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ガルスさん

 次の日、僕は剣の稽古で、ルージュが少し本気を出してきたので、何度もボコボコにされた。怪我をしたら、ルージュが回復させてくれるため、すぐに治るが。


 魔法の鍛錬はずっと転移(ワープ)の練習だった。

これはいつも通り何度も使い、訓練するだけだ。他の中級魔法はまだまだ教えてくれなさそうだ。得意な魔法を鍛えたほうがいいからしょうがない。


 最近はギルドに行っていない。ずっと剣や魔法の特訓だ。ギルドは、暇なときに行こうと思っていたが、暇がなかった。たまには行かないとな。


 僕はギルドにいく。いつも通りギルドと書いている看板のおかげでわかりやすい。転移(ワープ)を習ったかといっても、使わない。魔力の消費が激しいからだ。あと、体を鍛えるためだ。微々たるものだが、塵も積もれば山となるだ。


 ギルドに入ると、周りからの視線を集める。


「おいおい、武術大会の準優勝者じゃねぇか。」


 何かと思い、後ろを見る。するとそこには、大柄のおじさんがいた。


「ええと、あなたは誰ですか?」

「おおっと、すまねぇ。俺はAランク冒険者のガルスだ。」

「Aランク冒険者ですか、すごいですね!尊敬します!」


 見た感じ熟練の冒険者って感じで、歳は五十代後半ってとこだろう。強者って感じがするが、ルージュや、アーヤ師匠と比べると、見劣りしてしまう。だが、ガルスさんは周りから尊敬の目で見られている。

すごい人なんだろう。


「なんで僕に話かけてきたんですか?」

「知っているとは思うが、お前はこのギルドで恐れられているからな。どんなやつなのか気になった訳だ。」

「どんなやつか分かりましたか?」

「見た感じは普通だな。どこにでもいる少年って感じだ。お前が悪いやつではないってことは分かったな」

「ならよかったです。恐れられていて、困っていたので、ちゃんと話せるひとがまだギルドにいてよかったです。」

「覚えているかはわからないが、前お前に突っかかってきた奴がいたのは覚えているか?」


 そういえばいた気がする。


「確かにいた気がしますね」

「あれは俺の弟子なんだよ」


 ま、まさか仇打ちにきたのか、


「その件は本当にすみませんでした!」


 すぐに謝る。すると、ガルスさんは驚く。


「仇打ちって訳じゃねぇさ。むしろ、ありがたいぐらいだ。あいつ、前までは自分は才能があるって鼻を伸ばしていたさでも、ある日突然、剣の鍛錬に励むようになってな、理由がお前にやられたからだってさ」

「そう、なんですか」

「だからな、ありがとな」


 ガルスさんは頭を下げてきた。


「いやいや、とんでもない!僕はただ喧嘩を買っただけなんです」

「まあ、わからせてくれてありがとな」

「まさか、感謝を言われるとは思いもしなかったです。これからもよろしくお願いします。ガルスさん」

「ああ、こちらこそよろしくなハルカ。困った時はいつでも頼れよ!」

「はい!」


 新しい知り合いができてよかった。そのあと、ガルスさんと魔物狩りにいった。僕が新しく覚えた転移(ワープ)を見て驚いていた。ガルスさんも十分に強かった僕の何倍も。楽しかったまた一緒に狩りをしたい。


 僕は夜、アーヤ師匠にガルスさんのことを聞いた。


「ガルスさん?ああ、あの人ね。私が冒険者を初めたときにお世話になったね。Aランク冒険者って言っているけども、この国では一番偉い冒険者って言われているね。何十年も前からね」

「それはすごいですね。ちなみに、ガルスさんはなにをして、偉くなったんですか?」

「この国に出ているドラゴンをほとんど一人で狩っているよ。ドラゴンキングも、何人かで討伐をしたことがある。」

「すご!どんだけ強いのかわからないですね」

「巷ではドラゴンバスターって呼ばれているよ」

「かっこいい二つ名ですね。僕もほしいです」

「二つ名が与えられるまで、頑張れ」

「はい、頑張ります」




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