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第6話 義妹から届いた祝宴招待状

王都から届いた厚い封筒を開けた瞬間、甘い香油の匂いが鼻を刺した。


 ミレイアの祝宴招待状だった。真珠色の紙に、金で縁取られた文字が並んでいる。


『姉さまにも幸せを見届けてほしいの。約束を守るだけの姉さまなら、きっと祝福してくださるわよね』


 祝福の言葉より先に、封筒の裏に押された誓約印の歪みが目に入った。王都誓約局の正式印に見えるが、縁の欠け方が違う。


「義妹か」


 アルノーが机の向こうから聞いた。


「はい。花嫁になった報告だそうです」


「読む価値は」


「封の方にはあります」


 私は招待状へ指を触れた。文字が浮かぶ。


 押印者、ミレイア・アルヴィス。


 借用権限、セレナ・アルヴィス婚礼主任認証。


 私は息を止めた。私の認証が、まだ王都で使われている。


「認証を返納したはずです」


「奪った席だけでは足りず、権限まで盗んだわけか」


 アルノーの声は低かった。私は招待状を机へ伏せる。


「祝宴へ行く気はありません」


「なら、壊しに行くのか」


 私は小さく首を横へ振った。


「壊すんじゃないです。最初から壊れていたって証明しに行くだけです」


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