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神の下僕は世界を救いたい  作者: D沖信


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テレベラム

最後の兵器を破壊した翔達、連合軍は立て直しをして再度攻撃を開始しようとする。しかし厄介な事が起こる。


「あれは…アルカブ!?」


ルクバトを破壊した跡に脈動する小型のアルカブが出現する。


「なんで同じ兵器が…?」


困惑する翔達だったがアキトが冷静に分析する。


「増産したのか…兎に角厄介な奴が現れたな」


ダメージを負うとブラックホール化する可能性のある兵器が現れたことに四人は何とかしなければならないと武器を構える。


「遠くから精霊の物理攻撃を通せばいい…だったよな?」


「はい、任せてください。デス!」


黒姫が精霊を呼び出し毒ガスをバラ撒くアルカブを攻撃開始する。アキトも羅刹を呼び出し翔の焰鬼と共に殴り掛かる。


王宮から監視していた男はその動きを見て腕組して忌々しそうに翔達を睨みつける。


「おのれ…面妖な技を使いやがる」


仕方ないと男はアルカブの戦いを観るのをやめて王宮を出ていくのであった。


ボコボコにされるアルカブはブラックホールのようにに変化し周囲を飲み込み始める。ここまでは想定通りだと全力で魔法攻撃をぶつけていきアルカブの機能が停止するまで攻撃を続けるのであった。


小型ということだけあって黒鴉がへばる前に決着が付きアルカブは破壊される。


「よし!これで本当に最後だな!」


ガッツポーズを取る翔達。その前にさっきまで監視していた男が拍手しながら現れる。


「お見事、よくもやってくれたな…!我がサジタリウスを…!」


アキトが前に出て刀を向ける。


「お前が開発者か?外の世界から色々持ち込んでくれやがって」


「お前達だって外の世界の力を使っているのではないか?」


「お前とは違う、力の使い方を誤ったな」


男と一触即発の状況で男は最後の手段を使う。


「テレベラム!起動せよ!」


兵器というよりも空中要塞が浮かび上がり帝国軍の本拠地が空へと場を移す。


「おいおい、どういう事だよ!?空飛ぶのか」


男は大笑いしてして最後の抵抗だと空中要塞テレベラムが砲塔を翔達へと向ける。


「死ね!わたしの責務と共に!」


「お前も死ぬ気かよ!」


自分自身もサジタリウスの失敗の責任を取ると手を挙げて砲撃を指示する。


「んな事させるか!」


アキトは砲撃を氷の壁で防ぎ攻撃を受け止める。


「貴様!わたしの最期すら邪魔するか!」


「お前の命なんかどうでもいいがこっちは連合軍が後ろに構えてんだよ!ふざけんなよ!?」


勝手な事をさせてたまるかと空を飛ぶ要塞を攻撃せねばと黒鴉に声掛けする。


「バハムートを飛ばせ、乗り込んで壊すぞ!」


「墜落させるってこと?!私達もタダじゃ済まないわよ!」


「なら砲台だけでも壊せ!」


それならやってやるとバハムートを呼び出して水流ビームで一気に砲塔を破壊していく。


「グッ、おのれぇ!何故邪魔をする!」


「お前が力を使い支配をしようとするからだろうが!」


アキトが騒ぐ男を捕縛しながらツッコミを入れる。


連合軍は空を飛ぶ宮殿に頭を抱えていた。タウロスは呆然と空の白鯨を眺めていた。


「何という戦いだ…空の上か…」


空の上での戦いは新たな可能性と必要性を見出すインスピレーションを得るのに十分なものであった。ヴァルゴ部隊、レオン部隊共に合流し戦いを見ることになる。


黒鴉のバハムートによりテレベラムはぐらつき元の位置に戻る。


「どーよ!?やってやったわよ!」


「よし、俺達の役目は終わりだ」


アキトは男をグイッと立たせて後の事は連合軍に任せる事にする。タウロス達と合流した翔達、捕縛された男を見てタウロスはアキトに確認する。


「その男が開発者…か?」


「ああ。まったく、一緒に死ぬなんてゴメンだぜ。コイツの処理は後にするとして、帝国軍にケリ付けてこい」


連合軍は最後の進撃を開始する。

帝国軍も抵抗はするが頼みの綱の兵器を破壊され尽くし抵抗は徐々に弱くなり宮殿は陥落する。


「我々の勝利だ!勝ち鬨を上げろ!」


タウロスの高らかな勝利宣言で大陸内の戦争は最後はあっさりと幕を閉じるのであった。


連合軍を散々苦しめさせた兵器サジタリウスの製作者は無も明かされぬまま連合国側へと連れてこられて見せしめの為に絞首刑を言い渡される事となる。


「まぁ、当然よね。敵側の厄介な兵器の開発者なんて司法取引するか死か…よね」


黒鴉は若干冷めた目線で結果を語る。アキトも同意見であった。


「責任の取り方ってやつだな…」


「それじゃああの場で助けた意味は…?」


「自己満で死なれても困る。ちゃんとした裁きを受けるべきって意味ではこれが正しいんだよ」


翔と黒姫は難しい顔をして意見を聞いて無理に納得しようとしていた。


「別にそんな顔して納得しなくてもいいんだ。外の力を悪用すればああなるかも知れないって事を肝に銘じればいい」


「そう、ですね…」


「結局裁くのは現地の裁量…不満があっても受け入れなさい」


「姉さんは割り切るの早いですよね…」


それが経営者としての判断力だと黒鴉は胸を張る。


「で、戦争終わって世界のピンチも救ったんでしょ?そろそろ帰りたいわね」


これでお役目は終えたのだと伸びをする黒鴉に翔と黒姫も頷くのであった。

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