本気
僕は初めてルージュに模擬戦で勝った。
「やっっったぁぁぁ!」
これ以上ないほど声を上げる。ルージュは驚いた顔をしていた。
ルージュが僕に向かって拍手をしてくれる。
「やるじゃないの、まさか中級魔法を覚えてすぐに私を倒せるなんてね、まあ、今までのあなたを見たら、驚きはうすくなるけど、」
「僕も初めてルージュに勝てて嬉しいよ」
「じゃあ、今度から、本気を出そうかしら?」
「なんでそうなるの?」
「まあ、一回私の本気を見てみたら?」
「まあ、確かにそうだね、じゃあ、よろしく」
また、模擬戦を始める。
今度はルージュから攻めてきそうだから、目を身体強化で強化する。一部だけなら、二百倍ほどまでなら強化できる。最もそれ以上強化したら、失明するらしい。
木刀を構える。
様子見のため、守りの準備をする。だが、ルージュが動く気配がない。次の瞬間、目の前にルージュがいた。
そして、気絶した。
「ハッ!」
僕は目を覚ます。すると上には見たことがある天井があった。僕の部屋だ。
「イテッ」
体が痛い。さっきの模擬戦で気絶したのは分かった。でも、何が起きたのか分からなかった。
「ハルカ君、起きたんだね」
アーヤ師匠が部屋に入ってくる。
「今起きたところです。体が痛いです」
「そりゃそうだろうね。あのルージュが本気を出したんだから。私が君を見たときには、骨が数本折れていたよ」
「そんなひどかったんですか、」
「一応、ルージュにはちゃんと叱っておいたよ。いくらなんでも、模擬戦でこれはおかしい。実はルージュは君に模擬戦で負けて悔しかったからね、力を思い知らせようとしたんだそうだ」
「まあ、僕もルージュの本気を見たいっていったし、ルージュだけが悪いってわけではないですよ」
「それはありがたいね。ほら、ルージュも来な!」
「ハ、ハイッ」
ルージュも僕の部屋に入ってくる。
「その、さっきはごめん!力加減をしなくて、危険な目に合わせて」
「ううん、いいんだ。だけど、次からは力加減をしてほしいな」
「もちろんよ!」
「仲直りも済んだことだし、ハルカ君、君は一旦寝て、回復をしなさい」
「はい」
ルージュとアーヤ師匠が僕の部屋から出ていく。
外に誰もいないと分かったため、僕はコッソリと、魔法の鍛錬をする。いつもやっていることだ。最近、転移を覚えたため、二個同時に使えることが目標だ。
数時間後
「ハルカ君、お腹空いていないかな?」
アーヤ師匠が扉を開けると同時にそういってきた。
「ん?」
「あっ、ヤベ」
寝ろ、と言われたのに、魔法の鍛錬をしているところを見られてた。
「はーるーかーくーん?」
「ちょっと待ってください、これには訳が、」
「言い訳無用!」
その後、ちゃんと叱られた。
ちなみにアーヤ師匠が持ってきた料理は、異世界でいう、おかゆみたいなものだった。美味しかった。




