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戦利品

 僕は目を覚ます。どうやら気絶していたようだ。ダンジョンボスのゴブリンキングを倒した。体が痛い。身体強化(ブースト)をあれだけ使ったのだ。当然だ。


「ハルカ、大丈夫?」

「あ、ルージュ。体が痛いかな」

「それは、身体強化(ブースト)で無茶をしすぎたからよ」

「それぐらいはわかるよ」

「あと、ハルカ。あなた、最後に魔法を使ったくせに、よく魔法を使わないで一対一でやろうって言う嘘、言えたわね」


痛いところを突かれる。


「いやー実はさ、ゴブリンキングの腕を切った時に、本当は殺せたってゴブリンキングが言っていたけど、じつはミスって殺せなかったんだよね。それで、僕が魔法を使わないってゴブリンキングに信じさせようとしていたんだよ。まあ、うまく行くとは思っていなかったけどね」

「あなた、やっぱズルいわね」

「まあ、勝てたからいいじゃん」

「それはそうね、最初、ハルカにゴブリンキングは倒せないって思っていたから、倒せただけで十分よ」

「まあ、僕もそう思っているよ」

「取り敢えず、お宝がある部屋にいきましょう」

「何があるの?」

「このダンジョンをクリアしたって言う証明書と、ランダムなお宝が一つあるわよ」

「へぇ、何があるか楽しみだね」


 僕達はお宝のある部屋に行く。先には、アーヤ師匠がいた。


「何してるんですか?」

「ああ、ハルカ君。今は、ゴブリンキングの取り巻きを処理して、転移魔法陣を用意していたんだよ」

「転移魔法陣がダンジョンにはあるんですね」

「そりゃね、転移魔法が使えないパーティがダンジョンボスを倒したら、次は外に出るなんて鬱だろ?」

「確かにそれはそうですね」


 お宝がある部屋は、何もない空間に、転移魔法陣と、宝箱だけしかない。


「ま、取り敢えず開けてみなよ」

「は、はい」


 何が出るんだろう楽しみだな。


 僕は宝箱を開ける。中には、ダンジョンをクリアした証明書らしきものと、一本の剣があった。


 この剣、金色で、ザ・王様って感じの剣だな。ってゴブリンキングが持っていた剣やんけ!


「おお、当たりだな。おめでとう」

「当たりなんですか?他のやつがよかったです。他には、何があるんですか?」

「私の場合は、ローブだったよ」


 そっちの方が欲しかった!


「それには、ゴブリン特攻があって、持っているだけで、ゴブリンに対してのダメージが増えるよ。」

「それはつよいですね」


 いや、待てよ、ゴブリンなんて、大体一撃で倒せるくね?あ、この剣弱いわ。心の中で強くそう思う。でも、切れ味は良さそうだったので、装備はする。


「あ、あと、この紙は、ダンジョン攻略の証明書ですね。なになに、三人で始まりのダンジョンを攻略したことをここにしめす。僕、ほぼ一人で攻略しましたけど?」

「まあ、初めのダンジョンに入った人数でそれは変わるからね」


 まあ、ルージュがいなきゃ死んでいたし、いいか。


「よし、帰るか、転移魔法陣に乗って。街まで移動するよ」

「「はい」」


 僕達は転移魔法陣に乗って街に帰る。街の門まで転移した。もう夕方だ。


「やっと家に帰れますね」

「今日は、ハルカ君が初めてダンジョンをクリアしたことだし、ギルドの酒場でご馳走してあげるよ」

「やったー」


 ルージュが喜ぶ。僕もギルドには、興味がある。


「オーク以外の料理が食べられる」


 あ、心の声が出てしまった。でも、幸いルージュも、アーヤ師匠も、話に夢中で聞こえてなかった。よかった。


 僕達はギルドにつく。外装は、とても大きい見た目の酒場で、看板には、異世界語でギルドと書いてある。中には、いろいろな冒険者がいて、夜ご飯を食べて、楽しく話していた。奥にカウンターがある。中に入ると、注目をあびた。僕ってそんなに強いかな?


「おいあれって、闇の勇者と、剣姫じゃね?」

「最強の親子じゃねえか。あと、隣にいる黒髪のやつは誰だよ」

「さあな」


 僕ではなく。ルージュと、アーヤ師匠に注目が集まっていた。自惚れてた。恥ずかしい。


 アーヤ師匠が、カウンターに行く。


「冒険者登録をしたい」

「ええと、貴方はもうしているはずじゃ?」


 受付の人がそう尋ねる。


「いや、私の弟子だ」

 

 僕をカウンターに呼ぶ。すると、周りがザワザワし始めた。


「闇の勇者の弟子だと?あの地味なやつが?」

「弱そうなのに、闇の勇者の弟子だと?!」


 聞こえてますよ。普通に傷つく。


「あ、すみません先にダンジョンを攻略した証明書出してもいいですか?」

「はい。わかりました。」


 少し時間が経ってから、確認が終わる。


「三名様でクリアしたんですね」

「まあ、一応」


 本当はほぼ一人で攻略してるけど。


「おいあいつ、自分がやりましたって言う風にしてるけど、周りにやらせて自分は、後ろで見てただけだろ」


 た、確かに。周りが強すぎるもんな。


「気にすることはないさ。ハルカ君」

「わかってます」

「ルージュも何も余計なことは言わないように」


 一応、暴走しないように止めておいた。さっきからすごい顔してるもんな。


「じゃあ冒険者登録をしますね。ここに、年齢を書いて、誓約書にサインをしてください。」

「わかりました」


 僕は年齢と、誓約書にサインをする。


「じゃあ、鑑定石でステータスの鑑定をしますね。ここに手をかざしてください」


 僕は、鑑定石と言うやつに、手をかざす。すると、目の前に、自分のステータスが書かれた画面が出てくる。


「安心してください。これは、あなたと、私しか見えないようになっているため、ステータスが周りに知られることはありません」

「そうですか」


 改めて考えると、自分のステータスなんて初めて見る。


レベル15 カドミヤ ハルカ スキルなし。後は、魔力と、力など、がある。初期値を知らないから、どれぐらい強くなったのかがわからない。


 その後、Fランクと書かれたカードを渡される。

 

「このギルドでは、FからSランクまであります。依頼はそこの、依頼表から確認ができます。ランクによって受けられる依頼が変わるので注意してください。依頼をクリアし続けると、ランクが上がります。頑張ってSランクまであげてくださいね。今日からよろしくお願いします」


 これで登録は終わったようだ。周りからの視線が痛い。これでここのご飯を食べるのか。


「じゃあご飯を食べましょう」


 ルージュの機嫌が良くなる。


 僕達はご飯を食べた。周りからの視線がが痛くて、あんまり楽しめなかった。


 誤解を解くように頑張ろう。







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