハルカは?」

「あー、僕最初はスキルを一個も持ってなかったんだよ」

「え?本当に?」

「うん。なぜかないらしい」

「それはおかしいね。この世界の生き物は必ず一つのスキルをもって生まれてくるんだよ」


 僕もなんか強いスキルを持っているかもって期待してたよ。でもこの有様。


「そう言われてもね、しょうがないよ」

「うん、まあどんまい」


 励まされた。

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