大森林3
「ハルカ。危ない!」
後ろからソフィーの声がする。嫌な予感がし、視線をソフィーから助けた女性に向ける。すると、顔が狼に変わっており、爪で攻撃してきた。
「え?」
咄嗟の攻撃に避けようとするが、掠ってしまう。だが、直撃するよりはマシだ。胸に攻撃が当たった。痛い。
「クソッ!」
どうやら一撃で殺さなかったことに嘆いているようだ。
「お前は誰だ?」
多分、こいつが反応が大きかった個体だ。ゴブリンキングよりも強い。
「ただの人狼さ」
「人狼?」
「ハルカ。人狼は人間に化けて不意打ちを狙う卑怯なやつよ。しかも、普通に戦っても強いから気をつけて!」
一度、体勢を整えるためにソフィーのところへ転移を使って戻る。
「すぐに治すわ」
ソフィーは僕が負った胸の傷を中級魔法ですぐに治す。
「ありがとう」
「当然よ」
「どうやら面白い魔法を使うようだな」
大体十メートル先に人狼がいる。
「まずは、エルフのお前からだ。いちいち回復されては困るからな」
「させないぜ」
僕は濃霧を発動する。直後、ソフィーと一緒に少し遠くに移動する。
敵感知を使う。こっちに向かって来る。どうやら人狼も敵感知を使えるらしい。火の玉を何発か撃ち込む。だが、あまり効いていないようだ。
「小賢しいな」
人狼が攻撃しに来る。今度は不意打ちじゃないためちゃんと受け止めて弾き返す。すると、また攻撃が来たので闇穴で吸収し、はね返す。
だが、掠り傷程度しかできていない。
「あまり効いていないようだが?」
「頑丈すぎだろ」
どうすればいいか考える。リスクがあるからやりたくないが仕方ない。
「ソフィーあれを用意して!」
「わかった!」
「逃げる準備か?」
「うるせえよ」
転移で不意打ちをするが、あっさり塞がれる。もし当たったとしてもあまり効果はないだろう。
「まさか、闇魔法の転移か。無詠唱で使えるなんて面白い!」
手の内がバレた。観察力が他の魔物と桁違いだ。
「見たことあるのか?」
「人間に変装して、何度か図書館で勉強したことがあってね」
「いまだ!」
僕はすぐに火炎を使って顔に当てようとする。だがこれも塞がれる。
「こんなんで俺を倒せるとで…」
直後、人狼は上半身と下半身が分かれていた。




